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FX「高成長が見込めないインフレ急騰で各国利上げに気迷いか」

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総括

FX「高成長が見込めないインフレ急騰で各国利上げに気迷いか」

ドル円=111-116、ユーロ円128-133 、ユーロドル=1.12-1.17

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11位(11位)、株価11位(11位)、ここまで114円上抜けず。償還・利払いの円買いが影響。今週後半からはその円買いもはげ落ちか」
 本日は日本の7-9月期GDP成長率の発表がある。前期比で0.2%減、年率換算で0.7%となりそうだ。ただこれはコロナ感染対策を実施していた時期なのでマイナス成長は致し方ない。規制が解除され始めた11月からは経済活動が再開し10-12月期は経済が回復するだろう。狭い私の行動範囲だが、横浜中華街も伊豆地方も賑やかになり徐々に経済指標に反映されていくだろう。
 11月15日は外債償還や利払いが多く円買い要因だが、それはすでに行われているのでこれ以上は出ない。貿易では輸入の伸びが輸出の伸びを上回り貿易収支も均衡してきた。4-8月は輸出のドル売りが先行し、9-11月は輸入の買いが目立つのが日本の実需の行動パターンなので、114円台は今のところ重いが大きく実需がドルを売り込む時期ではないのでドル下げもゆっくりと静かなものとなる。
 政府・日銀が114円台は円安と認識しているのは気をつけたいところだ。
本日はまた 米中首脳会談が開催される。ある程度根回しが行われているので、前向きな話となるのではないか。それはリスク選好にも繋がり株価の上昇が見込める。経済問題より人権問題・台湾問題が気になるところで、それが経済にも影響を与える。
 12月は世界の投機筋。日本の実需、投資筋も取引を手控える。次の焦点は3月年度末に向けてリパトリが出るのか出ないのか(=海外で収益が上がったのかどうかによる)、新年で投資家が海外に資金をどこに振り向けるかがカギとなる。


*米ドル「通貨3位(3位)、株価(NYダウ)3位(3位)、CPIは31年ぶり上昇もミシガンは10年ぶりの低水準。米中首脳会談に期待」
 先週はドルが伸ばした。10月の消費者物価が1990年以来31年ぶりの前年比上昇率を記録したことで、米債券市場のインフレ期待が高まり、短期金融市場のトレーダーは連邦準備制度による利上げ開始の予想時期をこれまでの来年9月から7月に前倒しした。ただ消費者物価発表以降、パウエル議長の発言は聞かれていない。インフレは一時的、利上げでサプライチェーンの障害を止めることはできないとの主張を繰り返すかどうか。
 ミシガン大の11月の消費者信頼感指数は66.8となり、2011年11月以来の低水準となった。予想は72.4。11月には4人に1人の消費者がインフレによる生活水準の低下を指摘しており、低所得者と高齢者が最も大きな影響を受けている。インフレ高進による打撃を軽減する効果的な政策が依然実施されていないという考えが消費者の間で広がっているようだ。1年後のインフレ期待は4.9%と、08年以降で最も速いペースで加速するとみている。中期的には緩和するとの見方が続き、5年後は2.9%。
 さて11月15日には米中首脳会談が開催される。やや支持率を落とし、景気対策や財政の問題があるバイデン大統領と、中国の「核心」された習近平国家主席が対決する。全体的な勢いは中国にありそうだ。米国は株価に勢いがある。前向きな会談となればリスク選好の流れとなる。米ドルの強さは危うさがあるが、米株の強さは米国の自由に基づく強さだろう。米国の先富論 VS 共同富裕か。どちらも前向きなのでよりよく調和してほしい。


