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大口投資家の動向は?「円ネットショート5週連続で増加し約17年振りの水準を更新」【最新IMMポジション】2024/4/22

シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読み解きます。

執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

目次

▼IMMポジション ドル/円
円ネットショート5週連続増加

▼IMMポジション ユーロ/ドル
ユーロネットロング約1年半ぶりの水準まで減少

ドル/円

IMMポジション ドル/円

ポイント

【円ネットショート5週連続増加】
4月16日時点で円のポジションは、ドルに対して16.6万枚の売り越し(ネットショート)。
ショートが積み増されたことから、ネットショートは前週から約0.3万枚増加し前週に続き2007年6月以来の水準を更新した。
期間中のドル/円相場は、3月消費者物価指数や3月小売売上高など力強い米国経済指標の結果を受けて、日本政府・日銀による円買い介入ラインと見られていた152円を上抜けると154.78円前後まで上値を伸ばし34年振りの高値を更新した。
心理的な節目である155円が政府・日銀による円買い介入の「レッドライン」との見方もある。それでも投機筋は円安の流れは変わらないと見る向きが多いようだ。

ユーロ/ドル

IMMポジション ユーロ/ドル

ポイント

【ユーロネットロング約1年半ぶりの水準まで減少】
4月16日時点でユーロのポジションは、ドルに対して1.2万枚の買い越し(ネットロング)。
ショートが大きく積み増されたことで、ネットロングは前週から約2.0万枚減少し、2022年9月以来の低水準となった。
期間中のユーロ/ドルは、ECBが理事会を開催し政策金利を据え置いたものの、声明やラガルドECB総裁の記者会見での発言が次回6月の会合での利下げの可能性を示唆するものとなったことや、強い米経済指標の結果などを受けて1.0601ドル台まで下落した。
ECBの利下げが迫っているとの見方から投機筋はユーロショートポジションを増やしている。ユーロのネットポジションがショートに転じるのも遠くなさそうだ。


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IMMポジション


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nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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