FX/為替「ドル/円20年ぶり高値更新も視野 米雇用統計に注目」 外為トゥデイ 2022年5月6日号

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年5月6日10時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼5日(木)の為替相場
(1):豪・中 経済指標発表
(2):BOE理事会とベイリー総裁発言を受けてポンド急落
(3):米経済指標 まちまちな結果
(4):米10年債利回り 約3年半ぶりの高水準

▼5日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米4月雇用統計の結果、各種相場動向に注目/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

5日(木)の為替相場

期間:5日(木)午前6時10分~6日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):豪・中 経済指標発表

豪3月貿易収支は93.14億豪ドルの黒字となり、予想(84.00豪ドルの黒字)を上回った。一方、豪3月住宅建設許可件数は前月比-18.5%と予想(-12.0%)を下回る大幅な落ち込みとなった。また、その後に発表された中国4月財新サービス業PMIは36.2と予想(40.0)を下回り2020年2月以来の低水準となった。

(2):BOE理事会とベイリー総裁発言を受けてポンド急落

英中銀(BOE)は予想通りに政策金利を0.75%から1.00%に引き上げた。4会合連続の利上げとなり13年ぶりの高水準となった。一部の委員は今後数カ月、追加引き締めが必要になると予想しているとのガイダンスを示した。ただ、同時に発表した金融政策報告書で2023年の成長率が-0.25%に落ち込むとの見方が示されたため、ポンドは下落。その後、ベイリーBOE総裁は会見で「BOE予測はリセッションの定義に合致しないが、非常に急激な経済成長の減速となる公算」などと発言した。これを受けてポンド売りに拍車がかかった。

(3):米経済指標 まちまちな結果

米新規失業保険申請件数は20.0万件と予想(18.0万件)を上回って増加した。1-3月期非農業部門労働生産性は前期比-7.5%と、人件費(労働コスト)の上昇を背景に1947年来の大幅低下となった。これを受けてドルが弱含む場面もあったが、賃金インフレへの警戒感などから米長期金利が上昇すると、再びドル買いに傾いた。

(4):米10年債利回り 約3年半ぶりの高水準

インフレ抑制に向け米連邦準備制度理事会(FRB)がより思い切った引き締めに動く必要があるかもしれないとの観測が広がったことから米10年債利回りは一時3.10%台へと約3年半ぶりの水準に上昇した。これを嫌気してNYダウ平均が1000ドル超の大幅下落となったため、一時円買いが優勢となった。

5日(木)の株・債券・商品市場

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本日の見通し

ドル/円の見通し:米4月雇用統計の結果、各種相場動向に注目

昨日のドル/円は130円台を回復。米長期金利の上昇を背景に130.56円前後まで反発して米連邦公開市場委員会(FOMC)後の下げを埋めた。FOMC後の会見でパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が75bpの大幅な追加利上げは「積極的に検討しない」と述べた事から2.90%前後まで低下していた米10年債利回りが3年半ぶりに3.10%前後へと上昇する中、ドル買いが活発化した。

本日の米4月雇用統計が良好な結果となればドル買いの勢いが増すと見られ、ドル/円は4月に付けた20年ぶり高値の131.25円前後を更新する可能性もありそうだ。 米4月雇用統計は非農業部門雇用者数が38.0万人増加して失業率は3.5%に低下すると予想されており、平均時給は前年比+5.5%と高い伸びが続く見通しだ。

ただ、長期金利の上昇を嫌気した米国株の下げが続けば円にも上昇圧力がかかるため、ドル/円の上値は重くなろう。本日のNY市場では、米4月雇用統計の結果とともに米国債および米国株の動向に注目したい。

注目の経済指標

注目のイベント

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f:id:gaitamesk:20191106165135p:plain 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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