豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・原油価格は続伸。中国の景気回復期待による需要増加期待。米国ーカナダ間のパイプラインのオイル漏れ事故が想定していたよりも深刻とされたことによる北米での供給懸念などが要因。一時1バレル=76.37ドルまで上昇した(12月13日)。
・12月6日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。市場予想通りとなる0.25%の利上げを実施し、政策金利を3.10%とした。今後の利上げペースに関してはデータ次第とした。
・11月17日の豪10月雇用統計は、失業率が3.4%に低下して48年ぶりの低水準だった7月に並んだ。また、新規雇用者数は3.22万人増加して市場予想(1.50万人増)を上回った。豪11月雇用統計は12月15日発表。
・11月16日に発表された豪7-9月期賃金指数は前年比+3.1%と予想の+3.0%を上回り、4-6月期の+2.6%から伸びが加速した。
・11月15日にRBAが発表した議事要旨では、住宅市場の悪化を警戒しつつ、利上げ幅を0.25%に留めたことが明らかになった。
今日のメインシナリオ
FOMCは市場の期待をけん制?豪ドル/円は株価ではなくドル/円に追随する?
昨日、注目の米11月CPIは市場予想を下回り、米国のインフレがピークアウトしたと印象付けるとともに、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げペースを減速させるとの思惑が高まった。
本日は今週の注目イベント第二弾!米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。市場はFRBが0.50%へ利上げ幅を縮小することをほぼ織り込んでいる(実際そうなるだろう)。注目は、ドットチャート、ターミナルレート、パウエルFRB議長の会見の内容となる。確かに米国のインフレは鈍化傾向にある。しかしまだ前年比+7.1%とFRBのインフレ目標(長期的に+2%)を大きく上回った状態にある。そのため、FRBは今回のFOMCで市場の行き過ぎた金融引き締め緩和期待をけん制するのではないかと予想している。予想通りとなれば、米金利の上昇が米ドルの買い戻しを促し、米ドル/円の買い戻しに連れて豪ドル/円も上昇することになりそうだ。
懸念材料は豪州と交易関係の強い中国となる。先日より、中国当局がゼロコロナ政策の一部緩和を実施している。現時点では中国経済の回復期待が豪ドルを支える要因となっているが、足元では中国国内での新型コロナ感染者数が急激に増加している。感染増加の勢いがさらに増すと、中国当局が規制緩和にストップをかけることも考えられる。市場に漂う中国経済回復の期待感が剥落すれば、豪ドルにとってネガティブ材料になり得る。今後も中国の状況は注視しておきたい。
個別の想定シナリオ
■FOMCで金融引き締め緩和に対する市場の期待がけん制される
⇒FRBの金融引き締め長期化観測が強まる
⇒低下していた米長期金利が上昇する
⇒米ドル/円が上昇
⇒豪ドル/円は米ドル/円に連れて上昇
チャート分析
今後の注目材料
FOMC
中国での新型コロナ感染拡大状況
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は雨、豪ドル/米ドルは曇り空に雨がぱらつく。8時に豪ドル/円のMACDで売りシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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