「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
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最新のマーケット情報まとめ
現在の状況
-ドル円相場はトランプ関税発表の影響で大きく変動し、143円を割り込む展開
-収録時点で142円40銭付近まで下落(2円以上の下落)
-140円割れが次のターゲットと予想される
トランプ関税と米中貿易摩擦の状況
相互関税
-中国に対しては34%の関税
報復合戦
-中国:34%の報復関税発表
-米国:「撤廃しなければ50%追加関税」と表明(合計104%に)
-中国:84%の報復関税で対抗
-米国:さらに125%の追加関税を表明
-最終的には米国は145%(125%+20%)の関税に
-中国:12日に125%に引き上げ
テクニカル分析
-三尊形成のシグナル
-ネックラインである140円付近が次のターゲット
-大きな三尊のネックラインを下抜けた場合、下押し圧力が強まる
注目すべき経済指標・イベント
今日(4/11)
-米3月生産者物価指数の発表
-ミシガン大消費者信頼感指数(23時)と期待インフレ率
来週(4/16)
-米小売売上高(消費動向を示す重要指標)
-3月分の消費が落ち込んでいれば、スタグフレーション懸念が強まる
今後の見通し
-米中貿易摩擦がさらに悪化すれば、ドル安円高の流れが強まる
-週末の発表に注意が必要
-リスク回避の動きが続く限り、相場の上方向への持ち直しは考えづらい
-日本やEUなどの交渉次第では、警戒心が和らぐ可能性も
結論
米中貿易摩擦の悪化、関税の報復合戦が続いており、世界経済への影響が懸念されている。テクニカル分析上も三尊形成によりドル円は下値リスクが高まっており、来週は140円割れを試す可能性が高い。引き続き米中貿易摩擦の動向には警戒が必要で、週末の発表が特に重要となる。
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『最新のドル/円相場を解説』
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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