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FX「世界はインフレ低下、日本は上昇。貿易赤字縮小もあり中期的には円高か。リパトリも出てくる」

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総括

FX「世界はインフレ低下、日本は上昇。貿易赤字縮小もあり中期的には円高か。リパトリも出てくる」

ドル円=127-132、ユーロ円=138-143、ユーロドル=1.06-1.11

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨8位(3位)、株価17位(18位)、世界はインフレ低下、日本は上昇。貿易赤字縮小もあり中期的には円高か。リパトリも出てくる」
11月からの円高は進んでいるが、日足や週足がボリジャーバンドの下限に達しているためにややスピードを緩めている。月足はまだボリンジャーバンドの上位にいるので下げ余地はある。130円に乗せれば先行きの円高への不安から輸出の戻り売りや決算を控えた企業からリパトリのドル売りが出てくるだろう。2022年の貿易赤字は記録的な約20兆円となったが、年後半は9兆円を日銀の円介入で埋めた。今後の貿易収支だが、輸入の伸びが一時は月間で前年比50%を超えていたが、12月は20%に縮小している。世界的な資源安が影響している。今後も落ちついて赤字拡大を抑制するだろう。

 世界の物価が低下する一方、日本は価格転嫁が遅れ物価は上昇基調、今週の1月東京消費者物価は4.2%の予想だ。さらに東電の3割値上や日用品。食品、外食の値上げが控えているので、まだ物価の低下は望めない。再び、10年国債へ売り圧力(利回り上昇)が高まってくる。ある程度金利が上昇して預金が増えないと消費者の購買意欲も伸びない。マイナス金利の弊害だ。
 貿易需給の改善、世界的インフレ低下の中で日本のインフレ上昇もあり、円高は中期的にはまだ収まらないだろう。

*米ドル「通貨10位(10位)、株価(NYダウ)18位(14位)、ドル安継続。インフレ低下、弱いGDPと雇用となるか」
年初来ではドルは10位と弱いが、昨年11月から続いていることだ。インフレ低下や景気指標の悪化、IT大手を中心とする大幅人員削減、2Q決算の悪化などで利上げ減速論がさらに強まっている。2月FOMCでは
前回の0.5%利上げから0.25%利上げへと縮小することがほぼコンセンサスとなっている。さらには1月雇用統計の予想も思わしくない。失業率が3.5%から3.6%へ悪化、非農業部門雇用者数も20万人割れ、時間当たり賃金も減少する予想だ。消費者物価、生産者物価、インフレ期待も低下し、バイデン大統領はこれまでの取り組みの成果を強調している。
 今週は4Q・GDPの発表があり、前期比年率で2.6%増で、前期の3.2%から減速する。コアPCEも減速する予想だ。問題は中国経済の市場復帰が物価上昇に影響を与えるかどうか。

 景気減速はありながらインフレを克服しつつある良い展開だが、障害は債務上限問題と、バイデン大統領の機密文書持ち出し問題だ。下院で優位に立つ共和党がここぞとばかり攻撃をしかけてきている。
共和党が検討している「債務の優先順位付け」計画は「経済的な大惨事」を招く恐れがあると批判されている。
  ムーディーズは、米財務省が特別資金管理措置を使い果たす前に、議会が連邦政府債務の法定上限引き上げで合意に達する可能性が高いと述べた。ただし交渉が長引いた場合は市場が不安定になりやすいと警告した。イエレン財務長官はマッカーシー下院議長など議会指導部宛ての書簡で、連邦債務上限を巡り特別な資金管理措置に着手したと述べた。6月5日までの「債務発行停止期間」を設け、一部の公的年金基金への投資を停止する。

