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ドル・円は下げ渋りか、英国・EU決裂を嫌気も安全通貨に買い

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欧米市場オープニングコメント

「ドル・円は下げ渋りか、英国・EU決裂を嫌気も安全通貨に買い」

9日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。英国と欧州連合(EU)との通商協議が決裂した場合、ポンドの失望売りが下押ししよう。ただ、安全通貨のドルと円への買いが見込まれ、ドル・円の下げは限定的となりそうだ。

欧州通貨主導の展開で、「蚊帳の外」のドル・円はレンジ相場が続く。欧米での新型コロナウイルスのワクチン接種が英国で開始されたほか、米追加経済対策に関する与野党協議の進展期待でリスク回避的な円買いは後退。前日の取引でクロス円は底堅く推移し、ドル・円は小動きながらも下値の堅さが目立った。本日アジア市場もその流れが受け継がれ、主要通貨はドルや円に対し下げづらい。欧州発の材料を見極めようと様子見ムードが強まるなか、中国の消費者物価指数(CPI)は低調な内容だが、市場への影響は限定的となった。

この後の海外市場では、ジョンソン英首相とフォンデアライエン欧州委員長の会談が焦点。合意に達した場合はリスクオンの流れが強まるものの、合意期待が先行した分、決裂ならポンド主導で主要通貨のドルと円に対する急落が見込まれる。ただ、追加緩和が確実視される明日の欧州中銀(ECB)理事会も注視され、欧州通貨売りを手控える可能性があろう。また、ワクチンの普及や米追加対策による安心感は、引き続きリスク回避ムードの拡大を抑える要因に。ドル・円はドル買いと円買いで、104円付近での下げづらい展開となりそうだ。

通貨別分析

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