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来週のドル円相場はどうなる?6/15週のイベント予定 2026年6月14日

⚫️本記事のサマリー

来週のドル円相場(6/15〜6/19)は、6月15日〜16日の日銀金融政策決定会合と6月16日〜17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)という、日米両中銀の政策決定が重なる極めて重要な週となります。日銀は0.75%から1.0%への利上げが有力視されていますが、植田総裁が感染症のため入院中で会合を欠席するという異例の事態となっています。会合の議長は氷見野良三副総裁、終了後の記者会見は内田真一副総裁が代行します。

FRBは政策金利を据え置く公算が大きい中、円買い・ドル売りへの圧力が高まるかが焦点です。ただし、米イラン和解交渉の行方次第で「有事のドル買い」が再燃するリスクも残っており、160円を挟んだ攻防が続きそうです。

来週(6/15~)のドル円相場重要イベント

6月15日(月)からの週で、特に重要度が高いイベントは次のものが予定されています。

6/15(月)

【日本】日銀・金融政策決定会合(1日目)
【アメリカ】6月ニューヨーク連銀製造業景気指数

6/16(火)

【日本】日銀金融政策決定会合終了後政策金利発表
【日本】内田真一日銀副総裁、定例記者会見(植田総裁入院のため代行)
【アメリカ】米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目

6/17(水)

【アメリカ】米5月小売売上高
【アメリカ】米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
【アメリカ】ウォーシュ米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見

6/18(木)

【アメリカ】前週分新規失業保険申請件数
【アメリカ】6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数

6/19(金)

【日本】5月全国消費者物価指数(CPI)
【日本】日銀・金融政策決定会合議事要旨

特に注目度が高いのは、6月16日(火)の日銀金融政策決定会合の政策金利発表内田副総裁の記者会見、および6月17日(水)のFOMCの政策金利発表ウォーシュFRB議長会見です。

6月15日(月)には、日銀金融政策決定会合が開始されます。植田総裁が感染症により入院中で欠席するという異例の体制での開催となります。会合の議長は氷見野良三副総裁が務めます。利上げそのものは実施される公算が高いとみられていますが、総裁不在というイレギュラーな状況が市場にどのような影響をもたらすかが注目されます。同日の6月ニューヨーク連銀製造業景気指数も、米景気の底堅さを測る指標として注目されます。

6月16日(火)は、最大の注目イベントが集中します。日銀金融政策決定会合の結果発表後、植田総裁に代わって内田真一副総裁が記者会見を行います。今後の追加利上げパスについてどのようなシグナルを発するかがドル円相場を大きく左右するでしょう。同日午後からは米FOMCも開始されます。

6月17日(水)には、米5月小売売上高が発表されます。消費動向はFRBの政策判断に影響を与えるため、結果次第ではFOMC声明の解釈を変えることもあります。そして最大の米国側イベントとして、FOMCの政策金利発表ウォーシュFRB議長の記者会見が控えています。FRBは当面据え置きが予想されますが、今後の利上げパスや経済見通しに関するメッセージが焦点となります。

6月18日(木)には、前週分新規失業保険申請件数6月フィラデルフィア連銀製造業景気指数が発表されます。米雇用市場の状況を確認する材料として注目されます。

6月19日(金)には、日本5月全国消費者物価指数(CPI)が発表されます。今週の米CPIが前年比+4.2%と3年ぶりの高い伸びを記録したように、インフレが世界的に再加速する懸念が広がっています。日本でも物価の動向はドル円相場と日銀の次の一手を占う上で重要な材料であり、予想を上回る結果となれば追加利上げへの期待がさらに高まり、円買いにつながる可能性があります。また同日、日銀金融政策決定会合議事要旨(前回分)も公表されます。

今週の振り返りと来週(6/15~)のポイント

⚫️今週の振り返り

今週のドル円は、米イラン軍事衝突の激化と急転直下の停戦交渉をめぐる報道に翻弄されながら、160円台への定着を試す展開となりました。

週初は、週末に米国とイランが攻撃を応酬したことを背景に「有事のドル買い」が先行し、ドル円は160.39円前後まで上昇しました。その後イランとイスラエルが相互に攻撃停止を発表したことでドル買いは一服したものの、円売り圧力は根強く、下値は限定的でした。また、日本1-3月期GDP改定値が速報値から下方修正されたことも、円の上値を重くする材料となりました。

週半ばにかけては、日銀が6月会合で0.75%から1.0%への利上げを検討しているとの観測報道が伝わり、一時円買いが進む場面がありました。ただし市場はすでに相当程度織り込み済みで、影響は限定的にとどまりました。一方、米軍がイランへの報復攻撃を開始したことで「有事のドル買い」が再燃。米5月消費者物価指数(CPI)が前年比+4.2%と2023年4月以来の高い伸びを記録したことも重なり、ドル円は160.44円前後まで上値を伸ばしました。同日夜には植田総裁の感染症による入院も発表され、市場に新たな不確実性をもたらしました。

週後半には、トランプ米大統領がイランへの「非常に激しい攻撃」を予告したことでドル買いが強まり、160.59円前後まで上昇。米5月卸売物価指数(PPI)も前年比+6.5%と高い伸びとなり、インフレ再燃への警戒が続きました。しかし週末にかけてトランプ大統領が一転して攻撃中止と米イランの和解合意を表明すると、原油価格が急落し米長期金利も低下。ドル円は一時159.53円前後まで反落しました。ただし、イラン外務省が合意の最終決定を否定しており、地政学リスクへの警戒を残したまま週を終えました。

⚫️来週(6/15~)のポイント

来週のドル円相場の最大の焦点は、日銀の追加利上げ決定の有無内田副総裁のメッセージです。植田総裁が入院中で会合を欠席するという異例の事態のもと、観測報道通りに利上げが実施されれば、一定程度の円買いが見込まれます。ただし、すでに市場に織り込みが進んでいるため、「材料出尽くし」によるドル円の下落幅は限定的となる可能性もあります。むしろ内田副総裁が今後の追加利上げに前向きなトーンを示すかどうかが、円買い圧力の持続性を決める鍵となりそうです。

FOMCについては、FRBの政策金利据え置きが有力視されているものの、ウォーシュ新議長の記者会見でのインフレや今後の利上げパスに関する発言が注目されます。足元のCPI・PPIはいずれも加速しており、利上げ警戒が再び意識されるようであればドル買い圧力が高まる局面も考えられます。

米イラン情勢については、合意がまだ最終決定されていない状況が続いており、情勢が再び悪化することも排除できません。地政学リスクが高まれば「有事のドル買い」が再燃し、日銀利上げの円高効果を打ち消す可能性もあります。来週は「日銀会合・FOMC」と「イラン情勢」という両軸で160円攻防が続く、緊張感の高い週となりそうです。