*ユーロ「通貨6位(6位)、株価4位(4位)DAX)、慎重ながらも前進」
 年初来通貨6位、株価(独DAX)4位とまずまずである。景気後退回避に向かう観測が高まってきたことによる。ドムブロフスキス欧州委員会の副委員長は、EUはエネルギー価格が高騰していた数カ月前に一部で予想されたような大幅な景気後退を免れる可能性があるが、困難を脱したというわけではないと述べた。「明らかに前向きな兆候が見られる。例えばEUの労働市場は依然極めて強いし、インフレがピークに達した可能性を示す兆候も幾つか見られる。しかし、引き続き警戒を怠ってはならない」と述べた。独ZEWの1月の独景気期待指数はプラス16.9と、前月のマイナス23.3から大幅に上昇した。冬季の景気後退が当初懸念されていたほど深刻なものにはならないとの見方が背景。ウクライナ戦争が始まった2022年2月以来初めて、プラス圏に浮上した。今週発表される1月の製造業・サービス業PMIも改善する予想だ。

 一方、インフレが低下してもECB当局は慎重だ。ラガルドECB総裁とクノット・オランダ中銀総裁は、ユーロ圏のインフレ率を先月時点の9.2%から2%の目標に戻そうとするECBの決意を、市場が甘くみているとの認識を表明した。ラガルド総裁は、中国経済の再開で同国のコモディティー消費が増え、世界のインフレ圧力が高まる可能性が高いとの認識を示した。

*ポンド「通貨2位(7位)、株価14位(7位)、指標はマチマチ。中銀総裁はインフレ低下予想」
 ポンドは年初来2位へ上昇した。年初、発表された指標は強かったが、その後は弱いものも出てきた。ただJPモルガンは2023年の成長見通しを上方修正した(マイナス0.3%からマイナス0.1%)。ドル安でポンドを押し上げているが、その中では政策金利がECBの2.5%より高い3.5%であることも強含みした要因か。
 11月のGDPの改善に続き、9-11月の賃金は前年同期比6.4%増となった。12月の消費者物価は前年比上昇率が3カ月ぶりの低水準の10.5%に低下した。一方、12月の小売売上高は、前月比1.0%減と、予想の0.5%増に反して減少した。1月の消費者信頼感指数はマイナス45と、前月のマイナス42から低下し、1974年の調査開始以来3番目に低い水準となった。

 ベイリー中銀総裁は、インフレ率が鈍化するとの見通しについて現時点で楽観的な見方が広がっていると述べた。今年のインフレがエネルギー価格と連動しておそらく今春の終わりごろからかなり急速に鈍化すると予想。一方で英国が景気後退に陥ると引き続き予想しているが、歴史的に見て「浅い」ものにとどまるとした。また金利が4.5%でピークに達するという市場の期待を変えようとしていない、とした。
市場は2月2日に政策金利を3.5%から4%に引き上げると予想しているが0.25%と利上げ減速の予想も出てきた。

*豪ドル「通貨3位(4位)、株価7位(11位)、今週は4Q消費者物価に注目」
 中国との貿易関係改善で上昇してきたが、先週の雇用統計の悪化で上昇もやや一服した。12月雇用統計は、就業者数が前月比1万4600人減と、予想(2万2500人増)に反してマイナスとなった。ただその他の指標は強い。失業率は3.5%で最近付けた48年ぶり低水準をわずかに上回った。労働参加率は66.6%で、前月に記録した過去最高水準から低下した。一方、1月の消費者信頼感指数は前月から5.0%上昇して84.3となり、2021年4月以来の大幅な上昇を記録した。11月の小売売上高は前月比1.4%増、伸び率は予想の0.6%を大幅に上回った。11月の財・サービスの貿易収支は132億豪ドルの黒字となった。

 11月の消費者物価は前年比7.3%上昇と、10月の6.9%から伸びが加速した。今週は4Qの消費者物価の発表があり、3Qの7.3%上昇から7.5%上昇へ伸びる見込みだ。そうなれば。次回2月7日の政策金利は、0.5%利上げ予想も出てくるだろう。

