豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
本日 8月17日 豪2022年4-6月期 賃金指数 発表!
・2022年1‐3月期の賃金指数(前年比)は+2.4%と前期(+2.3%)を上回る。4-6月期は前年比+2.7%まで伸びると市場は予想している。
・WTI原油価格は、3日続落。前日に約6カ月ぶりの水準まで下落したことから、一時、1バレル=90ドル台まで反発。その後、欧州がイランの核合意に関する返答について「建設的」としたことで、イラン産原油の供給拡大期待が強まり、一転下落となった(8月16日)。
・8月2日の豪準備銀行(RBA)理事会で政策金利を市場予想(0.25%~0.50%)通り0.50%の利上げを実施。次回以降も大幅利上げの可能性は残したが、先月までのタカ派的な姿勢は後退した。
・7月27日発表の豪2022年4-6月期消費者物価指数(CPI)は前年比+4.9%(トリム平均)と、インフレ率は前期(+3.7%)から急伸する結果となった。
・6月分の豪雇用者数は8.84万人増と予想の3.0万人増を大幅に上回る。失業率が3.5%まで低下、労働参加率が66.8%(前月66.7%)へ上昇した(7月14日)。7月分は8月18日に発表予定。
今日のメインシナリオ
豪ドル/円の上値は95円台前半がメド?今日もリスクマインドの変化に振り回されそう
本日は豪4-6月期賃金指数(WPI)が発表される。同期間の豪雇用統計が力強い結果だったことから、市場は「WPIが前期比+0.8%、前年比+2.7%と前回(+0.7%、+2.4%)から賃金が堅調に上昇している」と予想している。豪州は7月1日より最低賃金が5.2%上昇していることも加味すれば、予想通り、もしくは予想以上の結果が出ると、豪ドルにとっては一定の支援材料となりそうだ。他方で、欧米を中心に世界的な景気減速懸念が強まっている。市場が一つ一つの経済指標の結果に一喜一憂することで、リスクオン、オフの振れ幅が大きくなっている。特に資源国通貨の代表格である豪ドルはリスクマインドに大きく影響されるため、本日発表される欧米の経済指標の結果には注意しておきたい。
個別の想定シナリオ
■世界経済の減速懸念が高まっている
⇒欧米の経済指標が下振れた場合には強く反応
⇒豪ドルはリスクマインドに敏感
⇒豪ドル/円は下落
チャート分析
今後の注目材料
10:30 豪州 4-6月期WPI
11:00 NZ NZ準備銀行(RBNZ)政策金利
15:00 英国 7月CPI
18:00 欧州 4-6月期域内総生産(GDP)
21:30 米国 7月小売売上高
27:00 米国 FOMC議事要旨
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り空に雨がぱらつき、豪ドル/米ドルは晴れ。6時に豪ドル/円のボリンジャーバンドと、豪ドル/米ドルのRSIで売りシグナル点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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