欧米市場オープニングコメント
「ドル・円は戻りの鈍い展開か、米金融政策の不透明感がドル買いを抑制」
11月1日の欧米外為市場では、ドル・円は戻りの鈍い展開を予想する。中国の製造業の回復期待からクロス円が上昇し、ドル・円を押し上げる見通し。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の目先の金融政策運営に不透明感もあり、ドルの買い戻しを抑えそうだ。
米中両国は先の貿易協議での部分合意について署名する方向だが、前日の欧米市場では中国当局者が包括的な合意の実現性に疑問を抱いているとの報道が嫌気された。それを受け、米中摩擦再燃の懸念から円買い優勢となり、ドル・円は108円を割り込んだ。ただ、その後、トランプ米大統領が中国の習近平国家主席との間で署名に意欲を示したことで円買いは後退。本日のアジア市場では、中国の10月財新製造業PMIの堅調な内容が好感され、豪ドル・円などクロス円が強含んだ。ドル・円は朝方の取引で107円台後半に下げた後、国内勢による押し目買いで108円付近を維持した。
この後の海外市場でも、米中協議の進展や中国製造業の回復に対する期待感でやや円売りに振れやすい展開となりそうだ。今晩は米国の雇用統計とISM製造業景況指数の発表が焦点。雇用統計は非農業部門雇用者数が鈍化するものの、低失業率が維持されるほか平均時給は前年比+3%程度が見込まれる。一方、前回2カ月連続で50を下回ったISM製造業景況指数は、今回も50割れだが前月から反発が予想され、ドルの買い戻しがある程度入りそうだ。ただ、10月29-30日の連邦公開市場委員会(FOMC)の慎重姿勢が意識され、目先の利下げ継続への思惑が根強くドル買いは小幅にとどまろう。
通貨別分析
■株式会社フィスコ(以下「フィスコ」という)は株価情報および指数情報の利用について東京証券取引所・大阪取引所・日本経済新聞社の承諾のもと提供しています。
■"JASDAQ INDEX" の指数値及び商標は、株式会社東京証券取引所の知的財産であり一切の権利は同社に帰属します。
■掲載される情報はフィスコが信頼できると判断した情報源をもとにフィスコが作成・表示したものですが、その内容および情報の正確性、完全性、適時性について、フィスコは保証を行っておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
■本資料に記載された内容は、資料作成時点において作成されたものであり、予告無く変更する場合があります。
■本文およびデータ等の著作権を含む知的所有権はフィスコに帰属し、事前にフィスコへの書面による承諾を得ることなく本資料およびその複製物に修正・加工することは堅く禁じられています。また、本資料およびその複製物を送信、複製および配布・譲渡することは堅く禁じられています。
■フィスコが提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
■本資料に掲載される株式、投資信託、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。
■本資料は、本資料により投資された資金がその価値を維持または増大することを保証するものではなく、本資料に基づいて投資を行った結果、お客さまに何らかの損害が発生した場合でも、フィスコは、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
■フィスコおよび関連会社とその取締役、役員、従業員は、本資料に掲載されている金融商品について保有している場合があります。
■投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客さまご自身の判断でなさるようにお願いします。
以上の点をご了承の上、ご利用ください。
株式会社フィスコ