豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・WTI原油価格は反落。中国の9月の原油輸入量が減少していたこと、習近平国家主席の続投が決まりゼロ・コロナ政策が続くとの思惑が強まったこと、欧米の購買担当景気指数(PMI)が悪化し世界経済のリセッションリスクが高まったこと、などが原油の売り材料となった。一時1バレル=82ドル台まで下落(10月24日)。
・9月分の豪雇用者数は900人増と予想の2.5万人増を大きく下回る。失業率は3.5%、労働参加率は66.6%と前月から横ばいとなった(10月20日)。
・10月4日に豪準備銀行(RBA)は金融政策会合を開催。市場予想の0.50%を下回る0.25%の利上げを実施し、政策金利を2.60%とした。
・9月29日に豪統計局は7,8月の月次消費者物価指数(CPI)を発表。7月が前年比+7.0%、8月が+6.8%とインフレ率は高止まりしている。7月27日発表の豪2022年4-6月CPIは前年比+4.9%(トリム平均)と、インフレ率は前期(+3.7%)から急伸する結果となった。次回は10月26日発表。
・2022年4‐6月期の賃金指数(前年比)は+2.6%と市場予想(+2.7%)を下回る。前期比は+0.7%(前回:+0.7%)と、賃金は堅調さを維持している(8月17日)。次回は11月16日発表予定。
今日のメインシナリオ
資源国通貨の豪ドル/円は上値が重い?世界経済のリセッションリスク高まる
昨日発表された欧、英、米の10月製造業・サービス業PMIは総じて弱い結果となった。世界経済のリセッションリスクの高まりが豪ドルの上値を抑える一因となった。また、中国では習近平国家主席の異例となる3期目続投を決めた。これにより、中国の景気回復の妨げになっている『ゼロ・コロナ政策』が維持される見通しとなった。これらが資源国通貨であり、中国と交易関係の強い豪ドルにとってはマイナス要因となる。本日は豪州の主要な経済指標の発表は予定されていない。ドイツの10月IFO企業景況感指数や、米国の10月消費者信頼感指数、10月リッチモンド連銀製造業景気指数といった、欧米の経済指標の結果を受けたリスクマインドのオン・オフが豪ドル相場に大きく影響を与えることとなりそうだ。
個別の想定シナリオ
■一連の米経済指標が悪化
⇒米国経済の減速懸念高まる
⇒資源需要の低下が想定され、資源価格が下落
⇒資源国通貨の豪ドル/円は下落
チャート分析
今後の注目材料
欧米の経済指標
世界的な株価動向
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに晴れ。8時に豪ドル/円の移動平均で買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
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- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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