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今週の為替予想(ポンド/円 ユーロ/円) 「ホーキッシュなECB、英国は追随するのか」ハロンズ FX 2023/3/12

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

目次

執筆日時 2023年3月10日 17時05分

ホーキッシュなECB、英国は追随するのか

3月6日週のユーロ/円とポンド/円、売り先行も下値限定

米国の利上げサイクルの長期化観測から米ドル高が意識されたことが重しとなりました。ユーロ/円は145.436円を頭に143.620円まで、ポンド/円は163.857円から161.616円までそれぞれ下げました。ただ、イールドカーブコントロール(YCC)の再修正を見送った日銀会合の結果を受けて、ユーロ/円は145.000円付近、ポンド/円は163.180円まで持ち直すなど、下値も限定されました。(各レート水準は執筆時点のもの)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

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外為どっとコム総合研究所のTEAMハロンズ(@TeamHallons) が、平日21時より配信するFXライブ番組

FX ライブ配信、FRBタカ派化でEM通貨不安へ、YCCでドル円の下落幅は (2023年3月9日)- YouTube

ECB、0.75%利上げ主張メンバーいるか

今週は3月16日(木)に欧州中央銀行(ECB)理事会、同日にラガルドECB総裁の定例記者会見があります。ECBは足もとのインフレ上昇を受けて、主要リファイナンス・オペ金利を0.5%引き上げ、3.50%にすることが見込まれています。オーストリア中銀のホルツマン総裁は「3月、5月、6月、7月、4会合連続で0.5%の利上げを支持」と語っており、ユーロ圏のターミナルレートは既に4%を超えるレベルを織り込み始めました。既に複数回の0.5%利上げが織り込まれているため、声明文やラガルド総裁の会見を通じて、そこからどれだけタカ派化が進展するか、5月理事会での利上げ幅についてのヒントが得られるかあたりがポイントでしょう。

ちなみにマーケットでは、今回を含め7月理事会までに1.5%程度の利上げが織り込まれている状態です。これはホルツマン氏の見通しよりも低いレベルに留まっていますので、イベントリスクはよりホーキッシュに振れる場合と考えます。もっとも、ここまでタカ派な雰囲気が醸成されると、今回のECB理事会で0.75%利上げを主張するメンバーがいても良いのでは、との雑念が湧き上がります。ラガルドECB総裁がタカ派とハト派のバランスをどのようにとるかも、ポイントになりそうです。

英国、負のスパイラルも

英国はEUとの間で「北アイルランド議定書」の問題点を巡りウィンザー枠組みで合意して、ポンドは少し落ち着くかと思われましたが、今度は通貨安とインフレの問題が浮上し始めポンドの先行きを暗くしています。英中銀金融政策委員のマン氏は、英中銀は利上げ停止観測が燻る中で欧米がインフレ抑制に力を入れ始めており、欧米に後れを取れば金融政策の温度差からポンドが下落しかねないと警告しました。そうなれば英国内の物価上昇圧力が強まり成長をさらに下押す負のスパイラルに陥るリスクがあります。同氏は、英中銀は利上げの前倒しを検討すべきと主張しています。

3月14日(火)の雇用データからインフレ長期化を意識させるデータが出てくれば、英中銀の利上げ停止観測が後ろ倒しとなるもしれません。本来なら利上げ期待は通貨にとってポジティブ材料ですが、英経済成長への不安を増幅させかねないため、必ずしも通貨高をサポートすることにはならないでしょう。個人的には、インフレ加速により成長が阻害されることへの懸念の方が強いとの思いから、労働市場のひっ迫を示す指標結果はポンドの上値を抑制するイベントになると考えています。

ユーロ/円、146円に向け下値切り上げ

ユーロ/円は上昇チャネルの上限にタッチした後、緩やかに調整が続いていましたが、21日移動平均線(143.584円:9日時点)付近で下押しの勢いも緩和。今度は146.000円付近を目指す格好になっています。超短期的には買いで追随するほうが良さそうです。ただ、21日線を下回ってくるようなら、ロングはいったん手仕舞い、期間21日のボリンジャーバンド-2σが推移する141.36円付近まで様子をみたいです。

【ユーロ/円チャート 日足】

EUR/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:EUR/JPY:141.000-146.000

ポンド/円、165円台は戻り売りか

ポンド/円は上方向の流れが一服しているものの、162.36円付近で上昇する21日線で下げ渋る格好になっています。超短期的には自律反発があっても不思議はなさそうで、目先は買いを先行させたい雰囲気です。ただ、昨年高値(172.125円-10月31日)からの下降トレンドライン(165.530円-執筆時点)付近では戻り売りが被ってきそうです。

    【ポンド/円チャート 日足】

    GBP/JPY日足チャート
    出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
    予想レンジ:GBP/JPY:161.000-166.000

    3/13 週のイベント

    3/14(火) 16:00 イギリス 2月失業率
    3/15(水) 16:45 フランス 2月消費者物価指数(CPI、改定値)
    3/15(水) 19:00 ユーロ 1月鉱工業生産
    3/16(木) 22:15 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)政策金利
    3/16(木) 22:45 ユーロ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
    3/17(金)  - OECD経済見通し
    3/17(金) 19:00 ユーロ 2月消費者物価指数(HICP、改定値)

    一言コメント

    外為どっとコム総合研究所のTEAMハロンズ(@TeamHallons) が平日毎日21時よりライブ配信しています。番組では、注目材料の紹介、テクニカル分析でエントリーポイントや利食い・損切りポイントを解説し、実際にリアルトレードも行っています。ご興味のある方は、一度、こちらにアクセスしてみてください。

     

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