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FX/為替「ドル/円、12月利上げ減速の示唆を巡りFOMCに関心集中」 外為トゥデイ 2022年11月2日号

外為トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2022年11月2日9時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼1日(火)の為替相場
(1):RBA、市場予想通り0.25%利上げ
(2):RBA総裁講演
(3):予想を上回る米経済指標受けドル/円148円台に
(4):BOE、初回QTは無難消化

▼1日(火)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:FRB議長会見に関心集中/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

1日(火)の為替相場

1日(火)の為替相場期間:1日(火)午前6時10分~2日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):RBA、市場予想通り0.25%利上げ

豪中銀(RBA)は政策金利を市場の予想通り2.60%から2.85%へ25bp(0.25%ポイント)引き上げた。声明では「多くの国同様、豪州の物価は高すぎる」「今年後半にインフレは約8%でピークに達すると予測」とした上で利上げを継続する見通しを示した。ただ、「今後の金利上昇の規模とタイミングは、今後のデータと物価と雇用の見通しの評価による」とした。

(2):RBA総裁講演

ロウRBA総裁はRBA理事会について「緩やかなペースでの利上げが適切と判断した」としながらも「必要であれば、より大幅な利上げに戻る可能性もある」「必要であれば、しばらくの間、金利を安定維持する可能性も」などと発言した。

(3):予想を上回る米経済指標受けドル/円148円台に

米10月ISM製造業景況指数は50.2と予想(50.0)を上回った。内訳の構成指数では新規受注が47.1から49.2、雇用も48.7から50.0へと上昇した。同時に発表された米9月JOLT求人件数は1071.7万件と市場予想(975.0万件)を大幅に上回った。低下していた米長期金利がこれらの結果を受けて一時上昇に転じるとドル/円は148円台を回復した。

(4):BOE、初回QTは無難消化

英中銀(BOE)は量的緩和(QE)で積み上げた保有債券を売却する「量的引き締め(QT)」を開始。入札は7億5000万ポンド相当の英短期債が対象で、24億4000万ポンドの応札を集めた。初回のQTは、混乱なく無難に乗り切った。

1日(火)の株・債券・商品市場

1日(火)の株・債券・商品市場

外為注文情報

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外為注文情報(ドル/円)

【情報提供:外為どっとコム】

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本日の見通し

本日の見通し

ドル/円の見通し:FRB議長会見に関心集中

昨日のドル/円は終値ベースで約0.3%下落。147円台を割り込む場面もあったが、米経済指標の堅調な結果を受けて下げ幅を縮小すると148円台を回復した。米9月JOLT求人件数は予想外に増加したほか、米10月ISM製造業景況指数は市場予想を上回った。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を前に、積極的な金融引き締め継続の観測があらためて強まった。

FOMCは本日、政策金利であるFFレートを75bp(0.75%ポイント)引き上げて3.75-4.00%とする公算が大きい。ただし、今回の利上げについては織り込み済みで、市場は次回12月のFOMCで利上げペースを緩める可能性があるのかどうかに関心を寄せている。そうした中で、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見に注目が集まっている。議長が利上げ減速を示唆すればドルは反落すると見られるが、FRBの第一目標であるインフレ抑制が有意に進んでいない以上、現時点で議長が利上げ減速の可能性に言及することは考えにくい。FOMC後に、12月も75bpの利上げを続けるとの見方が優勢となればあらためてドル高が進みそうだ。

注目の経済指標:米FOMC

注目の経済指標

注目のイベント:パウエルFRB議長会見

注目のイベント※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。

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kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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