オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- 昨日から現在までの相場
- 今日のメインシナリオは
- この先の個別相場変動
- 豪ドル/円 最新チャート分析
- 今後の注目経済指標・イベント
- 「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
本日12:30 RBA理事会開催!
・2月7日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。市場予想通りとなる0.25%の利上げを実施し、政策金利を3.35%とした。今後の利上げに関しては、「今後数カ月にわたって金利をさらに引き上げる必要がある」とややタカ派的となった。
・原油価格は続伸。中国の需要回復期待が高まっていることが引き続き原油価格を支えた。終値は前日比+0.78ドルの1バレル=80.46ドル(3月6日)。
・3月1日に発表された、豪1月月次消費者物価指数(CPI)は前年比+7.4%となり、前月(+8.4%)からインフレは鈍化した。
・豪1月雇用統計は、雇用者数は市場予想(2万人増)に反して1.15万人の減少となったほか、前月分も2万人減に下方修正された。失業率は3.7%、労働参加率は66.5%とともに前月から悪化した(2月16日)。
今日のメインシナリオは
注目のRBA理事会!利上げは継続?フォワードガイダンスは?
本日、RBA理事会が開催される。市場はRBAが3.60%へと0.25%の利上げを実施すると予想している。豪州1月月次CPIは前年比+7.4%と12月(+8.4%)からインフレは大きく鈍化したように見える。しかし、12月は季節的な要因でインフレが急伸したこと、11月の月次CPIは+7.3%だったことを考えると、豪州のインフレが急速に鈍化し始めたと考えるのは時期尚早のように思える。RBAは前回の理事会での声明で、「今後数カ月にわたり金利を引き上げる必要」と示していた。そういったことからも今回は0.25%の利上げを継続するものと考えている。
他方で、豪州の雇用者数は2カ月連続で減少している。また、堅調だった小売売上高に頭打ちの兆しが現れ始めている。国内総生産(GDP)を見ても2期連続で成長率が縮小しており、市場は豪州の景気減速に対して警戒感を高めている。RBAがインフレ退治に積極的な姿勢を示せば一旦は豪ドル買いで反応しそうだが、豪州の景気減速への警戒感から上値は限定的なものになるのではないか。
この先の個別相場変動
■RBAが強気の金利見通しを示す
⇒豪金利先高観から豪ドルは買われる
⇒高金利が豪州経済を減速させるとの警戒感が強まる
⇒豪ドルの上値は限定的となる
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
RBA政策金利
パウエルFRB議長議会証言
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は晴れ、豪ドル/米ドルは曇り空に太陽が覗く。4時に豪ドル/円のRSIで買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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