FX/為替「ドル/円、1週間ぶり151円台　介入警戒感も再浮上」外為どっとコムトゥデイ 2023年11月9日号

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外為どっとコムトゥデイ

主要通貨ペア（ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円）について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時　：2023年11月9日9時00分
執筆・監修：株式会社外為どっとコム総合研究所　調査部長　神田卓也

8日（水）の為替相場

期間：8日（水）午前7時10分～9日（木）午前6時55分　※チャートは30分足（日本時間表示）　出所：外為どっとコム

（１）：植田日銀総裁発言

日銀の植田総裁は「基調的な物価上昇率は、（物価目標の）2％までまだ距離がある」「物価と賃金の循環はまだ少し弱く、現在の緩和政策を維持している」などと発言。為替については「ファンダメンタルズに沿って安定的に推移することが望ましい」との見解を繰り返した。

（２）：ベイリーBOE総裁市場の利下げ観測をけん制

英中銀（BOE）のベイリー総裁は「利下げについて話をするのは本当に早すぎる。その点について議論していないことを我々は非常に明確にしている」と述べて来年半ばの利下げ開始を織り込んだ市場の観測をけん制した。

（３）：ユーロ/円 15年振り高値を更新

ユーロ/円が161.73円前後まで上伸して2008年8月以来、15年3カ月ぶりの高値を付けた。米長期金利の低下を受けてユーロ高・ドル安に振れた一方で、世界的な債券市場の落ち着きによって相対的に低金利の円が売られたことでユーロ高・円安が進んだ。

8日（水）の株・債券・商品市場

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ドル/円の見通し：ドル高・円安の流れが継続しそう

昨日のドル/円はじり高の展開。特に目新しい材料がない中、本邦実需の円売りなども観測された。海外市場では一段と円安が進み、1週間ぶりの高値となる151.06円前後まで上値を伸ばした。なお、ユーロ/円が161.70円台に上伸して15年ぶりの高値を更新するなどクロス円での円売りが目立った。
本日は日銀の植田総裁が英FT紙主催のイベントでインタビューに応じる予定。また、米連邦準備制度理事会（FRB）のパウエル議長は国際通貨基金（IMF）の討論会に参加する。日米中銀の政策スタンスに当面変化はないとの見方が強まれば、ドル高・円安の流れが継続しそうだ。ただ、ドル/円が10月に付けた年初来高値の151.71円前後に迫ったことで、日本政府・日銀による円買い介入への警戒感も再び強まろう。151円台では上値を追いにくいとのムードは残りそうだ。

注目の経済指標：米新規失業保険申請件数

注目のイベント：パウエルFRB議長講演

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経済指標・イベントの結果について

主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。

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