豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・WTI原油価格は米国の大幅利上げへの警戒感から、1バレル=82ドル台まで下落した。しかし、欧州での供給ひっ迫懸念や、来月のOPECプラスで再び生産目標が引き下げられる可能性への警戒感が支えとなり、終値では85ドル台と小幅続伸となった。(9月20日)。
・8月分の豪雇用者数は3.35万人増と予想の3.5万人増を下回る。失業率は3.5%に上昇したが、労働参加率が66.6%(前月66.4%)に上昇した(9月15日)。
・9月6日の豪準備銀行(RBA)理事会で政策金利は市場予想通り0.50%の利上げが発表された。政策金利を2.35%とした。声明内容に大きな変更はなく、次回以降も大幅利上げの可能性は残した。
・2022年4‐6月期の賃金指数(前年比)は+2.6%と市場予想(+2.7%)を下回る。前期比は+0.7%(前回:+0.7%)と、賃金は堅調さを維持している(8月17日)。
・7月27日発表の豪2022年4-6月期消費者物価指数(CPI)は前年比+4.9%(トリム平均)と、インフレ率は前期(+3.7%)から急伸する結果となった。
今日のメインシナリオ
RBAが利上げペース鈍化示唆なら、豪ドル円は売られる
本日は9月6日に開催されたRBA理事会の議事要旨が公表される。6日の声明ではRBAの姿勢に大きな変化はなかった。しかし、8日にロウRBA総裁が「政策金利が上昇するにつれて、利上げペースを緩める根拠が強まる」と発言したことで、市場はRBAの利上げペース鈍化を視野に入れ始めた。米国では大幅利上げの継続が確実視される中で、本日のRBA議事要旨にて豪州の利上げペースの鈍化が示唆された場合、豪ドルには売り圧力がかかってきそうだ。他方で、本日は中国の1年物、5年物のローンプライムレート(LPR)が公表される。8月には利下げを実施したことが好感され、利下げ公表後には中国と交易関係が強い豪ドルは買いで反応した。今回、市場は金利据え置きを予想している。LPR公表の直後にはRBA議事要旨公表が控えていることから、予想通りなら豪ドルへの影響は限定的となりそうだ。しかし予想外の利下げも十分に考えられるため、注視すべきイベントだ。
個別の想定シナリオ
■RBAが利上げペース鈍化を示唆
⇒欧米は大幅利上げ継続が予想されている
⇒豪ドルは対米ドルや対欧州通貨で売られる
⇒豪ドル/円は下落
チャート分析
今後の注目材料
10:15 中国 1年物、5年物ローンプライムレート、公表
10:30 豪州 9月6日開催分のRBA理事会議事要旨
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに快晴。4時に豪ドル/米ドルのMACDで買いシグナル点灯。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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