シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読み解きます。
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉
目次
▼IMMポジション ユーロ/ドル
ユーロネットロング3週連続減少
ドル/円
IMMポジション ドル/円
ポイント
【円ネットショート3週連続増加】
4月2日時点で円のポジションは、ドルに対して14.3万枚の売り越し(ネットショート)。
ロングが取り崩され、ショートが積み増されたことから、ネットショートは前週から約1.4万枚増加し2013年12月以来の水準となった。
期間中のドル/円相場は、約34年振りの高値となる151.97円前後まで上昇したが、日本政府・日銀による円買い介入への懸念も強く152円手前では上値が重かった。
日銀の利上げが不発に終わり、当面追加利上げはないとの見方が広がる中、投機筋はたとえ日本政府が円買い介入に踏み切っても円安の流れは変わらないと見ているようだ。
ユーロ/ドル
IMMポジション ユーロ/ドル
ポイント
【ユーロネットロング減少】
4月2日時点でユーロのポジションは、ドルに対して1.7万枚の買い越し(ネットロング)。
ショートが大きく積み増されたことで、ネットロングは前週から約1.4万枚減少。
期間中のユーロ/ドルは、ドイツやフランスのインフレが低下するなど、欧州中銀(ECB)の利下げが米連邦準備制度理事会(FRB)よりも早くなる可能性が意識されたことで、1.07ドル台前半まで下落した。
ユーロの先安観から投機筋はユーロショートをさらに増やしたと見られ、ネットポジションがショートに転じるのも遠くなさそうだ。
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IMMポジション
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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