FX/為替「ドル高・円安の流れに変化なし 米株動向にも注目」 外為トゥデイ 2022年5月2日号

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年5月2日9時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼29日(金)の為替相場
(1):豪生産者物価指数 2008年以来の伸び
(2):独・仏 経済指標発表
(3):ユーロ圏消費者物価指数 過去最高の伸び
(4):米経済指標発表 米10年債利回り上昇

▼29日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米長期金利、米国株の動向に注目/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

29日(金)の為替相場

期間:29日(金)午前6時10分~30日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):豪生産者物価指数 2008年以来の伸び

豪1-3月期生産者物価指数は前年比+4.9%(前回+3.7%)となり、2008年10-12月期以来の高い伸びを記録した。

(2):独・仏 経済指標発表

独1-3月期国内総生産(GDP)・速報値は前期比+0.2%と市場予想通りの結果となった。また、これより前に発表された仏1-3月期GDP・速報値は前期比±0.0%と予想(+0.3%)を下回った。

(3):ユーロ圏消費者物価指数 過去最高の伸び

ユーロ圏1-3月期消費者物価指数(CPI)・速報値は前年比+7.5%と予想通りに過去最高の伸びを記録。食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比+3.5%に加速(前月+2.9%)した。ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格の上昇が、引き続きユーロ圏のインフレ率を押し上げている。欧州中銀(ECB)の早期利上げ期待が高まり、ユーロ買いが優勢となった。なおこの日、レーンECB理事は「現在マイナス0.5%の中銀預金金利を引き上げるかどうかは問題ではない」と発言。「金利正常化の規模とタイミングが大きな問題だ。それは引き続き、今後のデータを見極めつつ決定していくことが必要だ」と述べた。

(4):米経済指標発表 米10年債利回り上昇

米3月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)は、前年比+6.6%となり、1982年1月以来約40年ぶりの高い伸びとなった。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCEデフレーターは前年比+5.2%と予想外に前月(+5.3%)からやや鈍化した。同時に発表された1-3月期雇用コスト指数は前期比+1.4%と過去最大の伸びとなった。これらを受けて10年債利回りは2.9%台へと上昇。一方で、米国株は大幅安となった。米連邦準備制度理事会(FRB)の積極的な引締め観測が高まった。ドル/円は米長期金利の上昇に連れて一時強含んだが、米株安を受けて反落した。

29日(金)の株・債券・商品市場

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本日の見通し

ドル/円の見通し:米長期金利、米国株の動向に注目

29日のドル/円は130円台を割り込んで下落。前日に131.25円前後まで上伸して20年ぶりの高値を付けた反動が出た。月末に絡んだ持ち高調整のドル売りに押されて一時129.30円台へと反落した。

もっとも、月替わり・週替わりの本日は早々に130円台を回復するなど、取引開始から買いが優勢となっている。利上げが確実視される米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、日米金融政策の方向性の違いを意識したドル高・円安の流れに変化はなさそうだ。

米長期金利の上昇が続くようなら、再び131円台を窺う展開が見込めよう。ただ、先月後半に値動きが不安定化した米国株の動向にも注目しておきたい。仮に不安定な動きが続けば、リスク回避のドル買いを誘発すると見られるが、円はドル以上に買われる公算が大きくドル/円の上値を抑制する事になるだろう。

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f:id:gaitamesk:20191106165135p:plain 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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