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円買い介入予想は1ドル=152円台が3割強!介入時のトレードは「落ち着いてからドル買い・円売り」が最多に…FX個人投資家の大胆戦略【外為短観 第174回】

外為短観ロゴ

<第174回調査>2023年11月25日

外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。

分析・レポート作成
外為どっとコム総合研究所

調査実施期間
2023年11月19日(金)13:00~2023年11月23日(火)24:00

調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。

調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は674件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください
問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
問4:今後1カ月間のポンド/円相場の見通しについてお答えください
問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか
問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか
問7:今回の円安局面で政府と日銀がドル売り・円買い介入を行うとしたら、どの水準で実施すると考えますか
問8:仮にドル売り・円買い介入が実施された場合、ご自身の取引として次のうちどれが最も有効と考えますか

問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください。

「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が39.9%であったのに対し「円高・米ドル安」と答えた割合は27.7%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△12.2%ポイントと前月の△20.0%ポイントからプラス幅が縮小した。
調査期間前後の米ドル/円相場は、一時151.91円前後へ上伸して年初来高値を更新した。しかし、米10月消費者物価指数(CPI)の鈍化などから米長期金利が低下しドル売りが強まると147円台まで反落した。米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利下げ観測も浮上する中で個人投資家の米ドル強気の見方がやや後退したようだ。
今後1カ月の米ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が155.00円、最安値が140.00円となり、高値の平均値は152.01円、安値の平均値は147.82円であった。高値の中央値は152.00円、安値の中央値は148.00円だった。実勢レートが前回調査時(最終日)から1.5円程度切り下がる中、高値と安値の予想中央値は前月調査時から逆に1~1.5円程度上方にシフトした。

※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください

「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が、44.5%であったのに対し「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は21.2%であった。この結果「ユーロ/円予想DI」は△23.3%ポイントとなり、前月の△13.6%ポイントからプラス幅が拡大した。
調査期間前後のユーロ/円相場は、164.31円前後まで上伸し2008年8月以来の高値を更新。その後は欧州中銀(ECB)による2024年の利下げ観測を背景にユーロ売り・円買いに傾き161円台まで下落した。こうした動きを絶好の押し目と考えた個人投資家も少なくなかったと見られる。日銀が大規模金融緩和を継続している以上、ユーロ高・円安が続くとの期待は根強いようだ。
今後1カ月のユーロ/円相場の高値と安値の予想については、最高値が170.00円、最安値が150.00円となり、高値の平均値は164.35円、安値の平均値は159.26円であった。高値の中央値は164.28円、安値の中央値は159.50円であった。前月調査時(最終日)から実勢レートが3円程度切り上がったのに合わせて予想中央値も4.5円程度、ユーロ高・円安方向にシフトした。

※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください

「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が、37.5%であったのに対し「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は21.8%であった。この結果「豪ドル/円予想DI」は△15.7%ポイントとなり、前月の△7.9%ポイントからプラス幅が拡大した。
調査期間前後の豪ドル/円相場は、一時97円を割り込んで調整したが、人民元高に連れて豪ドルが対ドルで上昇したことで底堅く推移した。豪中銀(RBA)議事録が予想よりタカ派的だったこともあって、豪ドル高・円安基調が続くと見た個人投資家が増えたようだ。
今後1カ月の豪ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が100.00円、最安値が90.00円となり、高値の平均値は98.25円、安値の平均値は94.83円であった。高値の中央値は98.00円、安値の中央値は95.00円だった。前月調査時(最終日)から実勢レートが2円程度切り上がったのに合わせて予想中央値も同程度、豪ドル高・円安方向にシフトした。

※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問4:今後1カ月間のポンド/円相場の見通しについてお答えください

「今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し」については、「英ポンド高・円安方向」と答えた割合が、37.2%であったのに対し「円高・英ポンド安方向」と答えた割合は23.9%であった。この結果「英ポンド/円予想DI」は△13.3%ポイントとなり、前月の△8.6%ポイントからプラス幅がやや拡大した。
調査期間前後の英ポンド/円相場は、英10月小売売上高が予想に反して減少したことをきっかけにポンド売りに傾くと一時184円台へ下落。ただ、184円台で下げ渋ると186円台へと持ち直した。ベイリー英中銀(BOE)総裁による早期利下げ観測へのけん制などもあって、ポンド高・円売りが続くと見る個人投資家が増加したようだ。
今後1カ月の英ポンド/円相場の高値と安値の予想については、最高値が195.88円、最安値が170.00円となり、高値の平均値は188.13円、安値の平均値は182.30円であった。高値の中央値は188.30円、安値の中央値は182.51円だった。前月調査(最終日)から実勢レートが4円程度切り上げたのに合わせて予想中央値は3~4.3円程度、英ポンド高・円安方向にシフトした。

