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今週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「中国の景気後退入りに警戒!」ハロンズ FX 2023/8/6

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執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次

中国の景気後退入りに警戒!

先週の振り返り

先週の豪ドル/円は93.78円前後で、NZドル/円は86.83円前後で週初を迎えました。
31日の月曜日は日銀が臨時の国債買入れオペを実施した影響から円が全般的に売られました。これを受けて豪ドルは95.84円前後、NZドル/円は翌1日に88.59円前後まで上値を伸ばしました。1日には豪準備銀行(RBA)が政策金利を発表。2会合連続の据え置きとなったことで、市場ではRBAの利上げ打ち止め観測が高まり豪ドルは売りで反応しました。2日の早朝には米格付け大手のフィッチ・レーティングスが米国の長期外貨建て国債の格付けを引き下げたことでリスクオフの動きが強まりました。その結果、豪ドル/円は一時92.97円前後、NZドル/円も同様に86.40円前後まで下落しました(執筆時)。

RBAは据え置きだった。今後の注目点は?

先週は8月1日(火)にRBA理事会が開催され、RBAは政策金利を4.10%で据え置きました。7月26日に発表された豪4-6月期四半期消費者物価指数(CPI)を見ると、総合では前期の前年比+7.0%が、+6.0%にインフレが低下していたものの、部門別で見ると財(物)のインフレは低下していた一方で、サービスのインフレは引き続き上昇傾向を示していました(※表1参照)。  

【表1 豪州の財とサービスインフレの推移】



そして、価格に目を移すと代表的な国際商品価格指数である「CRB指数」が7月末に年初来高値を更新しました(※表2参照)。資源価格の反発は財のインフレのみならず、サービスのインフレの上昇要因になり得ます。そうなる前にインフレに対する一段の低下圧力を加えるため一部ではRBAが追加利上げを実施するとの見方も浮上していました。                                                                                                   

【表2 CRB指数の推移】


しかし既知の通りRBAは利上げを見送りました。声明の内容はこれまでとほぼ変わらず、今後の利上げに関しても「データ次第」との姿勢を維持しました。RBAが昨年5月に利上げを開始して以来、2会合連続で利上げを見送ったのは今回が初めてです。そのため、市場は「このままインフレが鈍化傾向をたどれば、RBAの利上げは終わり」との見方を強めています。具体的な数字は4日に公表されたRBA四半期金融政策報告内に示されています。RBAは2023年末時点での予想インフレ率を前年比+4.25%としています。これは前回5月時点での四半期金融政策報告での予想(+4.5%)から下方修正したものです。最新の月次CPIは+5.4%です。現時点ではインフレの急反発などなければ、RBAが利上げに転じる可能性は低いと言えそうです。

中国の景気回復に期待したいが…

今週は9日に中国の7月CPIが発表されます。市場は前年比-0.5%を予想しています。インフレがマイナスということは、中国経済がデフレに陥りかけている、となるため、中国経済先行きへの悲観的な見方が否が応でも強まってしまいます。この場合、中国と交易関係の強い豪ドルにとってはネガティブ材料となります。9日の中国7月CPIには要注意です。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は日足一目均衡表・雲の下抜けを伺う展開になっています。日々の終値で雲を下抜けた場合は、①転換線が基準線の下、②遅行線がローソク足の下、③ローソク足が雲の下となり、三役逆転が発生します。その場合には200日移動平均線(青点線)がとりあえずの下値目途となりそうです。200日移動平均線を明確に下抜けた場合にはさらに豪ドル売りが加速する可能性がありますので要注意となります。上値は雲の上限が一先ずの目途となります。雲の上抜けに成功出来れば、7/25高値の95.86円前後が目途として意識されそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表、200日移動平均線】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:90.50-96.00、NZD/JPY:84.00-88.50

8/7 週のイベント:

08/08 (火) 未定 中国 7月貿易収支
08/08 (火) 09:30 豪 8月ウエストパック消費者信頼感指数
08/08 (火) 10:30 豪 7月NAB企業景況感指数
08/09 (水) 10:30 中国 7月消費者物価指数(CPI)
08/09 (水) 10:30 中国 7月生産者物価指数(PPI)

一言コメント:

今週は当社の近所にある汐留イタリア街で夏祭(ビアガーデン)が開催されています。妻に「行く?」と誘ってみたところ「それよりも旅行に行きたい」と言われてしまい、今週末は家族で小旅行に行くことになりました。

nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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