主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2022年8月25日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼24日(水)の為替相場
(1):岸田首相 政策検討案示し円買い優勢
(2):米経済指標 マチマチな結果
(3):ドル売り観測からユーロ強含み
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:FRB議長タカ派期待で強含み/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
24日(水)の為替相場
期間:24日(水)午前6時10分~25日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):岸田首相 政策検討案示し円買い優勢
欧州株が軟調に推移する中、ドル/円やクロス円で円買いが優勢となった。岸田首相が外国人の入国制限に関する一段の緩和や、原発の新増設について検討を進める考えを示したことが円買いに繋がったとの見方もある。
(2):米経済指標 マチマチな結果
米7月耐久財受注は前月比±0.0%と予想(+0.8%)を下回った。一方、変動の大きい輸送用機器を除いた受注は前月比+0.3%と予想(+0.2%)を上回る伸びとなった。また、設備投資の先行指標とされる非国防資本財(除航空機)の受注も前月比+0.4%と予想(+0.3%)を上回った。その後、米10年債利回りが約2カ月ぶりの高水準である3.12%まで上昇すると、ドル/円は137.24円前後まで強含んだ。
(3):ドル売り観測からユーロ強含み
月末が近づく中、ロンドンフィキシングに向けてドル売りのフローが観測されるとユーロ/ドルが上昇。それにつれてユーロ/円も136.77円前後まで強含んだ。独長期金利が約2カ月ぶりの水準に上昇したこともユーロの支援材料となった。
24日(水)の株・債券・商品市場
外為注文情報
【情報提供:外為どっとコム】
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本日の見通し
ドル/円の見通し:FRB議長タカ派期待で強含み
昨日のドル/円は終値ベースで約0.3%上昇。欧州市場で一時136.10円台まで弱含む場面もあったが、NY市場では米長期金利の上昇を受けて137.24円前後まで反発した。原油や天然ガスなどの資源価格が上昇する中、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が明日26日の講演でインフレ抑制に向けてタカ派スタンスを示すとの観測が広がった。
米10年債利回りは約2カ月ぶりに3.1%台へと上昇しており、パウエルFRB議長の講演を控えて本日も上向きの流れが続きそうだ。ドル/円も23日高値の137.71円前後に向けて強含みの展開が予想される。
もっとも、米経済指標に一喜一憂する展開が続いているだけに、本日発表される米新規失業保険申請件数や米4-6月期国内総生産(GDP)・改定値が予想を下回れば、持ち高調整のドル売りが優勢となる可能性もあろう。ただ、136円台の下値は堅そうだ。
注目の経済指標
注目のイベント
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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