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FX「夏の円高半値戻し。まだ大きな貿易赤字。台湾海峡問題は新たな不安」


総括

FX「夏の円高半値戻し。まだ大きな貿易赤字。台湾海峡問題は新たな不安」

ドル円=133-138、ユーロ円=135-140、ユーロドル=0.99-1.04

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11位(11位)、株価4位(3位)、夏の円高半値戻し。まだ大きな貿易赤字。台湾海峡問題は新たな不安」
 7月中旬から始まった1ドル139円から130円への円高は、先週末の米雇用統計の大幅改善でほぼ半値戻しの135円へ戻った。日本の景気は回復しつつある。8月15日発表の4-6月期GDPは年率2.5%増の予想。新型コロナ感染抑制緩和に伴う人流回復で2四半期ぶりのプラス成長となる。景気動向指数、消費支出も改善した。このところ原油価格は90ドルも割り込み低下傾向だが、まだ貿易収支には反映されていない。7月上中旬の貿易統計では1兆3284億円の赤字となり、需給面では円安基調は変わらない。80ドル台が定着して、貿易赤字改善に繋がれば夏の円高のような一時的なものではなく、長期的な円相場安定に繋がる。
やはりカギを握るのは原油価格だ。世界の物価動向にも大きく影響する。
 台湾海峡の緊張も日本経済に影を落とす。日本の台湾貿易は全体では輸出の7.2%、輸入の4.3%を占める。中国貿易は輸出の21.6%、輸入の24.1%を占める(2021年)。ロシアのウクライナ侵攻と比べ物にならない影響が出るだろう。

*米ドル「通貨2位(2位)、株価(NYダウ)8位(8位)、コロナ前に戻った雇用。今週は消費者物価が低下するかどうか」
 米国の指標は予期せぬものが出ることが多いが、7月の非農業部門雇用者数が前月比52.8万人増と予想の倍以上になれば市場は動揺する。3.5%の失業率は約50年ぶり低水準、賃金の伸びは加速、就業者数は新型コロナ禍前の水準に回復した。直前は、リセッションの可能性、ISM製造業や製造業PMIは悪化していただけに週末のNY市場の空気は変わった。
 今後の焦点は8月10日の7月消費者物価の発表となる。6月の9.1%上昇に対して8.7%上昇の予想だ。原油価格も低下し始めているが、これはまだ物価の数字には織り込まれていないだろう。バイデン政権の各種のインフレ対策(インフレ低減法、石油増産、半導体増産など)が効果を出すかどうか。ただ台湾海峡緊張で「中国製品の関税引き下げ」は先送りされそうだ。消費者物価如何でまた雰囲気はガラッと変わるので注意したい。現在、アトランタ連銀の3Q・GDPナウは1.4%。フェッドウオッチの9月FRB利上げ確率は0.75%利上げが0.5%を雇用統計発表後上回った。
  ドル高についてはECBも懸念を示し始めている。また米ドルの10%の貿易加重上昇が、米企業の1株当たり利益を2〜3%減少させるとしているので、ユーロが再び対ドルで1.0に近づけば世界の当局からドル高について語られるだろう。

