今週の注目通貨ペアはこれだ!
■ ユーロ/ドル 一気に上昇トレンド入り・・・
先週は、月曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。火曜日の陽線で6月22日の戻り高値を超え、水曜日の陽線で4月26日の戻り高値を超え、一気に上値追いの動きに発展しています。チャートを遡っても現在の水準は2022年2月以来の水準ということで、明確にユーロ高・ドル安のトレンド形成が行われていると考えてよいのではないでしょうか。
移動平均線は、3本とも上昇しました。実体線が陽線続きという事情もありますが、3本の移動平均線が見た目にも美しく扇形に開き、実体線は短期の移動平均線の上方でトランポリンを繰り返していますので、上昇トレンド入りという判断を下してもよいのではないでしょうか。MACDもゼロラインの上方でゴールデンクロスを形成後に上伸の動きを続けていて、強い買いシグナルを呈しています。
今週は、買い先行スタンスで臨みたいところです。これまでにない高値ゾーンですし、陽線の出現が続いていますので高値警戒感という言葉も用いられそうな雰囲気はありますが、だからと言って過度に弱気になる必要のあるチャートのようには思えません。6月中旬から7月上旬にかけて取引価格帯を引き下げ、そこからの一気の上伸ですので、売り方の買い戻しが相当量残っていると考えると、息の長い上昇トレンドが継続すると考えてよいと思います。
その他 通貨ペア分析
■ ドル/円 戻りも弱々しい・・・
先週は、月曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。先々週の終わりの流れを引き継ぎ週初から陰線の出現が続きました。月曜日は戻りを試したものの上ヒゲで即座に跳ね返され、そこから木曜日にかけて大きな下落となりました。金曜日も下値追いの動きが続き、下ヒゲを伴って陽線ということで何とか下げ止まりを見せましたが、これで完全に底入れかと言われると疑問符の残るところと考えてよいと思います。
今週は、少し様子を見てみたい感じがします。先週金曜日に陽線が出現したとは言え、短期・中期の移動平均線が下落傾向を継続していることは事実であり、戻りは当然に上値の重さを目の当たりにさせられる展開が待ち受けていると考えるべきでしょう。下側のリスクも完全に消え去ったわけではなく、先週金曜日の安値割れはすかさず売り先行スタンスで臨みたい感じがしています。
■ ユーロ/円 底入れの気配は感じさせるが・・・
先週は、月曜日に高値を付け、水曜日に安値を付ける展開でした。先々週の流れを引き継ぎ、週初から下落基調を継続したのはドル円と同様ですが、週間の安値を水曜日に付け、木曜日以降は連続陽線で反転を見せた点がドル円と大きく異なります。また、実体線の下落の程度が長期の移動平均線に全く届かず、比較的軽微な調整で済んでいるという点も特徴として挙げることができるのではないでしょうか。
今週は、気持ち買い方向で見てみたい感じがしています。もちろん、対円の通貨ペアが一気に調整局面入りしたことは事実であり、ここから速やかに回復基調入りする可能性は高くないかもしれませんが、それでも先週後半の戻りを見るにつけ、ここから大きな下落に発展するリスクをあまり感じさせない動きと評価できるような気がしています。戻りは上値の重さが目立つ展開が待ち受けていますが、「ガンガンの売り」ではないように思います。
■ ポンド/円 全然下がらないように見えるが・・・
先週は、月曜日に高値を付け、水曜日に安値を付ける展開でした。先々週の流れを引き継ぎ、週初から下押しの動きを見せましたが、水曜日に週間の安値を付け、木曜日以降は連続陽線で切り返しています。値動きとしてはドル円よりもユーロ円に酷似しているチャートの形状ということもあり、早くも底入れの前兆を感じさせるものと考えてよいかもしれませんね。
今週は、難しいところですが少し買い方向で見てみたい感じがしています。やはり、先週後半の戻りを見るにつけ、大きな下落が待ち受けているという可能性よりも実体線が中期の移動平均線水準を回復した後の上値追いに期待ができるのではないかと思われるからです。ポンド円という通貨ペアの潜在的なボラティリティを考えると、先週の下落はあくまで上昇トレンドの調整局面と考えられなくもないような気もします。
■ オージー/円 底入れの気配が強いが・・・
先週は、月曜日に高値を付け、水曜日に安値を付ける展開でした。先々週の流れを引き継ぎ、週初は下落基調で始まりましたが、水曜日を境に流れが一変、戻りを試す展開に入っています。対円の通貨ペアの中で円高傾向への先導役を果たしてきたと考えられるオージー円ですが、ドル円よりも早めに切り返しを見せている点は注目に値するところだと思います。
今週は、難しいところですが、売り買いどちら? という観点で言うと、やや買い先行スタンスで臨みたい感じがしています。もちろん、下向き基調を継続する中期の移動平均線が上方に待ち構えているという事情もありますし、6月後半の取引価格帯が大きな重石となることも当然に予想されるところです。ただ、先週水曜日以降の戻りを見る限りでは、何となく底打ちの可能性も強く感じさせるところではないでしょうか。
今週のチャートリーディング ~相場の強さ~
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