ドル/円、147円を試す展開も?...この後、米7月JOLTS求人件数に注目
東京市場のドル/円は、方向感を模索する展開。米長期金利が低下する中でドル売りが強まると146.31円前後まで弱含みました。しかし、その後は前日安値が意識されて下げ渋ると146.56円前後まで反発しました。
欧州市場に入ると、再び146.30円台まで押し戻されましたが米長期金利が持ち直す中でドル/円は146.57円前後まで強含み本日高値を更新しました。
週末に米8月雇用統計を控えて今夜は、米7月JOLTS求人件数に注目が集まります。市場予想は950.0万件と前回(958.2万件)からやや減少する見通しです。仮に市場予想を下回るようだと、米労働市場のひっ迫が一段と緩んだとの見方からドル売りが強まる可能性がありますが、日米金利差拡大の思惑は根強く145円台後半では底堅く推移しそうです。また、同時刻に発表される米8月消費者信頼感指数にも注目しましょう。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、10・20・80日移動平均線が上向きを維持する中で年初来高値を更新しており上昇基調が継続しています。またRSIがやや上向きとなっていることからも足元の底堅さが見受けられます。仮に反落した場合でも10日線が位置する146.00円程度の水準が下値支持として意識される可能性があります。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
8/29(火)
21:00 メキシコ4-6月期GDP・確定値
22:00 米6月住宅価格指数
22:00 米4-6月期住宅価格指数
22:00 米6月ケース・シラー住宅価格指数
23:00☆米7月JOLTS求人件数
23:00☆米8月消費者信頼感指数
26:00 米7年債入札(360億ドル)
28:00 バーFRB副議長講演
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
今日の注目トピック
「有事の金」の国内小売価格がついに1gあたり1万円を突破しました。1,000gの延べ棒だと1,000万円です。金価格の上昇は円安要因が強いと見れられる中でドルへの信認が薄れてきているとの声も上がっています。他方で中国経済の減速懸念が強まっていることなどもあり金への需要はまだ高まる可能性があるようにも見受けられます。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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