■ドル/円:年初来高値150.88円を突破できるか
東京市場のドル/円は、150円台半ばへ持ち直す展開。早朝の植田日銀総裁の発言が材料視されたほか、日経平均株価が史上最高値を更新する中で円売りが優勢となりました。午後には一時150.48円前後まで強含んでいます。
●日経平均株価:39910.82円(+744.63円)
●TOPIX:2709.42ポイント(+33.69ポイント)
欧州市場に入ると、日経平均株価CFDが40000円を超える動きを見せたことなどを背景に円売りが入りやすい地合いとなりました。また、米長期金利が上昇したこともあり150.68円前後まで上値を拡大しました。
今夜は、景気先行指標として注目される米2月ISM製造業景況指数が発表されます。市場予想は49.5と3カ月連続で上昇すると見られています(前回49.1、前々回47.1)。仮に景況感の拡大・縮小の分岐点である50.0を上回るようなら米国景気の先行きに楽観的な見方がさらに強まるでしょう。ドル/円が年初来高値の150.88円前後を試しに行くかどうかも米2月ISM製造業景況指数の結果にかかっていると言えそうです。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、一時149円台前半へ下落する場面もありましたが、20日移動平均線が下値支持となり150円台を保っています。上昇トレンドが続く中で、上値抵抗と意識される年初来高値150.88円前を上抜くようだと昨年高値151.90円台を視野に上昇の勢いを強めることも考えられます。なお、引き続きレンジ内での値動きが続く可能性もあります。
ドル円 チャート分析(日足)
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■日経平均株価CFD:40000円を突破!
日経平均株価CFDをテクニカル分析で見ると、39500円の上値抵抗を明確に突破したことで上昇の勢いが強まりました。その結果、40182円前後まで上値を拡大しています。その後は調整下落で陰線が出現していますが、40000円を支持に反発すると改めて高値を模索する展開も考えられます。その際の上値メドは40500円程度と見ます。なお、40000円を割り込んだ場合は39500円が下値支持となるかがポイントです。
日経平均株価CFD チャート分析(4時間足)
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この後の経済イベント
3/1(金)
22:30 バーキン米リッチモンド連銀総裁講演
23:00 ピル英MPC委員講演
23:45 米2月製造業PMI・改定値
24:00 メキシコ2月製造業PMI
24:00☆米2月ISM製造業景況指数
24:00 米1月建設支出
24:00 米2月ミシガン大消費者信頼感指数・確定値
24:15 ウォラーFRB理事、ローガン米ダラス連銀総裁講演
26:15 ボスティック米アトランタ連銀総裁講演
27:30 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、シュミッド米カンザスシティ連銀総裁講演
29:20 クーグラーFRB理事講演
※☆は特に注目の材料
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宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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