*ユーロ「通貨9位(10位)、株価13位(13位)DAX)、3週間ぶり対ドルで週足陰線、下半期に景気後退説あり」
 米雇用統計の大幅改善で対ドルでは3週ぶり週足が陰線となった。ユーロが対ドルで1.0を割ったあたりから,ECB内からもユーロ安懸念が出て反発していたが、経済指標の改善なく、米雇用統計には立ち向かえず、対ドルで1.02を割り込んだ。対円では先週反発した。
 ユーロ圏の2Q・GDPは、前期比0.7%増と予想に反して伸びが拡大した。スペイン、フランス、イタリアが予想を大きく上回った。ただ高インフレやサプライチェーンの問題を背景にユーロ圏が下半期に緩やかな景気後退に入るとの見方が出ている。7月のユーロ圏消費者物価は、前年比上昇率が8.9%で、前月の8.6%から加速し過去最高を更新した。
 6月のユーロ圏小売売上高は前月比1.2%減、前年比3.7%減と、予想を下回った。個人消費が低迷しており、これも下半期に景気後退に突入する要因の一つだ。7月のユーロ圏総合PMI改定値は49.9と、好不況の分かれ目となる600を昨年初め以降初めて下回った。家計は生計費上昇への懸念を強めており、経済見通しが悪化する中、警戒感の拡大とリスク回避で企業の支出も抑制されている。7月のユーロ圏景況感指数や、独7月IFO業況指数も悪化した。やはりロシアのウクライナ侵攻に地理的に近く、エネルギー資源をロシアに頼っているだけに、まだ明るい見通しは立たない。

*ポンド「通貨10位(9位)、株価3位(2位)、英中銀、景気後退入りを予想、ポンド危機は否定」
 ポンドもユーロと同じく、3週間ぶりに週足陰線となった。英中銀は政策金利を1.25%から0.5%ポイント引き上げ1.75%とした。景気後退を見込みながらもインフレ高進に対処するため27年ぶりの大幅利上げに踏み切った。また保有国債の売却を9月の次回政策会合後に開始する方針も示した。政策金利は2008年終盤以来の高水準となった。ベイリー中銀総裁は、金利上昇による家計への影響に理解を示しつつも、「インフレが続くという状況の方がより悪いだろう」という認識を示した。 英中銀の 景気見通しは悪化した。従来は早ければ2024年にゼロ成長に陥るとみていたが、今回は今年4Qにリセッション入りすると予想した。リセッションは5四半期続き、GDPが2.1%減少するとの見込みを示した。総裁は「インフレを2%の目標に回帰させることが引き続き絶対的な優先事項であり、問答無用だ」と言明した。利上げを続ける背景には深刻な物価高がある。6月の消費者物価は前年比上昇率が9.4%と40年ぶりの高い伸びで中銀の目標である2%の4倍以上となっている。
 また総裁は英国がポンド危機に見舞われているとの見方を否定し、直近の外為市場の動きはドル高として捉えた方が好ましいと述べた。

*豪ドル「通貨5位(4位)、株価7位(7位)、0.5%利上げも、成長見通し引き上げ、インフレ見通し引き下げと苦しいRBA。一部で不満」
 豪ドルは対ドルで3週間ぶり週足陰線と小緩んだ。対円では一時90円台へ下落していたが93円台へ回復した。ただRBAは豪ドルについて殆ど言及していない。今年の豪ドルは常に12通貨中、上位にいるが、豪ドル高で輸出産業に悪影響が出るということよりも、高インフレ抑制に役立つ豪ドル高は容認といったところだろう。
 RBAは先週、政策金利を4会合連続で引き上げた。0.5%引き上げ1.85%とした。1990年代初頭以降で最も積極的な引き締めとなった。消費者物価上昇率のピークが7.75%と、従来予想の7%から引き上げ、中銀の目標レンジ(2-3%)の上限まで下がるのは2024年と予想した。一方、成長率見通しは引き下げ、2022年が3.25%、それ以降は1.75%とした。従来予想は22年が4.2%、23年が2.0%だった。
ロウRBA総裁はかねて、雇用情勢が極めて強く家計の需要も比較的良好なことを踏まえ、経済は引き締めによる痛みを克服できると主張していた。
ただ積極的な利上げは一部で反発を呼び、ロウ総裁の辞任を要求するまでになっている。チャーマーズ財務相は先月、中銀の物価目標や政策手段、政策委員会の構造などについて外部識者による点検作業を開始すると発表した。

