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ドル・円は戻りの鈍い値動きか、米経済指標改善も対中関係悪化を嫌気

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欧米市場オープニングコメント

「ドル・円は戻りの鈍い値動きか、米経済指標改善も対中関係悪化を嫌気」
 24日の欧米外為市場では、ドル・円は戻りの鈍い展開を予想する。米経済指標の改善が予想され、足元のドル売りを抑制する見通し。ただ、米中対立の先鋭化でドル買いは入りづらく、リスク回避の円買いで戻りは限定的となりそうだ。

 米国経済の早期回復期待が後退している。23日発表された新規失業保険申請件数は予想を上回り、雇用情勢の悪化が鮮明となった。8月7日発表予定の7月米雇用統計は失業率の上昇や非農業部門雇用者数の減少が見込まれ、先行きへの不透明感が増す。欧州連合(EU)復興基金の創設を受けたユーロ買いにも押され、ドルは安全通貨としての魅力を失っている。本日のアジア市場では米中対立の先鋭化を嫌気したアジア株安を受け、リスク回避的な円買いが先行。ドルは対豪ドルなどで買われたが、その他の通貨に対しては弱含む場面もあった。

 この後の欧米市場では、欧米の経済指標や米中関係の行方が注視される。7月のドイツやユーロ圏の総合PMIは改善が予想され、域内経済の正常化への思惑からユーロ選好地合いは継続する見通し。ただ、足元の上昇ピッチの速さから調整の売りが想定され、ドルへの下押し圧力は弱まろう。一方、米国の製造業とサービス業のPMIも注目され、経済活動の拡大・縮小の節目である50を上回る内容ならドル売りは縮小しよう。とはいえ、米中関係の不透明感を懸念した円買いは継続し、ドルの戻りを抑えそうだ。

通貨別分析

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