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FX「米国の強さはドルよりも株に現れる。ドル円は口先介入が効きポジション調整のドル売りか」

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総括

FX「米国の強さはドルよりも株に現れる。ドル円は口先介入が効きポジション調整のドル売りか」

ドル円=110-115、ユーロ円129-134 、ユーロドル=1.13-1.18

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11位(11位)、株価11位(11位)、実需の需給は変わらないが、ドル円が上がりきらなかったポジション調整の売りはもう少し出そうだ」
 秋の円安が今年は少し早まったからか、少し勢いがなくなっている。まだ年間では11位と最弱通貨の一つであるが。日足は団子天井からこぼれそうで、11月月足は陰線スタートとなった。

円はスイスとともに戦後の2強通貨だが、スイスが今もなお通貨高懸念を持ちスイス売り介入を続けているのに対し、日本は最近の円安対して慎重な姿勢が出始めている。消費者物価が目標の2%に程遠く、成長率や物価見通しを引き下げているのに矛盾している気もする。

*11/5 山際再生相=日米金利差などを背景とした足下の円安傾向に関して「為替についてはコメントを控える」とした。
*11/2 鈴木財務相=為替は安定することが基本的に重要と認識している。円安進行しているが財務相としての発言が影響を与えてはいけない。
*10/28 黒田日銀総裁=現時点での円安水準、日本経済に総合的にプラスであることは確実
 実質実効レートに関する議論、政策にとって意味があるとは思っていない
*10/19 磯崎官房副長官=足元の為替の水準についてのコメントは控えるとした上で「為替の安定は非常に重要であり、引き続き市場の動向を注視していく」と述べた

 3Q・GDPは前月比マイナス成長の予測で株価も伸び悩みリスク回避の円買いも出ている。貿易面ではフラットに近いので大きな影響はないが秋の輸入が目立つ季節なので円売りが上回っているのだろう。
35兆円と言われる追加経済地策がリスク選好に効果を見せるかどうか。コロナ感染抑制策を解除して消費が盛り上がる指標が出るまでリスク選好を待つかどうか。

 実需の需給的には円買いには触れないが、ドル円が上がりきらなかったポジション調整の売りはもう少し出そうだ。


*米ドル「通貨3位(4位)、株価(NYダウ)3位(3位)、続米国の強さはドルよりも株価に現れる。貿易赤字国だから。FRB人事は?」
 10月は8位、11月スタートも7位と強くはない。ただ年間ではポンドの下落で順位を一つ上げ3位に浮上した。ドルが強く見えるのは円よりも強いことと株価が強いことだろう。

ナスダックは年初来23%、ダウは18%上昇している。10月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月より53.1万増加した。予想以上の強さであったが、米金利低下もありドルは下落した。パウエル議長は「われわれの政策手段は供給制約を軽減できない」と断りながらも、「われわれのダイナミックな経済は需給の不均衡に順応し、それにつれて物価上昇率も長期目標の2%にずっと近い地点まで鈍化するという考えは変わっていない」と語っていることも影響したのだろうか。

また9月の貿易収支は赤字額が前月比11.2%増の809億ドルとなり、赤字額の過去最高を更新した。3QGDP成長率は年率換算で前期比2.0%と1年超ぶりの低い伸びになり、貿易がマイナス要因となった。このあたりもドルに売り圧力をかけている。
 1兆ドル規模の超党派インフラ法案は可決した。次は1.75兆ドルの歳出・歳入法案の下院採決だが先送りされている。12月3日期限の連邦政府の債務上限問題もまだ解決していない。FRB人事はまだ決定されていない。ペンディング事項がまだある。
 その中で米中対立問題も小波乱を引き起こす。


*ユーロ「通貨10位(10位)、株価5位(5位)DAX)、ECBはインフレは一時的の見方変えず。指標も弱い。ただ今年は円よりは強い。感染増 インフレ一時 小売低調 利回り低下」
 確かに今年は弱いが円より強い。今年は対円で3.94%高、対ドルで5.33%安だ。ラガルド総裁始めECB当局者はインフレ一時的な見方が多い。

