目次
▼28日(木)の為替相場
(1):黒田総裁会見を受けてドル/円小幅高
(2):独CPIは予想を上回る伸び
(3):ラガルド総裁会見を受けてユーロ上昇
(4):米経済指標はまちまち
28日(木)の為替相場
期間:28日(木)午前6時10分~29日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):黒田総裁会見を受けてドル/円小幅高
日銀は金融政策決定会合で現状維持を決定。黒田総裁は定例会見で物価上昇について「海外と比べ落ち着いており、インフレ高進のリスクは極めて限定的だ」との認識を示した。為替については「現時点で若干の円安だが、日本経済にとってマイナスになることはない。総合的にプラスなのは確実だ。輸出や企業収益にはプラスで、輸入コストの増加によるマイナスの影響をかなり上回っている」と発言した。株安・原油安の影響で下落していたドル/円は、黒田日銀総裁の発言を受けて下げ幅を縮小した。
(2):独CPIは予想を上回る伸び
独10月消費者物価指数・速報値は前月比+0.5%、前年比+4.5%といずれも市場予想(+0.4%、+4.4%)を上回る伸びとなった。欧州連合(EU)基準では前年比+4.6%となり、集計開始以来最大の伸びとなった。
(3):ラガルド総裁会見を受けてユーロ上昇
欧州中銀(ECB)は定例理事会で政策の現状維持を決定。ラガルド総裁は会見で「インフレは一段と上昇すると予想」としながらも「インフレ圧力は2022年中に後退するはず」との見解を示し、インフレは一過性で、政策対応は時期尚早と改めて表明した。しかし、そうしたECBのハト派姿勢とは裏腹にユーロは上昇。市場はラガルド総裁のハト派スタンスが期待したほど強力なものではなかったと受け止めた模様。なお、来年後半の利上げを織り込み始めた市場は先走っていると思うかの質問に、総裁は「答える立場にない」と回答した。
(4):米経済指標はまちまち
米7-9月期国内総生産(GDP)・速報値は前期比年率+2.0%と予想(+2.6%)を下回り4-6月期の確定値(+6.7%)から減速した。個人消費が4-6月期の+12.0%から+1.6%へと大きく鈍化した事が響いた。一方、米新規失業保険申請件数は28.1万件と約1年7カ月ぶりの水準に改善し、予想(28.8万件)を下回った。
28日(木)の株・債券・商品市場
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本日の見通し
ドル/円の見通し:FOMC前のPCEデフレーターに注目
昨日のドル/円は113円台前半へと続落。欧州中銀(ECB)理事会後にユーロが上昇した事で相対的にドルが下落する中、2週間ぶりに113.26円前後まで下値を拡大した。ただ、その後は米長期金利の上昇を支えに113.50円台へと持ち直しており、下値では引き続き押し目買いが入りやすいようだ。10月の上げ幅の38.2%押しにあたる113.22円前後をサポートとして維持した格好のため、ここまでの動きは「上昇トレンドの中の調整」と見るのが妥当だろう。
本日は113.22円前後のサポート維持とともに、週足で陽線をキープできるか(113円台半ば以上でクローズするか)にも注目したい。
材料面では、米連邦準備制度理事会(FRB)が最も注目する物価指標の米9月個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)が発表される。来週3日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策発表を控えているだけに、市場の関心は高そうだ。
注目の経済指標
注目のイベント
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