シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読
み解きます。
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼IMMポジション ユーロ/ドル
ユーロネットロング2週連続増加
▼IMMポジション ポンド/ドル
ポンドネットショート大幅増加
ドル/円
IMMポジション ドル/円
ポイント
【円ネットショート5週連続増加】
4月12日時点で円のポジションは、ドルに対して11.2万枚の売り越し(ネットショート)。
ロングが取り崩され、ショートが積み増されたことから、ネットショートは前週から0.8万枚増加。
期間中のドル/円相場は、日米金融政策の違いなどが意識され、6年10カ月ぶりに125.77円前後へと強含んだ。
再び円安の流れが強まっていることから、投機筋は円買いポジションの一部手仕舞いを迫られたと考えられる。
ユーロ/ドル
IMMポジション ユーロ/ドル
ポイント
【ユーロネットロング2週連続増加】
4月12日時点でユーロのポジションは、ドルに対して3.9万枚の買い越し(ネットロング)。
ロングが大幅に積み増されたことから、ネットロングは前週から1.2万枚増加。
期間中のユーロ/ドル相場は、ウクライナ情勢を巡る懸念や仏大統領選の行方を巡る不透明感が重しとなり、一時1.0821ドル前後へと弱含んだ。
1カ月ぶりの安値水準へと弱含んでいるにも関わらず、投機筋はユーロロングポジションを増やしており、ユーロ先高感の強さが窺える。
ポンド/ドル
IMMポジション ポンド/ドル
ポイント
【ポンドネットショート大幅増加】
4月12日時点でポンドのポジションは、ドルに対して5.3万枚の売り越し(ネットショート)。
ショートが大幅に積み増されたことから、ネットショートは前週から1.1万枚増加。
期間中のポンド/ドル相場は、主要通貨に対するドル買いの流れから、約1カ月ぶりに1.300ドル台を割り込んだ。
そのような流れの中、投機筋はポンド弱気の見通しを強めたようだ。
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IMMポジション
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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