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ドル・円は伸び悩みか、ドル買い需要継続もトランプ指針を見極め

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欧米市場オープニングコメント

「ドル・円は伸び悩みか、ドル買い需要継続もトランプ指針を見極め」

16日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想したい。米国の経済指標や企業業績から先行きが懸念され、ドルは安全通貨としての買いが入りやすい。ただ、トランプ政権の経済再開に向けた指針への期待感が、ドル買いを弱めそうだ。

米連邦準備制度理事会(FRB)による資金供給措置を背景としたドル売りは後退し、前日からドルが選好される地合いが強まっている。15日に発表された米国の小売売上高やNY連銀製造業景気指数などの複数の経済指標が予想以上に悪化し、新型コロナウイルスの影響への懸念が再燃。決算発表から企業業績の縮小も嫌気されており、株安を受けドルは全面高の展開に。本日アジア市場でもその流れが受け継がれ、ドル買い基調が続いた。日本株安を背景としたリスク回避的な円買いが観測されたものの、ドル・円は108円台に強含む場面もあった。

この後の海外市場でも同様の展開が見込まれる。米国内での新型ウイルス関連の死者は1日で2000人超とペースが速まり、感染拡大がなお不安視される。一方、米国経済の先行きも懸念材料。今晩の新規失業保険申請件数は予想通り550万件となれば、4週間で2000万人超が職を失ったことになる。また、主要金融機関の決算発表で貸倒引当金の積み増しが業績を圧迫し、影響は深刻だ。トランプ政権は経済再開に向けた指針を本日発表する予定。ロックダウンの一部解除など「出口」が示されるとの期待感で、ドル買いはある程度縮小しそうだ。

通貨別分析

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