
作成日:2026年3月2日 15時50分
中東情勢と原油高で「上下に振れやすい」展開
週明け3月2日のドル円は、中東情勢の緊迫化によって原油価格が上昇し、日本の交易条件を悪化させるとの見方で、一時157円台を付けました。ただし、このような不安な局面では、「安全なドルを買おう」とする動きと「安全な円を買おう」とする動きが同時に起こりやすいため、ドル円の動向も一方向と決めつけるのは危険で、この後、上下に振れやすい可能性も想定しておきたいです。
今週の相場を動かす要因
今週のポイントは、「原油価格の動き」と「アメリカの金利」のどちらが強く影響するかです。
- アメリカ:FRBは『今後の金利の調整は、入ってくるデータや見通し、リスクバランスを見ながら判断する』という姿勢です。そのため、今週発表されるISM景況指数や雇用統計の結果次第で利下げへの期待が高まったり低下したりし、それが米金利を通じてドル円の動きに影響します。
- 日本:3月18日~19日の日銀会合に向けて、日銀幹部の発言や今年の春闘の要求結果で日本の長期金利が動くと、円相場にも影響が出る可能性があります。また、中東情勢などの外部環境によって先行きが不透明になる展開も考えられます。
投資家のポジション状況:「円高」への警戒感
投機的な動きをする投資家の取引状況(2/24時点のCFTCデータ)を見ると、円買い(ロング)が149,364枚、円売り(ショート)が137,825枚となっており、ネットポジションでは円買いが1,416枚減少しており、やや円買いの勢いが弱まりました。

テクニカル分析:今週の迷いをなくす「終値ルール」

前提データ:10日移動平均線=155.38円、RSI(9日)=63.15。
現在は「10日線の上」かつ「RSIが60台」であるため、短期的には下がっても買われやすい(底堅い)状態です。しかし、ニュースが多い今週は、日中の値動きが一時的に激しくなることが予想されます。そこで、判断をシンプルにするために「1日の終わりの価格(日足終値)」を基準にするのがおすすめです。
【今週の終値ルール】
- 終値が「157.00円」を上回った場合:上向き継続の目安
まずは158円台、さらに159円~160円が意識されます。(ただし、翌日すぐに157円を下回った場合は「一時的な上抜けだった」と判断し、元のレンジに戻る可能性があります) - 終値が「155.38円(10日線)」を下回った場合:勢いが弱まったと判断する目安
155円前後、次に154円台への下落に注意が必要です。(RSIが60から50台に下がった場合は、さらに勢いが落ちたサインとなります) - 「155.38円~157.00円」の間にいる場合:様子見(中立・レンジ)
この範囲内にいる間は無理に方向を予想せず、終値でどちらかに抜け出すのを待つ方が安全です。
まとめ:今週の乗り切り方
今週は「地政学リスク(原油)」と「アメリカの経済指標(米金利)」が同時に相場を動かすため、ニュースの内容だけで方向を決めようとすると振り回されやすい週です。背景にある大きな流れ(ファンダメンタルズ)は理解しつつも、実際の売買は「終値ルール(157.00円/155.38円のどちらを抜けたか)」に絞るのが無難かもしれません。日中の激しい値動きには一喜一憂せず、「今日の終わり値がどちらのラインを超えたか」だけで淡々と判断することで、迷いや失敗を減らすことができると考えます。
今週の重要イベントカレンダー(日本時間)
※米国の時間はNY連銀カレンダー、雇用統計はBLSの予定に基づきます。
3/2(月)
- 16:00 日銀:債券市場サーベイ(2月)
- 00:00 米国:建設支出
- 翌0:00 米国:ISM製造業景況指数
3/3(火)
- 13:00 日銀:植田総裁 フィンテックフォーラム 2026で発言
3/4(水)
- 22:15 米国:ADP雇用統計
- 翌0:00 米国:ISM非製造業景況指数
- 翌4:00 米国:ベージュブック(米地区連銀経済報告)
3/5(木)
- 日本:連合 春闘要求集計結果公表
3/6(金)
- 22:30 米国:雇用統計(2月分)
- 22:30 米国:小売売上高(1月分)
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