東京市場オープニングコメント
「ドル・円は107円を挟んだ水準で推移か、欧米株安などを意識してドルの上値は重くなる可能性」
8日のドル・円相場は、東京市場では107円21銭から107円44銭まで上昇。欧米市場でドルは一時106円81銭まで下げた後に107円30銭まで反発し、107円09銭で取引を終えた。
本日9日のドル・円は107円を挟んだ水準で推移か。欧米株安や米長期金利の低下を意識して、ドルの上値は重くなりそうだ。
米国務省は8日、新疆ウイグル自治区のイスラム教徒への弾圧や虐待などを理由に中国政府や共産党の当局者に対するビザ発給を制限すると発表した。また、米商務省は7日までに、中国の監視カメラ大手、杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)や公安機関など28団体・企業を「エンティティー・リスト」(いわゆる禁輸リスト)に追加した。米中閣僚級協議の直前に米国側がこのような措置を講じたことを受けて、「今回の閣僚級協議で重要事項について米中双方が合意する可能性は低下した」との声が聞かれている。今回の閣僚級協議が成果ゼロに終ることはないとみられているが、協議継続についての取り決めがなかった場合、対中制裁関税発動に対する警戒感が高まり、リスク回避的な取引が拡大する可能性がある。債券市場では米長期金利はやや低下し、為替についてはユーロ、豪ドル、NZドルなどに対する円買いが強まる可能性がある。
《午前8時現在》ドル・円: 106.70円-107.70円 106円台後半でドル買い興味
ユーロ・円: 116.80円-117.80円 116円台後半でユーロ買い興味
豪ドル・円: 71.50円-72.50円 71円台半ば近辺で豪ドル買い興味
通貨別分析
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