豪ドルのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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目次
今日の豪ドル トレードシナリオ
ここまでの相場
・WTI原油価格は小幅下落。米ドルの大幅高を背景に、一時1バレル=86ドル台まで下落した。一方で、サウジアラビアのエネルギー相が「原油生産を引き締める必要」と語ったことが材料視されて下落幅を縮めた(8月22日)。
・7月分の豪雇用者数は4.09万人減と予想の2.5万人増を大幅に下回る。失業率は3.4%まで低下、労働参加率は66.4%(前月66.8%)へ低下した(8月18日)。
・2022年4‐6月期の賃金指数(前年比)は+2.6%と市場予想(+2.7%)を下回る。前期比は+0.7%(前回:+0.7%)と、賃金は堅調な伸びを続けている(8月17日)。
・8月2日の豪準備銀行(RBA)理事会で政策金利を市場予想(0.25%~0.50%)通り0.50%の利上げを実施。次回以降も大幅利上げの可能性は残したが、先月までのタカ派的な姿勢は後退した。
・7月27日発表の豪2022年4-6月期消費者物価指数(CPI)は前年比+4.9%(トリム平均)と、インフレ率は前期(+3.7%)から急伸する結果となった。
今日のメインシナリオ
豪ドル/円は引き続き底堅さを発揮?リスクオフには注意
今週後半の米ジャクソンホール会議を控えて、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派姿勢を継続していくとの見方を強めている。これにより米ドル/円の堅調な推移が予想され、豪ドル/円の底堅い値動きに繋がりそうだ。本日は英欧米の8月製造業/サービス業購買担当者景気指数(PMI)が発表される。英欧のみならず、米国の景気減速懸念が高まるとリスクオフの姿勢が強まり、資源国通貨の豪ドルに売り圧力がかかる可能性はある。
気になる動きがある。昨日は世界的に株価が大幅下落したこと、また中国が景気減速から利下げをしたにもかかわらず、リスク回避の動きに敏感な豪ドルが底堅く推移したことだ。
①欧州の天然ガス価格が大幅に上昇したこと
②商品先物指数の代表格であるCRB指数が比較的堅調推移していること
③豪経済が比較的堅調なこと
など理由はいくつか考えられるが、筆者にはどうもしっくりこない。豪ドルは蚊帳の外に押しやられている?といった感じもする。どこかのタイミングでリスクオフの動きを強める可能性があるので警戒しておきたい。パウエルFRB議長の講演後か?
個別の想定シナリオ
■英欧米の経済指標が予想を下振れる
⇒世界的な景気減速懸念が強まる
⇒リスクオフの動きが強まる
⇒豪ドル/円は売られる
チャート分析
今後の注目材料
欧米の一連の経済指標
「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は雨、豪ドル/米ドルは曇り空に太陽が覗く。8時に豪ドル/円の移動平均で買いシグナル点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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