FX/為替「米賃金上昇加速ならドル高再開へ」 外為トゥデイ 2022年6月3日号

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年6月3日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼2日(木)の為替相場
(1):豪貿易収支は予想を上回る黒字
(2):独長期金利上昇に連れてユーロ強含む
(3):予想を下回る米ADP全国雇用者数を受け一時ドル弱含む
(4):FRB副議長発言で9月利上げ観測高まる

▼2日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米雇用統計は賃金の伸びに注目/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

2日(木)の為替相場

2日(木)の為替相場期間:2日(木)午前6時10分~3日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):豪貿易収支は予想を上回る黒字

豪4月貿易収支は104.95億豪ドルの黒字となり、黒字額は予想(90.0億豪ドル)を上回った。天然ガスの輸出や観光客の増加を背景に黒字が拡大した。

(2):独長期金利上昇に連れてユーロ強含む

ビルロワドガロー仏中銀総裁は「欧州中銀(ECB)の政策正常化は必要」としながらも「正常化とは引き締めを意味するものではない」との見解を示した。その後に発表されたユーロ圏4月生産者物価指数は前年比+37.2%となり、予想(+38.2%)を下回ったものの、歴史的な高水準で高止まりした。ユーロは独長期金利が上昇する中で強含んだ。

(3):予想を下回る米ADP全国雇用者数を受け一時ドル弱含む

米5月ADP全国雇用者数は前月比12.8万人増となり、市場予想(30.0万人増)を大幅に下回った。また、4月の雇用者数は24.7万人増から20.2万人増へと下方修正された。一時ドル売りが優勢となったものの、直後に発表された米新規失業保険申請件数が20.0万件と市場予想(21.0万件)を下回り、前週(21.1万件)から減少したことからドル買いに転じた。

(4):FRB副議長発言で9月利上げ観測高まる

ブレイナード米連邦準備理事会(FRB)副議長は「インフレを下げるために必要なことをする」とした上で「(6月と7月の利上げの後)9月の利上げ休止は非常に難しいだろう」と述べ、9月も50bp(0.50%ポイント)の利上げを継続する可能性を示唆した。FRBの利上げ休止観測がくすぶっていただけに、この発言を受けてドル買いが優勢となった。ただその後は、資源高・株高を受けた豪ドルの上昇や、利上げ期待によるユーロの上昇が続く中、ドルは再び反落。ドル/円が失速した一方、クロス円はストレートドルの上昇に連れて続伸した。

2日(木)の株・債券・商品市場

2日の株・債券・商品市場

外為注文情報

<外為注文情報はこちら>

外為注文情報(ドル/円)

【情報提供:外為どっとコム】

  • ※ 「外為注文情報」とは、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況を確認できるツールのことを指します。
  • ※また、高機能チャート(無料)では「取引分析」 を選択することで、チャート上に注文情報の表示が可能です。
  • ※ 尚、この外為注文情報は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家自身でなさるようお願い致します。

 

本日の見通し

本日の見通し

ドル/円の見通し:米雇用統計は賃金の伸びに注目

昨日のドル/円は前日比約0.2%の小幅安だった。ユーロや豪ドルなどの上昇でドルが弱含んだ流れが波及。130円台では利益確定と見られる売りも出た。もっとも、欧米株高・原油高のリスクオン地合いの中、円買いは限定的で下値は129.51円前後どまりだった。

本日は、NY市場で発表される米5月雇用統計に注目が集まっている。人手不足の影響で非農業部門雇用者数の伸びは限られる公算が大きいものの、そのぶん賃金の伸びは高水準を維持する見通しだ。平均時給が市場予想(前月比+0.4%、前年比+5.2%)を上回れば、米連邦準備制度理事会(FRB)の積極的な引き締め観測が強まり、米長期金利の上昇とともにドルが買われやすくなりそうだ。なお、FRBのブレイナード理事は昨日の講演で「(6月と7月の利上げの後)9月に利上げを休止するという可能性は現時点では非常に低い」と発言した。

注目の経済指標

注目の経済指標

注目のイベント

注目のイベント※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

f:id:gaitamesk:20191106165135p:plain 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
【告知】7月10日開催の「第1回 資産運用EXPO【夏】」にてセミナーを開催。 『円安時代に突入!FX初心者こそ知っておきたい外貨投資のポイントを解説!』
詳細は こちら
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
top