*NZドル「通貨8位(8位)、株価9位(11位)、8月も追加利上げか。雇用統計はまずまず」
 豪ドル同様対ドルで3週間ぶり週足陰線と小緩んだ。対円では3週ぶり陽線となった。高インフレは続くも成長見通しは弱いジレンマがある。2Qの失業率は3.3%となり、歴史的低水準だった1Qの3.2%を小幅に上回った。賃金の伸びは14年ぶり高水準となり、中銀が利上げを加速させるとの観測が高まった。民間部門の賃金上昇率を示す労働コスト指数は、前年比3.4%上昇。伸び率は予想の3.3%を上回り、2008年以降で最大となった。労働市場の強さは今後1年間引き続きインフレ押上げ要因になる。インフレは、予想よりも速いペースで加速し、1Qの 6.9% から2Qは 7.3% に達した。インフレの上昇は、建設価格の上昇によって加速されている。賃金スパイラルのリスクは衰えず中銀は年末までに政策金利を4%に引き上げるとの見方が強い。
 さて、国境が8月1日、新型コロナウイルスの感染流行で閉鎖された2020年3月以来、初めて完全に再開された。クルーズ船や外国のレクリエーションヨットも受け入れる。観光業の回復は減速している経済に大きな助けになる可能性があるが、進行中のインフレサイクルにさらに影響する可能性もある。政府は8月から、約210 万人に、合計3 か月間、月額116NZドルを支給しインフレ対策とする。

テクニカル分析

*ドル円「ボリバン3σ下限を下抜いた後、先週末勢いよく雲の上に飛びだす」
日足、ボリバン3σ下限を下抜いた後、先週末勢いよく雲の上に飛びだす。まだボリバン中位に届かず。7月27日-8月5日の下降ラインが上値抵抗。8月2日-8月5日の上昇ラインがサポート。5日線上向く。20日線下向き。
週足、3週ぶり陽線。5月30日週-8月1日週の上昇ラインがサポート。7月25日週-8月1日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、7月は上ヒゲの長い陰線で終わる。ボリバン2σ内へ戻る。6月-7月の上昇ラインがサポートだが下抜いて始まり130円へ近づいて反発。5月-6月の上昇ラインがサポート。
年足、2021年は6年ぶり陽線。今年もここまで陽線。2016年-20年の下降ラインを上抜く。20年-21年の上昇ラインがサポート。15年-21年の下降ラインを上抜く。

*ユーロドル「ボリバン2σ上限に届かず伸び悩む」
日足、1.0割らず踏ん張るがボリバン2σ上限に届かず。8月3日-5日の上昇ラインがサポート。8月2日-5日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向く。
週足、3週ぶり陰線。7月11日週-8月1日週の上昇ラインがサポート。6月27日週-8月1日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線下向き。
月足、6月、7月連続陰線と弱い。7月は下ヒゲが長い。ただまだボリバン2σ下限あたりで今月もここまで陰線。6月-7月の下降ラインが上値抵抗。
年足、20年‐21年の上昇ラインを下抜く。17年-20年の上昇ラインも下抜く。14年‐21年の下降ラインが上値抵抗。年足的サポートラインがない。

*ユーロ円「一時ボリバン3σ下限を下抜くも中位近くまで反発、3週ぶり週足陽線」
日足、一時ボリバン3σ下限を下抜くも中位近くまで反発。7月28日-8月5日の下降ラインが上値抵抗。8月4日-5日の上昇ラインがサポート。5日線上向く、20日線下向き。雲下。
週足、3週ぶり陽線。7月25日週-8月1日週の下降ラインが上値抵抗。3月7日週-8月1日週の上昇ラインがサポート。5週線下向き、20週線上向き。
月足、7月は5か月ぶりに月足陰線。ボリバン3σ上限超えから反落。22年5月-6月の上昇ラインを下抜く。5月-8月の上昇ラインがサポート。
年足、2年連続陽線。今年も3月に陽転。14年-21年の下降ラインを上抜く。12年-20年の上昇ラインがサポート。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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