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ドル・円は戻りの鈍い値動きか、9月以降の米利下げ継続に警戒感

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欧米市場オープニングコメント

「ドル・円は戻りの鈍い値動きか、9月以降の米利下げ継続に警戒感」

26日の欧米外為市場では、ドル・円は戻りの鈍い値動きを予想する。米中貿易摩擦の激化を背景としたドル全面安の影響で、クロス円の値動きを反映する見通し。ただ、9月以降も米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げは続くとみられ、ドルの買い戻しは限定的となろう。

前週は米ジャクソンホールでのパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が注目されていたが、テーマは激化する米中貿易戦争に移った。中国政府は23日、米国の対中制裁「第4弾」に先立ち報復措置として米国からの輸入製品の関税発動を発表。それに対し、トランプ政権はすで公表した対中制裁の税率引き上げに踏み切る。両国の対立の深刻化を受け、前週末からリスク回避的な円買いに振れやすい地合いとなっている。週明けのアジア市場で今晩の米株大幅続落を警戒したドル売りも強まり、ドル・円は年初来安値を下抜け一時104円半ばまで弱含んだ。

この後の海外市場でもリスク許容度は低下する見通し。ドル・円はドル全面安の影響でクロス円が値を戻しつつあり、ドル・円はある程度底堅さが見込まれる。一方で、パウエルFRB議長は23日の講演で9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での政策金利引き下げへの直接的な言及を避け、一定の政策余地を残した。ただ、米国経済は良好としながらも、適切な行動を強調。足元では、米国経済の減速の要因である米中摩擦が一層激しさを増していることから、市場には年末に向けて複数回の利下げの観測が広がりつつある。そのため、クロス円のドル・円押し上げ効果は限定的とみる。

通貨別分析

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