米経済指標後押しで、1.1400、126.00以下？
米金利上昇で下押し
米金利上昇圧力によるドル堅調地合いが継続し、ユーロは対ドルで一目雲抵抗帯内に上昇できずに失速。注目のドイツ議会総選挙は、中道右派のCDU/CSUが追い上げるも、中道左派のSPDが勝利。連立交渉にステージが移るわけですが、そう簡単には決まらないことは想定内で材料ならず。こういった中、米債務上限話題とも絡んで米債券市場の調整色からの米金利上昇が強まったことで、ユーロはさらに下値を模索する展開が続き、8/20安値(1.16638)を割り込んで、2020年以来の1.15台に下落しています。ユーロ円は、ドル円の112円台への上昇で持ち直す場面ありましたが、リスクオフで失速し、再度200日移動平均線を割り込んでいます。
欧米金利差で振れるユーロ・・
先週のFOMC結果、FRB当局者の発言、さらにはパウエルFRB議長とイエレン財務長官からの警戒発言で米債券市場が崩れる副産物の米金利上昇をうけ、ドル堅調地合いがユーロの下落を後押ししています。来週は、欧米経済指標が目白押しです。欧州側はPMI改定値などがありますが、市場の目線は、米債券市場(米金利)動向に注目しています。サプライズ的な欧州データが出ない限りは米経済指標を受けた米金利の動き次第でしょう。米雇用関連で強めの数値が出れば、マイナスイメージの米金利高がプラスイメージの米金利高に転換し、ドル高が進みやすくなるかと思います。(とはいえ、米債務上限問題はくすぶるでしょう) ECB側のスタンスに変化はないと思いますが、10/7(木)のレーンECB専務理事の講演で再確認するぐらいでしょう。9月時点の発表を追認する内容であれば、スルーしてもらってもいいかと思います。
リスクオフ警戒に、ダブルトップ・・
ドイツ選挙結果は前与党どおし、過半数はとれず連立交渉は想定内なので、あえて政治話題として材料にするには、もう少し先でしょう。むしろ、最近の米債券市場の軟調地合い(米金利上昇)によるドル堅調地合いの背景が、欧州債券市場にまで及ぶかどうか。FRBのテーパリング話題に沿った動きに、米債務上限話題に絡んだ動きが加わったことで、リスク地合いを警戒したいと思います。まさかの米国デフォルトという懸念が高まれば、ドル買いというよりはリスクオフ傾向が強まりますので、その場合は、欧州債券にも及んでくる可能性がありますので、調達金利通貨としてユーロの買戻しが入れば、様々なユーロクロスの解消の動き(こちらも金利差ではユーロショート傾向)の動きにも注意したいと思います。米金利だけの話題であれば、テクニカル的にも、対ドルで8/20安値(1.16638)を割り込んだことで7/30-9/3のダブルトップ形成・・となると・・・
ユーロのスタンス
8/20安値(1.16638)割れで、ダブルトップ形成。ターゲットは右肩幅で見れば1.14台前半。長期で見れば、2020やすね（1.06328）からみた50％（1.1492）、61.8％（1.12896）というリスクも想定しておきたい。ユーロ円は、再度一目雲下限を割り込んだことで、8/19-9/22安値ポイント(127.925/935)がサポートできるかに注目。
予想レンジ：
EUR/JPY：127.00-129.80、EUR/USD：1.1400-1.1700
10/4 週のイベント:
10/05 (火) 15:45 フランス 8月 鉱工業生産指数 前月比
10/05 (火) 16:50 フランス 9月 サービス部門購買担当者景気指数（PMI、改定値）
10/05 (火) 16:55 ドイツ 9月 サービス部門購買担当者景気指数（PMI、改定値）
10/05 (火) 17:00 ユーロ圏 9月 サービス部門購買担当者景気指数（PMI、改定値）
10/05 (火) 18:00 ユーロ圏 8月 卸売物価指数（PPI） 前月比
10/06 (水) 15:00 ドイツ 8月 製造業新規受注 前月比
10/06 (水) 18:00 ユーロ圏 8月 小売売上高 前月比
10/07 (木) 15:00 ドイツ 8月 鉱工業生産 前月比
10/07 (木) 15:45 フランス 8月 貿易収支
10/07 (木) 15:45 フランス 8月 経常収支
10/07 (木) 22:00 ユーロ圏 レーンECB専務理事 講演
（執筆：森 宗一郎）
一言コメント：
正直、東京マラソンロスもあるのか、ワクチン接種と雨でいろいろ練習できなかった9月。10月から段階的な制限解除になるようですが・・ランナーにとって、繁華街は危険地帯。迂回ルートを考えて練習します(笑)。皆様、飲むのはいいですが、黙食・マスク、そしてソーシャルディスタンスは忘れないでくださいね。
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