*NZドル「通貨5位(9位)、株価13位(163位)、弱い指標で反落。今週の焦点は4Q消費者物価」
ドル安と金利水準が高いということでやや強い。今週の焦点は4Q消費者物価だ。前年比7.2%上昇の予想でなお高い。前期も7.2%上昇。前期比では1.3%上昇で前期の2.2%上昇から伸び幅を縮小した。経済指標は弱い。NZ経済研究所(NZIER)の4Q企業信頼感は1974年以来の水準に落ち込んだ。業況全般が「改善する」と回答した企業の割合から「悪化する」と回答した企業の割合を引いた値はマイナス70%で、前期のマイナス42%から悪化した。設備稼働率は、前四半期の94.5%から93.7%に低下した。建設業と小売業の景況感が最も悪化した。企業は慎重姿勢を強め、人員と設備投資の削減を計画していることが分かった。 4Qにコストが増加と回答した企業はネットで81%だった。次回政策金利決定会合(2月22日)では高インフレからは0.75%利上げだが、経済指標からは0.5%k0.25%の利上げに留まるかもしれない。12月企業PMIも47.2と11月の47.4から悪化した。

 さて 突然の辞意を表明したアーダーン首相の後任に、ヒプキンス教育相が就任する方向となった。22日に開催される与党・労働党の会合で新党首に選出される見込み。党首選に立候補したのはヒプキンス氏のみだった。ヒプキンス氏は2020年11月に新型コロナウイルス対策相に任命され、パンデミック対応の指揮を執って知名度を上げた。ヒプキンス氏は「経済は良好。ビジネス界と緊密に連絡をとる」と発言している。44歳と若い。

テクニカル分析

*ドル円「1月中旬は円高のクセは有効だったが、その中で荒れた先週。ボリバン中位をなかなか超えない」
日足、先週はボリバン2σ下限と中位の間で荒れる。1月18日の上ヒゲ長い。1月19日-20日の上昇ラインがサポート。1月18日-20日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向く、20日線下向き。
週足、雲中へ下落。21年10月17日からの下降トレンドが続き、ボリバン2σ下限。5週平均線が20週平均線を下抜く。3月7日週-1月16日週の上昇ラインがサポート。1月9日週-16日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、2か月連続陰線。1月も陰線スタート。5か月連続線が下向く。22年8月-11月の上昇ラインを下抜く。21年9月-22年3月の上昇ラインがサポート。10月-11月、11月-12月の下降ラインが上値抵抗。
年足、23年は陰線スタート。2022年は大陽線に終わるも、長い上ヒゲを残し売り圧力を残した。21年-22年、12年-21年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル「ボリバン3σ上限に達し伸び悩むも、1.08台を維持する底堅さあり」
日足、1月12日にボリバン3σ上限に達し伸び悩むも、1.08台を維持する底堅さあり。1月19日-20日の上昇ラインがサポート。1月18日-20日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き。
週足、上昇して雲中入り。ボリバン2σ上限近い。1月9日週-16日週の上昇ラインがサポート。22年2月7日週-23年1月16日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
月足、4か月連続陰線後、3か月連続陽線。1月も陽転。ボリバン中位に近づく。21年6月-22年12月の下降ラインを上抜く。21年1月-6月の下降ラインが上値抵抗。
22年10月-11月、11月-12月の上昇ラインがサポート。
年足、20年‐21年の上昇ラインを下抜く。2年連続陰線もボリバン2σ下限到達し反発。下ヒゲが長く反発力あり。02年-22年の上昇ラインがサポート。21年‐22年の下降ラインが上値抵抗。

*ユーロ円「ボリバン2σ下限から反発」
日足、再びボリバン2σ下限まで下落し反発。1月19日-20日の上昇ラインがサポート。1月18日-20日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向く、20日線下向き。
週足、ボリバン2σ下限から反発。1月2日週-16日週の上昇ラインがサポート。1月9日週-16日週の下降ラインが上値抵抗。5週線が20週線を下抜く。
月足、2か月連続陰線。1月は陽転。ボリバン3σ上限から反落。10月-12月の下降ラインが上値抵抗。8月-1月の上昇ラインがサポート。
年足、3年連続陽線。今年も陽転。20年-22年の上昇ラインがサポート。08年-22年の下降ラインが上値抵抗。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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