※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理

問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか

今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「米ドル」と答えた割合が34.9%で最も多かった。次いで「円」が19.6%で、さらに「ユーロ(13.4%)」、「メキシコペソ(9.6%)」、「豪ドル(5.9%)」、「トルコリラ(4.3%)」、「英ポンド(3.7%)」と続いた。「米ドル」の割合は前回の42.8%から低下したが、2番手の「円」に15ポイント以上の差を付けており、個人投資家の「米ドル」選好の流れに変化は見られない。「米ドル」を買いたいと答えた理由について自由記述形式で尋ねたところ「金利の高止まり」を挙げる向きが多かった。個人投資家の利上げ期待は低下している模様だが、「利下げが始まるまでは強い」との意見もあり、当面は米ドル高基調が続くとの見方が多い。そのほか、「イスラエル、ウクライナの地政学リスク」が米ドル高に繋がるとの声も散見された。

問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか

今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)と尋ねたところ、「円」と答えた割合が48.7%と最も多かった。次いで「米ドル」が26.1%で、さらに「ユーロ(5.6%)」、「トルコリラ(5.2%)」、「英ポンド(4.5%)」、「中国人民元(3.9%)」、「豪ドル(2.8%)」と続いた。「円」の回答割合はほぼ半数で「ひとり負け」の状態が続いている。ただ、「米ドル」の割合も前回の23.5%からいくぶん上昇した。「円」を最も売りたいと回答した理由については「少なくとも来年4月までは利上げが期待できそうにない」、「マイナス金利が続く限り円安も続く」、「金融緩和の解除には当分期待できない」などと、日銀の金融政策を円安の理由に挙げる向きが圧倒的に多かった。その他では、「岸田政権に期待が持てない」、「内閣支持率が低い」などとして政治面の弱さを指摘する声もあった。

問7:今回の円安局面で政府と日銀がドル売り・円買い介入を行うとしたら、どの水準で実施すると考えますか

今回の特別質問として「今回の円安局面で政府と日銀がドル売り・円買い介入を行うとしたら、どの水準で実施すると考えますか。次のうちから選んでお答えください。(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「152円台」が31.6%で最も多く、米ドル/円相場が再び年初来高値(151.91円前後)を更新すれば介入が入るとの見方が多いことがわかった。次いで「153円台」が19.4%となり、152~153円台を介入警戒ゾーンと見ている向きが全体の半数を占めたことになる。さらに、「介入は実施しない(17.4%)」、「155円台(15.1%)」と続いた。以下、「154円台(6.4%)」、「151円台以下(5.9%)」、「156円台以上(4.2%)」の順になった。個人投資家は、円買い介入への警戒感を背景に米ドル強気・円弱気のスタンスを後退させたようだ(問1参照)。

問8:仮にドル売り・円買い介入が実施された場合、ご自身の取引として次のうちどれが最も有効と考えますか(既存のポジションはないものと想定してお答えください)

もう一つの特別質問として「仮にドル売り・円買い介入が実施された場合、ご自身の取引として次のうちどれが最も有効と考えますか。(既存のポジションはないものと想定してお答えください)」と尋ねたところ、「市場がある程度落ち着いてからドル買い・円売り」が最多で30.4%となった。個人投資家の押し目買い志向が根強いことがわかる。次いで「取引はしない」が24.0%で、様子見に徹する意向の向きも少なくなかった。一方、「介入直後に追随してドル売り・円買い」が21.8%に上り、直後から積極的に取引を行う考えの投資家も一定数見られた。以下、「介入直後に逆張りしてドル買い・円売り」が13.6%、「市場がある程度落ち着いてからドル売り・円買い」は10.1%であった。回答割合に極端な偏りがないのが印象的だ。ドル売り・円買い介入への対処法を巡る個人投資家の見方は取引スタイルなどによって様々のようだ。

本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。また、本レポートに記載された意見や予測等は、今後予告なしに変更されることがございます。なお、本レポートにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、株式会社外為どっとコム総合研究所ならびに株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承願います。 Copyright©2023Gaitame.com Research Institute Ltd. All Rights Reserved. https://gaitamesk.com/
 
kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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