個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時：2023年9月27日14時
執筆：CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
ドル円は想定通り、ジリ高展開となっております。
昨日から149円に乗せてきており、いよいよ大台の150円が見えてきました。
特段目立った経済指標がなく、明らかに金利差による実需の買いがじわりと押し上げてきたものと思われます。
今週後半もドル円の買いは継続ですが、先週のコラム同様に金曜日は少々要注意かなと考えます。
月末のロンドンフィキシングということで、今月はドル円だけでなく世界全体がドル高で推移しました。
ユーロドルもポンドドルもしっかりと値を下げておりますので、本日あたりから金曜にかけてのドル売り需要が出てくる可能性は高いでしょう。
例えば先月末もドル円は3営業日前から下落し、明けた1日までに2円下落しました。
9月1日の下落はファンダメンタルズ要素が強めであり、実際には1.5円ほどの下落を8月最後の3営業日で実現した格好です。
よって、今晩あたりからは持っているポジションを縮小して、押し目買いの戦略を短期的に取ることもありではないかと考えている次第です。
目次
▼間も無く短期的天井か？
▼オセアニア買いも継続
▼戻りはどこ？
間も無く短期的天井か？
出所：Tradingview
ドル円4時間足です。
最後の一押しがあるかどうかわかりませんが、現在149円前後から149.50円程度まではあると予想し、この手前で持っているポジションは閉じていこうと思います。
押し目は148-148.50円のサポートゾーンから再度拾い直し、買い下がるイメージです。
この並行チャネルレンジを今週後半から来週にかけてのタイムスパンを考えますと、下限ラインに到着するのは147.50円前後付近で想定できます。
よってこの付近を考えて買いトレードプランを立てておくと良いでしょう。
為替介入ですが、目先急騰するような値動きをしない限り、今のようなジリ高展開では入ってきにくいと思いますので、確率としては低いと考えます。
意識していても仕方ないので、介入が入ったら損切りもせずに5円ぐらい下で追加の買いを想定した資金管理でトレードされていくと良いと思います。
思い切って5円離れた遠い距離に指値注文を置きながら指値注文とキャンセル注文を日々繰り返す戦略は大いにありだと考えておきます。
オセアニア買いも継続
先週のコラムの続きになりますが、ユーロ豪ドルはショートトレード継続中です。
少しずつ含み益が出てきている状況で、追加でユーロNZDも狙っております。
かなりマイナー通貨ペアですが、本日はユーロNZDも見ていきます。
出所：TradingView
日足です。上昇トレンドラインにタッチしてきており、4度目のサポートか、ブレイクか？という瀬戸際まできました。
今朝ほど、オーストラリアCPIは市場予想通り+5.2%で前月の数字を上回りました。
米国同様に、インフレ率は上昇に回帰傾向が出てきております。
明日以降、ドイツ、フランス、EUのCPIが発表予定ですが、どれも前月ベースで大きく減少する予想が出ており、市場予想通りの結果ですとオーストラリアよりも下回り始めます。
よって、1年以上も上昇してきたユーロ豪ドルやユーロNZDもそろそろ反転局面到来ではないかと考えております。
RCI52もミドルラインを割り込むまであと2−3営業日かかりそうな形状ですが、割り込みますと、下落トレンドが再加速しやすい形状ですので、戻ったところは売りやすいでしょう。
売りトレード前提でさらに解説を進めます。
戻りはどこ？
出所：TradingView
ユーロNZD4時間足です。
上昇トレンドライン割り込み寸前での戻りを狙うポイントですが、1.7900（23.6%）と1.80（38.2%）戻しでしょうか？
1.81付近の50%戻しも捨て難いところですが、ここまで戻るならば、強めのショートトレードを入れていきたいと考えております。
オーストラリアのCPI下落が鈍化傾向ならば、ニュージーランドのCPIも影響を受けると思われます。
ニュージーランドの政策金利は5.50%ですが、もう25bpないしは50bpの政策金利引き上げを期待します。
リーマンショック前の政策金利水準は7%を超えておりましたので、国民にも高金利経済に耐性があります。
よって十分、利上げ拡大の余地も残されているのではないでしょうか。
ユーロ豪ドル、ユーロNZDの下落相場に期待です。
【ひろぴー氏出演動画】
ひろぴーFX＆Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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