このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
X(Twitter): https://twitter.com/KandaTakuya
インフレ再燃の兆し、景気減速への懸念 15日に中銀会合
先週24日に発表されたメキシコの4月前半の消費者物価指数(CPI)は前年比+3.96%と、3月の+3.80%および3月後半の3.93%から伸びが加速。メキシコ中銀の物価目標レンジ(2-4%)内にはかろうじて収まったものの、インフレ再燃の兆候が見られる。一方で、今週30日に発表されるメキシコ1-3月期国内総生産(GDP)の市場予想は前期比±0.0%となっており、2024年10-12月期に続いて2四半期連続のマイナス成長となる可能性も否定できない。メキシコ中銀は、昨年後半から今年3月まで6会合連続で利下げを行い、この間政策金利を合計200bp(2.00%ポイント)引き下げた。中銀はインフレ再燃と景気減速の板挟みで、今後の金融政策の舵取りが難しくなったと言えるだろう。5月15日の次回会合で7会合連続の利下げ、かつ3会合連続の50bp利下げを行なうかどうか不透明感が漂い始めた。
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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