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ドル・円は下げ渋りか、ユーロ堅調もコロナ再拡大でドル売り後退

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欧米市場オープニングコメント

「ドル・円は下げ渋りか、ユーロ堅調もコロナ再拡大でドル売り後退」

9日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。株高を背景としたユーロ買いの継続で、ドルに下押し圧力がかかりやすい見通し。ただ、米国内での新型コロナウイルスの感染が意識され、安全通貨のドルは売りが縮小しそうだ。

前日の取引は具体的な材料が乏しいなか、ボスティック米アトランタ連銀総裁の発言が注目された。同総裁は「自信が損なわれた場合、回復は弱いものになる」との見方を継続し、連邦準備制度理事会(FRB)の緩和的な金融政策は維持されるとの見通しを示した。一方で、「失われた雇用のほとんどが年末までに回復する」との期待感を示し、株高・ドル安を支援している。本日アジア市場では日経平均株価や上海総合指数などアジア株の堅調地合いを受けリスク選好ムードで円は売られたが、安全通貨のドルも下げ、対円ではもみ合いとなった。

この後の海外市場でも、株高を背景に安全通貨のドルや円が売られる展開が続きそうだ。また、ユーロの値動きも注目される。欧州中銀(ECB)は6月の理事会でパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模を大幅に拡大したが、ラガルド総裁は直近のメディアとのインタビューで、「これまでのところ効果的」と発言。緩和的な政策方針を維持しつつ、一段の緩和への観測は弱まり、ユーロの上昇が引き続きドルを下押ししよう。一方で、米国内でのコロナ再流行は深刻化し、早期回復への期待後退で株価が失速すれば、ドルは売りづらいだろう。

通貨別分析

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