FX/為替「ユーロ20年ぶり安値へ急落でドルと円が揃って上昇」外為トゥデイ 2022年7月6日号

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外為トゥデイ

主要通貨ペア（ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円）について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時　：2022年7月6日9時30分
執筆・監修：株式会社外為どっとコム総合研究所　調査部長　神田卓也

5日（火）の為替相場

5日（火）の為替相場期間：5日（火）午前6時10分～6日（水）午前5時55分　※チャートは30分足（日本時間表示）　出所：外為どっとコム

（１）：中国財新サービス業PMIは予想を上回る

中国6月財新サービス業PMIは54.5と予想（49.6）を上回る結果となった。2021年7月以来の高水準となり、景況改善・悪化の分岐点となる50を上回るのは2月以来。新型コロナウイルス対策のロックダウン（都市封鎖）が緩和されたことで需要が回復した。

（２）：RBAは予想通り0.50％利上げを決定

豪中銀（RBA）は政策金利を50bp（0.50％ポイント）引き上げ1.35％にすると発表。声明ではインフレ対応について「徐々に目標水準に戻るように必要な行動に取り組んでいる」と説明した。利上げが市場予想通りだったことや声明に新味がなかったことから、豪ドルは出尽くし売りが優勢となった。

（３）：インフレと景気減速への懸念からユーロ下落

欧州市場に入るとユーロが急落。ポンドも下落するなど欧州通貨安が鮮明となった。天然ガス価格が急騰したことで欧州のインフレ高進とリセッション（景気後退）を巡る懸念が強まった。この日、ユーロは対ドルで1.023ドル台の2002年以来約20年ぶりとなる安値を付けた。欧州株の下落もあってユーロは対円でも大幅安となった。

（４）：英閣僚の辞任が相次ぐ

英重要閣僚の相次ぐ辞意表明が伝わった。スナク財務相とジャビド保健相がジョンソン首相への信頼を失ったとして辞任を表明。なお、ジョンソン首相は辞任せず新閣僚を指名する計画だと伝わった。

5日（火）の株・債券・商品市場

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※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

本日の見通し

ドル/円の見通し：方向感が出にくい展開が続きそう

昨日のドル/円は一進一退の展開。東京市場では136.36円前後まで買いが先行したものの、欧州市場に入ると135円台半ばへと失速した。NY市場では136円台を回復する場面もあったが、その後再び135円台半ばまで反落するなど、最後まで方向感が定まらなかった。天然ガス価格の急騰を受けて欧州のリセッション（景気後退）懸念が強まる中でユーロが大幅に下落。ユーロに対するドル買いと円買いの影響を同時に受けたドル/円は136.00円を挟んでもみ合った。

本日も、市場の関心は対ドルで20年ぶりの安値を付けたユーロに向かう公算が大きく、ドル/円は方向感が出にくい展開が続くと見られる。136円台では上値が重い一方、134円台では下値が堅くなりそうだ。

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