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メキシコペソ/円 見通し「運命の米大統領選...トランプショックの再来はあるか」注目の高金利通貨 11月3日号

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メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。

作成日時 :2024年11月1日17時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
X(Twitter)@KandaTakuya

執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也

メキシコペソ/円(4時間足)

※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照

先週のメキシコペソ/円は横ばいから弱含みの展開

28日、29日と続けて7.70円付近で頭打ちとなりました。28日には前日の衆院選で与党が過半数議席を割り込んだことで円売りが強まりましたがペソ買いは限定的。ドル/円は約3カ月ぶりの高値を付けましたが、ペソ/円は10月高値(7.781円前後)を超えられずに伸び悩みました。翌29日も同様の展開となり7.6円台を中心に推移。30日はドル/円が横ばいだったにもかかわらずペソ/円は反落。米大統領選で、メキシコに厳しい姿勢を取るトランプ氏が勝利する可能性が意識された模様です。31日には日銀が早期の追加利上げに否定的な見解を示さなかったとの見方から円を買い戻す動きが出たため、ペソ/円は一時7.537円前後まで下落しました。1日の東京市場ではやや値を戻しており16時30分時点で7.584円前後で推移しています。

今週のメキシコペソ/円はの注目ポイントは米大統領選

今週5日に行われる米国の大統領選挙は、隣国メキシコにとっても一大事です。全米の支持率平均では民主党のハリス氏と共和党のトランプ氏が大接戦となっていますが、激戦州と呼ばれる一部の週ではトランプ氏がややリードしていることから、市場ではトランプ大統領を織り込む動きがじわりと進んでいます。具体的には、関税の強化や富裕層減税などの政策がインフレを再燃させかねないとの見方から、トランプトレードと呼ばれる債券売りとドル買いが優勢です。中でも関税強化については、米国の自動車産業を守るためとしてメキシコからの輸入品に200%以上の関税を課すと息巻いていることから、ドル買いの相手としてペソが選ばれやすくなっています。仮に、トランプ氏が勝利することになればペソは一段の売り圧力に晒される可能性が高そうです。一方、ハリス氏が勝てばトランプトレードの巻き戻しでペソが買い戻されることも考えられます。選挙結果がおおよそ判明するのは日本時間翌6日。選挙結果が東京市場を直撃する可能性があるため注意が必要でしょう。

 

今週のメキシコペソ/円の見通し

予想レンジ
7.000円~7.825円
基調
波乱含み

来週までの注目ポイント
☆11/5 米大統領選
・主要国株価、国際商品価格

 

メキシコペソ/円(MXN/JPY) FX為替レート・チャート

 
kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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