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来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「注目のRBA理事会!利上げの可能性は?」ハロンズ FX 2023/9/3

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執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka
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目次

注目のRBA理事会!利上げの可能性は?

先週の振り返り

先週の豪ドル/円は93.78円前後で、NZドル/円は86.39円前後で週初を迎えました。
週末に中国当局が28日から株式取引の際の印紙税を引き下げることを発表したため、28日には中国株価指数が大幅に上昇して取引が開始しました。29日、30日に発表された米7月JOLTS求人件数や米8月ADP雇用統計、米4-6月期国内総生産(GDP)・改定値がそれぞれ予想を下回ったことで、米国の追加利上げ観測が後退。米長期金利の低下を好感して米国株価指数が上昇しました。豪ドルはこれら米国や中国の株価上昇を好感して底堅い動きとなり、8月30日に豪ドル/円は一時95.065円まで上値を伸ばしました。ただその後は、中国株や米国株の伸び悩み、根強い中国の景気不安などもあり上げ幅を縮小しました(執筆時)。

RBA理事会は声明内容に注目!

今週は9月5日(火)に豪準備銀行(RBA)理事会が開催されます。RBAは7月、8月と2カ月連続で政策金利を4.10%で据え置いています。8月30日に発表された豪7月消費者物価指数(CPI)は前年比+4.9%と予想(+5.2%)以上に前月(+5.4%)から伸びが鈍化していました。また、7月の豪雇用統計(8月17日発表)の結果も、雇用者数が1.46万人減少となったほか、失業率が3.7%へ上昇(前月:3.5%)するなど、RBAが8月15日に公表したRBA理事会議事要旨(8月1日分)で、「労働市場が転換点にあることを示す兆候がいくつか見られた」と示していたことを裏付ける結果となりました。
インフレは政策金利を据え置いた過去2カ月よりもさらに鈍化を示し、労働市場はRBAの見立て通りに一時期の力強さは影を潜めひっ迫状態はやや緩まったように見えます。そのため、市場は5日の理事会でRBAは三度金利を据え置くとの見方が大勢となっています。
また、政策金利発表後に声明が発表されます。RBAは8月4日に公表した四半期金融政策方向において、2023年末時点でのインフレ率の予想を前年比+4.25%としていました。前述した通り7月の月次CPIは+4.9%まで鈍化してきています。急低下するインフレに対してRBAがどういった見方を示すのか?そして、今後の利上げに関してどういったスタンスを示すのか?これらの点に注目したいと思います。

【豪月次CPIと四半期CPI推移】



中国当局の動きに注意!

先週、中国当局は①株式取引の際の印紙税を引き下げ、②住宅ローン規制の緩和、③外貨預金準備率を2%引き下げなど、矢継ぎ早に景気支援策を打ち出してきました。にもかかわらず市場には中国経済への不信感が残っています。豪州は中国と交易関係が強いため、中国の景気動向が豪ドルの行方に大きく影響を与えます。中国の景気に関しては8月31日と9月1日に発表された、国家統計局と民間企業である財新が集計する製造業購買担当者景気指数(PMI)がそれぞれ前月から反発したことで少しばかりの光が見えてきたようです。今後発表される中国の経済指標を一つずつ確認していくことになりそうです。今週は9月5日に中国8月財新サービス業PMI、7日に中国8月貿易収支が発表されます。サービス業PMIの市場予想は53.5で前月(54.1)から低下が予想されていますが、依然として好不況の境目となる50.0は上回っています。市場予想を下回った場合は小さいながらも豪ドルの売り材料となりそうです。中国の貿易収支は7月には市場予想や前月を上回る806.0億ドルの貿易黒字を記録しました。しかし内訳を見ると、輸出入ともに大幅に減少する中で、輸入の減少幅が大きかったためでしたので決してポジティブな結果とは言えませんでした。市場は8月分も輸出入ともに減少を予想しています。少しでも予想を上回る結果となれば豪ドルにとって一定の買い材料となりそうです。いずれにせよ、今後発表される中国の経済指標の結果を一つずつ確認していかないといけないでしょう。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は執筆時時点では、8月2日以降大雑把に見て93円~95円でのレンジ取引が続いており方向感を模索中です。下値は8月18日、21日の安値が92.80円前後です。この水準には週足の一目雲上限(92.90円前後)もありますので、目先の下値目途として意識されそうです。その下の水準では、執筆時時点では200日移動平均線が91.91円前後にあり、7月28日安値が91.80円前後ですので、91円台後半が目途となりそうです。一方で、上値は8月30日高値の95.07円前後が目先の目途となります。この水準は前述の通り8月のレジスタンスとなっています。その上の水準では7月後半から8月1日まで上値を抑えた95.80円前後が目途として意識されそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表、200日移動平均線】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:91.00-95.00、NZD/JPY:84.00-87.50

9/4 週のイベント:

09/05 (火) 10:30 豪 4-6月期経常収支
09/05 (火) 10:45 中国 8月Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI)
09/05 (火) 13:30 豪 豪準備銀行(RBA)、政策金利発表
09/06 (水) 10:30 豪 4-6月期四半期国内総生産(GDP)
09/07 (木) 未定 中国 8月貿易収支
09/07 (木) 07:45 NZ 4-6月期四半期製造業売上高
09/07 (木) 10:30 豪 7月貿易収支

一言コメント:

来週の半ばから遅めの夏休みを取ります。天気予報を見ると台風直撃の可能性が…旅行先で外に出られないのはきついですね。屋内で遊べる施設も探しておこうと思います。

nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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