
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年9月3日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼2日(水)の為替相場
(1):日銀総裁、「有益な議論ができた」
(2):豪四半期GDP、予想上回る
(3):日銀の高田審議委員「連続利上げあり得る」
(4):米ADP、伸び鈍化
(5):NY連銀総裁「インフレは緩やかな低下傾向にある」
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:日米金融政策が焦点に/ ▼注目の経済指標・イベント
2日(水)の為替相場
期間:2日(水)午前6時10分~3日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日銀総裁、「有益な議論ができた」
日銀の植田総裁がG20財務相・中銀総裁会議後に会見。ベッセント米財務長官と8月30日に会談し「さまざまなテーマについて有益な議論を行うことができた」とした一方で「詳細はノーコメント」と述べるにとどめた。市場が日銀の9月利上げをほぼ織り込んでいることについてもコメントを控えた。その上で、利上げについては「次回会合を含め、毎回の決定会合でしっかりと議論していきたい」と述べた。
(2):豪四半期GDP、予想上回る
豪4-6月期国内総生産(GDP)は前期比+0.4%と市場予想(+0.3%)を上回った。前年同期比の伸びは1-3月期の+2.5%から鈍化して+2.1%となったが、市場予想(+1.8%)を上回った。
(3):日銀の高田審議委員「連続利上げあり得る」
日銀の高田審議委員は、一般論と前置きした上で、内外の環境が変わり得るという先行きを展望した場合、これまでのような25bp(0.25%ポイント)の利上げ幅が「必ず決まっているというものではない」と述べた。また、年2回のペースでの利上げは「従来の発想」であり、「結果として、局面が変わるなら連続利上げということも、もしかしたらあり得る」と話した。午前のあいさつでは、海外中銀が利上げ局面に転じる可能性がある中で、日銀も「機動的な利上げが必要な新たな局面」に入ったとの認識を示していた。
(4):米ADP、伸び鈍化
米8月ADP全国雇用者数は3.8万人増にとどまり、市場予想(4.7万人増)および前月(4.6万人増)を下回った。製造業で雇用の減少(1.7万人減)が見られた。
(5):NY連銀総裁「インフレは緩やかな低下傾向にある」
米NY連銀のウィリアムズ総裁は、インフレについて「最近のデータは心強い」と述べ、「関税の影響が一部過去のものとなる中、インフレは実際に緩やかな低下傾向にあると見ている」と発言。また、「前回の連邦公開市場委員会(FOMC)を終えた段階で」と前置きした上で、金利は「適切な水準にある」との認識を示した。
2日(水)の株・債券・商品市場
日経平均: 64325.64 ▼1,889.70
豪ASX: 8978.416 ▼88.281
上海総合: 3941.386 ▼38.502
英FT: 10756.45 ▼32.83
独DAX: 25839.33 ▼130.78
NYダウ: 53061.95 △295.07
日10年債: 3.027 △0.021
豪10年債: 5.2280 △0.0504
英10年債: 5.230 △0.010
独10年債: 3.376 △0.032
米2年債: 4.3690 ▼0.0308
米10年債: 4.7780 ▼0.0201
NY原油: 91.01 △0.79
NY金: 4414.60 △18.20
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

【情報提供:外為どっとコム】
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円: 158.000 ~ 159.600
ユーロ/円: 183.400 ~ 184.900
ポンド/円: 213.200 ~ 215.000
豪ドル/円: 113.400 ~ 114.300
ドル/円の見通し:日米金融政策が焦点に
昨日のドル/円は約1円50銭ドル安・円高の158.72円前後で取引を終えた。日銀の高田審議委員が連続利上げや大幅利上げの可能性に言及したことで160円台前半から急落。一旦は159円台半ばで下げ渋ったものの、NYタイムに入ると再びドル売り・円買いが強まり、2週間ぶりに158円19銭前後まで下落した。NY連銀のウィリアムズ総裁が、インフレ鈍化を示す証拠があるとして利上げを急がない考えを示したことでドルが売られた面もあったが、それにしては値幅が大きく、一部には「レートチェック」が行われたのではないかとの見方も出ていた。なお、高田日銀審議委員の発言を受けて、市場は9月の25bp(0.25%ポイント)利上げを完全に織り込み、年内もう1回の追加利上げもほぼ織り込んだ。日銀の利上げ期待が当面円売りを抑える可能性はあるが、ここからさらに円を買う理由にはなりにくいだろう。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)の9月利上げについては、市場の織り込みは60%前後で推移している。明日の米8月雇用統計の結果次第で、織り込みが大きく変化する可能性があるだけに、本日の段階でドルが大幅に続落することも考えにくい。本日のドル/円は、やや不安定ながらも底堅く推移するだろう。
注目の経済指標・イベント
09/03 (木)
10:30 (豪) 7月貿易収支
10:45 (中) 8月RatingDogサービス業PMI
18:30 (米) 8月チャレンジャー人員削減数
21:30 (米) ウォラーFRB理事講演
21:30 (米) 7月貿易収支
21:30 〇 (米) 新規失業保険申請件数
23:00 ◎ (米) 8月ISM非製造業景況指数
24:00 (英) ピルMPC委員講演
28:00 (米) ハマック・クリーブランド連銀総裁講演
28:55 (米) グールズビー・シカゴ連銀総裁講演
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年から外国為替市場に携わる為替アナリスト。証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社し、ドル/円スポット、資金(デポジット)、金利デリバティブなど国際金融商品の取引仲介業務を担当。2009年7月、外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・金融市場の調査・分析に従事。2011年12月より現職。
30年以上にわたる市場経験をもとに、個人FX投資家向けの相場解説・情報発信を行う。テレビ東京「Newsモーニングサテライト(モーサテ)」への出演をはじめ、NHK、日経CNBC、ストックボイスTV、ニッポン放送など、テレビ・ラジオ・新聞・WEBメディアへの出演・取材・コメント実績多数。
