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FX「もう一度利下げして政策金利を一桁にし、緩和サイクルを終了か」トルコリラ見通し

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総括

FX「もう一度利下げして政策金利を一桁にし、緩和サイクルを終了か」トルコリラ見通し

(通貨最下位、株価首位)   
予想レンジ トルコリラ/円7.5-8.5

(ポイント)
*政策金利決定は予想を上回る1.5%の利下げ
*年内は利下げし政策金利を一桁にし利下げ打ち止めか
*一時、8.18の高値をつけるも日銀介入で反落
*リラのリパトリ策は効果を出す
*大判振る舞いの住宅投資
*トルコの株価指数は年初来110%高
*8月、9月と月間最弱通貨を抜け出している
*韓国とのスワップ協定を実施、ドルを得た
*トルコがEUの政治共同体の第1回会合に招待された
*トルコのEU加盟における利点を協調(副外務大臣)
*83.45%のインフレでも大統領が追加利下げ示唆
*9月製造業PMIは悪化
*OECDがトルコの22年の成長見通しを上方修正
*SCO加盟を宣言
*2Q・GDPは7.6%と高成長
*観光収入は増える
*トルコ実業界はリラの対ドルレートを9から14の間で推移することを望む

(対円、8.18から日銀介入で7.85まで下落し反発)
トルコリラは対円で10月21日にボリバン3σ上限の8.18まで上昇していたが、その後の日銀の円買い介入で一時7.85まで下落した。昨日の終値は8.01となった。
 
(リラのリパトリ政策)
政府のリラのリパトリ政策も功を奏してリラが底堅くなっていた。トルコ中銀は外貨預金に義務付ける証券保全比率を3%から5%に引き上げた。「リラ化戦略」の一環として年内と来年にさらなる措置を講じるとした。来年以降は、リラ建て預金の比率が全預金の50%未満の銀行に追加で7%ポイントの証券保有を義務付ける。銀行は外貨預金を集めにくくなり、リラの流失を防げることとなる。個人のリラ建て預金は現在、全預金の46%。企業のリラ建て預金は47%。中銀はリラ建て預金を来年少なくとも50%、できれば60%にしてほしいと考えている。そこへ日銀の円買い介入が炸裂した。ただ対ドルでは18台半ばで小康状態なのでリラのリパトリ政策が効果を失ったわけでもない。

(政策金利、予想を上回る下げ幅、利上げサイクル終了説もあり)
 さて、トルコ中銀は政策金利を1.5%引き下げ10.5%とした。来月も同様に大幅な利下げを実施し、その後、エルドアン大統領が求める緩和サイクルを停止すると確約した。中銀は工業生産の成長モメンタムと雇用のポジティブな傾向を支援する金融環境が必要と指摘。「次回会合で同様の措置を実施し、利下げサイクルを終了させることを検討した」という。

(大統領選挙前に大盤振る舞い)
 エルドアン大統領が「トルコ共和国の歴史上最大の社会的住宅プロジェクト」と呼ぶ大規模な公共住宅開発計画を発表して以来4週間で、700万人以上が申請に殺到した。50万戸の住宅を建設する巨大計画の第1次工事は10月に始まる。エルドアン氏が2023年の大統領・議会選挙へ向けての態勢を整え始めるのに合わせる形で、最初の基礎工事が開始されることになる。
政府が巨額の補助金をつぎ込み低所得層に住宅を供給する500億ドルのプロジェクトは、20年近く政権の座にある大統領にとって最も厳しい戦いになると予想される選挙戦に勝利するための超大型財政支出計画の第1弾にすぎないとアナリストや野党はみている。

テクニカル分析(トルコリラ/円)

ボリバン3σ上限から日銀介入で反落

 日足、雲上。ボリバン3σ上限から急落。10月7日-24日の上昇ラインがサポート。10月21日-24日の下降ラインが上値抵抗だ今朝は上抜いている。5日線下向き、20日線上向き。
 週足、ボリバン中位超える。10月3日週-24日週の上昇ラインがサポート。5月9日週-10月17日週の下降ラインが上値抵抗。10月3日週の下ヒゲ効く。

 月足、22年5月-7月の下降ラインを上抜く。8月-9月の上昇ラインがサポート。21年3月-9月の下降ラインが上値抵抗。
年足、7年連続陰線。22年は一時寄り引き同時に近づいたが、また円に引き離される。18年-21年の下降ラインが上値抵抗。



メルハバ

トルコの株価上昇率は100%を超える

 今年は殆どの国が、株価の下落に悩んでいる。高インフレと景気悪化でスタグフレーションの懸念が株価を抑えている。ナスダックは年初来31.91%安、NYダウは19.38%安、日経は5.38安だ。その中で、政策金利を引き下げ、リラ相場の安定を計り、大統領選挙前に財政支出を拡大しているトルコのイスタンブール100指数が驚異的な伸びを見せている。10月24日には一時4000ポイントを超えた。終値は3977.51、年初来114.12%高。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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