ポンドのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日のポンド トレードシナリオ
ここまでの相場
本日21:00 BOE政策金利発表!
・12月14日の会合でイングランド中銀(BOE)は政策金利を5.25%で据え置いた。据え置きは3会合連続。金融政策委員会(MPC)メンバーの9人中6人が据え置きを支持、3名が0.25%利上げを支持した。
・英1月製造業購買担当者景気指数(PMI)と1月サービス業PMIの速報値はそれぞれ47.3、53.8となり、前月(46.2、53.4)から改善となった。(1月24日)
・英12月消費者物価指数(CPI)は前年比+4.0%と前月(+3.9%)から上昇。また、CPIコアは前月から横ばいの+5.1%だった(1月17日)。
・1月16日に発表された英12月失業率は4.0%で前回(4.0%)から横ばい。9-11月週平均賃金は前年比+6.5%と予想(+6.8%)以上に前月(+7.2%)から低下した。
・1月12日に発表された英11月月次国内総生産(GDP、前月比)は+0.3%となり、市場予想(+0.2%)や前月(-0.3%)を上回った。
11月10日に発表された英7-9月期GDP(速報値)は前期比±0.0%となり市場予想(-0.1%)を上回ったが、前期(+0.2%)から減速した。
今日のメインシナリオ
本日21:00 英中銀政策金利発表! 市場の注目は経済予測?
本日はBOEが金融政策委員会(MPC)を開催し、政策金利を発表する。市場はBOEが政策金利を据え置くと予想している。英国のCPIは昨年10月以降大きく鈍化を示しているが、現時点では前年比+4.0%(12月)とBOEの目標(+2.0%)にはまだ遠いことが、金利据え置き予想の主な理由だ。
今回のBOE会合で政策金利以外では、まず「政策決定の際の投票内容」に注目したい。前回(12月)、前々回(11月)のMPCでは6対3の評決で据え置きが決定された。この少数派の3名は0.25%利上げを主張していた。今回はこの投票がどのように変化するかに注目したい。
また今回は3カ月に1度の金融政策報告書が公表される。市場はここ最近の英国の経済指標の結果などを受けて、英経済が2024年に景気後退に陥るリスクを警戒している。仮にBOEが金融政策報告書の中で景気後退の可能性を示すと、ポンドの売り材料となりそうだ。
個別の想定シナリオ
■BOEが金融政策報告書内で英経済の後退を示唆する
⇒インフレはまだ高いので利下げはもう少し後になりそう
⇒高インフレ、高金利で英国経済はさらに減速する可能性が高まる
⇒ポンドは売られる
チャート分析
注目材料
21:00 BOE政策金利、MPC議事要旨、四半期金融政策報告
21:30 ベイリーBOE総裁会見
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」ではポンド/円は晴れ、ポンド/米ドルは雨。11時にポンド/米ドルのRSIで買いシグナルが点灯。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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