ラガルド総裁は、来年利上げする可能性は非常に低いとの認識を示した。「金利に関するフォワードガイダンスで、われわれは利上げを開始する前に満たすべき3つの条件を明示している。足元でインフレが進行しているが、中期的な見通しは依然穏やかだ。したがって3つの条件が来年満たされる可能性は非常に低い」、「エネルギー・燃料コストの上昇で購買力が低下している局面で過度な金融引き締めをするのは望ましくない」と述べた。

一方、デギンドスECB副総裁は、ユーロ圏のインフレ押し上げ要因は一時的で来年には鈍化するとの予想を維持しているが、これまで考えていたほど鈍化しないとの見方を示した。
 経済指標は引き続き力強さが無く、これも利上げ観測を抑制しよう。9月のユーロ圏小売売上高は、予想に反して前月から減少した。域内最大国のドイツが振るわなかったほか、非食品の販売が減少した。9月は前月比0.3%減少、予想は前月比0.3%増加だった。9月の独の鉱工業生産指数は予想に反して低下した。前月比1.1%低下。予想は1.0%上昇だった。10月のユーロ圏総合PMI改定値は54.2で、前月の56.2から低下し6カ月ぶりの低水準となった。


*ポンド「通貨5位(3位)、株価9位(8位)、資源安、利上げ見送り、感染者増で下落。利上げには労働指標をより注視する姿勢示す」
 ポンドは先週利上げ見送りで下落したが、その前週から下落し始めていた。政策金利については前回触れた通り、市場は利上げを織り込んんでいただけにサプライズであったが、エコノミストは7対2で金利据え置きが決まると見込まれ、利上げを支持するのは9月会合で債券購入の早期終了を主張したソーンダース委員とラムズデン副総裁の2人にとどまるだろうとしていた。

ポンドは対ドルでは日足、週足でボリバン3σ下限に達した。対円ではまだ下げ渋っている感はある。それだけ今年の円が弱いということだろう。
 資源価格の下落や今週発表される3Q・GDPが減速する見方があるのもポンドが弱含みした要因だろう。コロナ感染者の増加も今後の消費を弱めるかもしれない。
なおベイリー中銀総裁は、「利上げ時期を決断するために必要な証拠は英労働市場が提供するだろうと述べ、当局は必要になった時に利上げを封印することはないと言明した。12月16日の次回金融政策委会合までにあと2回の労働市場関連指標が発表されるとし、これにより経済情勢が一段と明確になる可能性があると指摘。ただ、何らかの強い手掛かりを示すと予期しないでほしい」と述べた。


*豪ドル「通貨5位(6位)、株価9位(7位)、10月の最強通貨は11月は最弱でスタート。上昇要因崩れ、豪ドルも下げ方向か」
 10月の最強通貨は11月は最弱でスタート。ドル円より先んじて崩れた。RBAのテーパリング開始、利回り目標廃止の決定、石炭、天然ガスなどの価格上昇で対円85円台、対ドル0.75台へ上昇したが、中国の石炭価格抑制策をきっかけに天然ガス、鉄鉱石価格も下落、またRBAが成長とインフレの見通しを引き上げる一方、賃金の伸びが依然として緩慢となる公算が大きく、金利に辛抱強く対応する用意があると強調したことで弱含んだ。

英中銀が利上げ圧力にもかかわらず金利を据え置いたことも豪ドルの売りを誘った。一時的だがこの流れは続き、対円80円、対ドル0.71台あたりを目指すか。
 中期的には大きな問題はない。RBAは今年のGDP伸び率見通しは4%から3%に引き下げたものの、22年は1%以上引き上げ、5.5%とした。コアインフレ率に当たる消費者物価指数トリム平均値は22年末までに2.25%、23年終盤には目標レンジ(2-3%)の中間である2.5%になると予想し順調な景気回復を示唆した。貿易黒字、経常黒字も堅調だ。今週は10月雇用統計が焦点となる。新規雇用者数増加は5万人、失業率は4.7%の予想だ。
なお中国の10月貿易収支はは845.4億ドルの黒字、9月は667.6億ドル(R640.3億ドル)の黒字だった。輸出は27.1%増(9月28.1%増)、輸入は20.6%増(9月17.6%増)で貿易は好調だ。これは豪にも良い影響を与える。


