オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
目次
- ▼今日の豪ドル トレードシナリオ
- 昨日から現在までの相場
- 今日のメインシナリオは
- この先の個別相場変動
- 豪ドル/円 最新チャート分析
- 今後の注目経済指標・イベント
- 「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
今日の豪ドル トレードシナリオ
昨日から現在までの相場
・NY原油先物市場は続伸。カナダ、アルバータ州での山火事の影響で同地域の原油生産が停止していることなどが買い材料となった。終値は前日比+1.82ドルの1バレル=73.16ドル(5月8日)。
・5月2日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利を3.85%へと0.25%の利上げを実施した。
・4月26日に発表された豪1-3月期消費者物価指数(CPI)は前年比+7.0%となり、前四半期(+7.8%)からインフレは鈍化した。また同時に発表された3月月次CPIは前年比+6.3%となった。
・豪3月雇用統計が発表され、雇用者数は市場予想(2万人増)を上回る5.30万人の増加だった。失業率は3.5%、労働参加率は66.7%となった(4月13日)。
今日のメインシナリオは
中国貿易収支に注目!
本日は中国4月貿易収支が発表される。豪州から中国への輸出額は2020-2021年度の輸出総額の4割強を占めるなど、豪州は中国と交易関係が強い。 中国は豪州から輸入した一次産品を加工して海外に輸出する。そのため、海外の景気が低迷すると中国の輸出量が減少し、結果的に豪州からの輸入が減少することになる。中国の貿易収支では輸入だけではなく、輸出の動向も豪ドル相場に影響を及ぼしそうだ。市場予想では輸入が-0.2%、輸出が+8.0%(ともに前年比)となっている。ともに予想を上回れるか?そして、輸入は昨年9月以来となるプラス圏へ浮上できるか注目したい。
その他には、豪ドル相場に大きく影響を与えるような経済指標等の予定はない。本日も米国を中心とした株価動向が豪ドル相場のメインドライバーとなりそうだ。もっとも明日に市場が注目する米4月消費者物価指数(CPI)の発表を控えているため、様子見ムードが強く値動きも限定的になりそうだ。
この先の個別相場変動
■中国の4月輸入が前年から増加する
⇒豪州の輸出の4割強は中国
⇒豪ドルは買われる
豪ドル円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
中国4月貿易収支
米株価動向
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに雨。7時に豪ドル/米ドルの移動平均で売りシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>
- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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