株式会社外為どっとコムの完全子会社である株式会社外為どっとコム総合研究所(以下、「外為どっとコム総研」、本社:東京都港区、代表取締役社長:竹内 淳)は、個人投資家の外為投資に役立つ外国為替情報の調査・研究を行なっており、FX投資家の実態を調査しましたので、お知らせします。
日本円が米ドルに対し8円(6.7%)も下落、変動幅の広がりで個人投資家は積極的に取引参加!
1. 一般社団法人金融先物取引業協会 FX投資家動向まとめ
店頭FX取引円金額は約17.0%増加、8カ月ぶりに円買建超過
金融先物取引業協会が9月14日に公表した資料によると、2022年8月の店頭FXにおける取引金額は前月比約17.0%増の1,159.7兆円で、2008年11月に統計を取り始めて以来、最高レベルを維持した。月末時点で未決済のポジション(建玉)合計は約8.5兆円と前月末比約2.7%減少だった。
また、日本円取引に絞ると、買建玉(円買い)が増加した一方、売建玉(円売り)は減少し、ネットでは545億円の円買建超過となった。円買建超過となったのは、昨年12月以来、8カ月ぶり。取引金額上位の5通貨ペアは、USD/JPY(米ドル/円)・GBP/JPY(ポンド/円)・AUD/JPY(豪ドル/円)・EUR/JPY(ユーロ/円)・EUR/USD(ユーロ/米ドル)だった。
(出所)金融先物取引業協会の「店頭FX月次速報」をもとに、当社が作成。
左軸-取引金額、右軸-ポジション計
グラフ中のデータ単位は百万円
2. 株式会社外為どっとコムFX投資家動向2022年8月
MXN/JPY(メキシコペソ/円)が新興国通貨の雄に
FX口座数が57万件を超える株式会社外為どっとコム協力の下、2022年8月のFX投資家動向を調査した。
調査対象サービス:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
調査対象期間:2022年8月1日7:00 ~ 2022年9月1日6:00
※FX投資家調査は、特定の個人を識別できないよう個人情報を匿名化した上で行っております。
2-1.FX取引における実現損益
FX取引における実現損益でプラスは56.5%、マイナスは43.5%となった。前月からプラスは3.4%ポイント増加した。東アジアの地政学リスク、米金利の先高観測の両方がUSD(米ドル)の押し上げに寄与し、USD/JPY(米ドル/円)は序盤に示現した130.382円の円高レベルから139.069円まで、実に8円超(6.7%)円安が進んだ。
前半こそ、急な切り返しに戸惑う投資家がいたものの、その後は概ね一方向に円安が進行したため、利益を確保しやすかったと思料。
2-2.通貨ペア別取引者数
通貨ペア別取引者数のトップ10は、USD/JPY(米ドル/円)・AUD/JPY(豪ドル/円)・EUR/JPY(ユーロ/円)・GBP/JPY(ポンド/円)・EUR/USD(ユーロ/米ドル)・MXN/JPY(メキシコペソ/円)・NZD/JPY(NZドル/円)・GBP/USD(ポンド/米ドル)・TRY/JPY(トルコリラ/円)・AUD/USD(豪ドル /米ドル)の順。
ZAR/JPY(南アフリカランド/円)が圏外へ下げた一方で、豪中銀(RBA)による3会合連続の0.5%利上げを手掛かりに、AUD/USD(豪ドル /米ドル)がベストテン入りを果たした。また、堅調だったMXN/JPY(メキシコペソ/円)を手掛ける個人投資家は13%増えた。
2-3.平均取引数量
FX投資家の1注文あたりの平均取引数量は3.4万通貨(34Lot)と前月と変わらず。今年に入って、小口化傾向が続いていたが、足許では小康状態となっている。USD/JPY(米ドル/円)は、1Lotあたり5,800円の必要保証金(09/14時点、法人口座除く)がかかるため、1注文あたりの必要保証金額は、約19万7,200円となる。MXN/JPY(メキシコペソ/円)は、1Lotあたり300円の必要保証金(09/14時点、法人口座除く)がかかるため、1注文あたりの必要保証金額は、1万200円となる。
※現在の取引保証金額はコチラで参照いただけます。
2-4.口座の開設期間
取引をしたFX投資家の口座開設後の期間は、平均100カ月(8年3カ月)となった。
2-5.FX投資の年齢分布
FX投資家の年代別では40代が33.2%と最多で、次に50代、30代と続く。性別は、男性が8割近くを占めた。
2-6.FX口座開設者動向
新規にFX口座を開設した投資家は、30代が最多となり、続いて40代、20代、50代の順となった。
FX投資の年齢分布(2-5)と比較検討すると、20代は口座開設意欲が強いものの、取引意欲は限定されている様子が窺える一方、50代はその逆で、口座開設者は限られるものの、取引意欲は高い傾向にある。20代は複数の取引会社で口座開設し、その後、自分に適した会社をさらに選別する傾向があり、50代は比較検討後、口座開設へ至るケースが多いためではないかと推察される。
3.まとめ
2022年8月の為替市場も、世界的に金利への上昇圧力が続き成長への不確実性が増す中で、ボラティリティの高い相場環境が続いた。こうした状況のもと、価格変動の大きさを収益チャンスと捉えた個人投資家が積極的に取引へ参加している様子が窺えた。
※過去の調査結果は、マネ育ch(https://www.gaitame.com/media/)よりご参照ください。
「投資家調査」カテゴリー
https://www.gaitame.com/media/archive/category/FX%E6%8A%95%E8%B3%87%E5%AE%B6%E8%AA%BF%E6%9F%BB
当社の最大の役割は、お客様にとって信頼に足るパートナーとして貢献すべく、価値ある情報を提供することです。外国為替のプロフェショナルという自負のもと、個人投資家の皆様が外国為替取引を行う際の一助となれるよう、さまざまな活動に取り組んでまいります。