*NZドル「通貨4位(5位)、株価15位(15位)、史上最低の失業率と高いインフレで豪ドルより強い。追加利上げ観測あり」
 今年のNZは通貨は豪よりも強いが株価は弱い(NZX50は年初来0.13%安)。3Qの失業率は史上最低水準の3.4%となった。

失業者数は前期から1万8,000人減少して9万8,000人となり、就業者数は5万4,000人増加して過去最大の283万人に達した。ロバートソン財務相は、就業者数が新型コロナウイルス感染拡大前となる2019年第4四半期より11万5,000人増加したと述べた。

3Qの消費者物価は前期比2.2%上昇し、約11年ぶりの高い伸びとなった。前年比では4.9%上昇で目標の2%をはるかに上回っている。11月24日の次回金融政策決定会合で追加利上げを実施するとの観測が高まっている。

中銀は新型コロナウイルスの感染拡大にもかかわらず、金融システムは強靭さを保っているとの認識を示した。ただ、インフレ圧力が根強く、インフレ期待が上向けば、成長率の低下と相まって、金融状況の急激な引き締めにつながる可能性があると警告している。

オア総裁は「労働市場などのデータは「非常に変動が激しい」ものの、基本的なトレンドは明確だ、住宅価格が持続可能な水準を超えており、調整の可能性が高まっている。

住宅用の土地などの供給不足が住宅価格の主な変動要因だ」と指摘した。乳製品価格も上昇を続けている。今週は10月食品価格や10月ビジネスPMIの発表がある。

テクニカル分析

*ドル円「5日線が20日線下抜く、9月23日以来、こぼれ落ちか」
日足、5日線が20日線下抜く。9月23日以来。ボリバン2σ上限から反落。9月22日-11月5日の上昇ラインがサポート。11月4日-5日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。狭いボリバンの下限に近い。
週足、10月18日週にボリバン3σ上限越えて反落。10月11日週-11月1日週の上昇ラインがサポート。10月18日週-11月1日週の下降ラインが上値抵抗。雲の上。
月足、21年9月-10月の上昇ラインがサポート。雲の上。ボリバン3σ上限近辺から反落中。
年足、2020年まで5年連続年足陰線だが、今年はここまで陽線。15年-20年の下降ラインを上抜く。16-20年の上昇ラインがサポート。


*ユーロドル「一時ボリバン2σ下限を下抜くも陽転」
日足、11月5日に一時ボリバン2σ下限を下抜くも陽転。11月4日-5日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向く。ボリバン下位。
週足、10月25日週は3週ぶり陰線でボリバン2σ下限まで下落。先週は小反発、雲下限に近付く。10月25日週-11月1日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、10月最終日に陰転。11月はかろうじて陽線スタート。ボリバン中位以下。21年6月-9月の下降ラインが上値抵抗。サポートは雲上限。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。14年‐20年の下降ラインも上抜いたが下抜き返す。


*ユーロ円「3週連続週足陰線、日足はボリバン2σ下限へ」
日足、じり安でボリバン2σ下限へ。10月6日-11月5日の上昇ラインがサポート。ボリバン中位割り込む。11月4日-5日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、3週連続陰線。上ヒゲ長いローソク足が続く。10月18日週-25日週の下降ラインが上値抵抗。10月4日週-11月1日週の上昇ラインがサポート。
月足、10月は5か月ぶり陽線。今月は陰線スタート。9月-10月の上昇ラインがサポート。6月-10月の下降ラインが上値抵抗。雲の上。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインも上抜く。


情報提供元:FX湘南投資グループ
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