*ユーロ「通貨10位(10位)、株価5位(5位)DAX)、景気指標改善もコロナ感染者拡大。今週はインフレ一時的を主張のラガルド総裁が3回発言する」
 年間10位と弱い。ただユーロの下には円がいる。英国とともにユーロ圏のコロナ感染者拡大が心配だ。独は11月11日報告された新型コロナウイルスの新規感染者は5万196人と、4日連続で過去最多を更新した。感染第4波が猛威を振るっている。オランダは感染拡大を受け、再びロックダウンを導入する。また政府は、可能な限り在宅で仕事をするようあらためて勧告する。
 一方、インフレは収まらない。ECB調査によると、ユーロ圏の消費者は、今後12カ月間で物価が3%上昇するとみている。ただ、来年以降はECBが目標とする2%に戻るとみていることから、今回の調査結果は、現在の物価上昇は一時的なものとするECBの見方を裏付ける形となった。
 欧州委員会のジェンティローニ委員は「物価高の大部分は一時的な要因によるものでガス代や電気代もことしの冬をピークに値下がりするとみられる。ただ世界的なサプライチェーンの混乱が長期化したり人件費の上昇につながったりするとインフレがさらに進む可能性がある」と述べ、物価高が景気の下振れにつながるリスクに警戒する必要があると強調した。
 直近の経済指標は改善した。9月のユーロ圏鉱工業生産は前年比では5.2%上昇し、予想の4.1%以上の上昇となった。非耐久消費財の生産増加が背景。独ZEW景気期待指数は31.7で前月の22.3を上回った。
サプライチェーンの目詰まりが解消すれば、独経済が世界的な景気回復の追い風を受けるとの期待が背景だ。今週は3回、ラガルドECB総裁の発言がある。来年利上げする可能性は非常に低いとの認識を示している。市場では来年10月にも利上げするとの見方が出ていたが、ラガルド氏の発言を受け、利上げ予想時期は同年12月に後ずれした。


*ポンド「通貨5位(5位)、株価9位(9位)、景気、雇用がインフレに追いついてこないのが問題だ。コロナ感染拡大が心配」
 なかなか利上げに踏み切れないままに年末となった。利上げがクリスマスプレゼントとなれば反発を買うだろう。昨年春から始まったポンドの堅調さは6月でピークをつけ弱含み推移している。経済以前にコロナ感染者数の増加が心配だ。先週は4万人にも達した。ただ海外からの入国制限は緩和している。
 さて3Q・GDPは成長率は前期比1.3%と、3カ月間の伸びとしてはロックダウン中だった2021年初め以来の低水準となった。予想は1.5%成長。英国の経済規模は2019年末時点から依然として2.1%縮小しており、G7の独、伊、仏よりも縮小幅が大きいという。米国経済は既に新型コロナウイルス危機前の規模を上回っている。
世界的な供給網の問題と企業の慎重姿勢により、ロックダウン後の景気の勢いが鈍化していることが示された。英中銀は金融政策委員会で、政策金利を過去最低の0.1%に据え置くことを決定。ただ、景気が想定通りに推移すれば「向こう数カ月」で利上げが必要になると表明し、近く引き締めに転じる可能性を排除しなかったが、景気、雇用がインフレに追いついてこないのが問題だ。
 今週は雇用、消費者物価、小売売上と金融に重要な指標が発表される。


*豪ドル「通貨9位(5位)、株価9位(9位)、10月の最強通貨が11月に崩れた。今週は賃金指数に注目」
 10月の最強通貨が11月はここまで9位と冴えない。10月の上昇要因はテーパリングの開始、金融引き締め示唆、石炭・天然ガスの価格急騰があった(ただ豪は原油はネット輸入国なので原油高は上昇要因ではない)。その上昇要因が崩れたのが11月。中国の石炭価格の抑制措置、豪の経済指標の悪化である。石炭価格は10月の260ドル台から150ドル台へ急落した。RBAが重視する雇用も悪化した。10月の雇用統計では、就業者数は予想外に減少し、失業率も悪化した。10月の就業者数は前月比4万6300人減少した。予想は5万人増。失業率は5.2%で前月の4.6%から上昇した。予想は4.8%。新型コロナウイルス対策のロックダウンが引き続き労働市場を圧迫していたので数値は悪化した。一方、11月の消費者信頼感指数は前月比0.6%上昇。豪経済に対する楽観的な見方が家計への懸念を上回った。また、雇用見通しの改善も見られた。10月企業景況感指数はプラス11と前月から6ポイント上昇し、長期平均を上回る水準を回復した。企業信頼感指数は11ポイント上昇し、プラス21。
 RBAは賃金上昇率の低さもあり来年に金利を変更する可能性は非常に低いとしている。今週はRBAが重視する3Qの賃金指数の発表がある。予想は2.2%上昇。2Qは1.7%上昇。RBAの目標は3.0%でどれだけ近づくかに注目したい。


*NZドル「通貨4位(5位)、株価15位(15位)、指標好調で長期金利は2.6%台へ。今年最後の政策金利決定会合は」
 通貨堅調、株価マイナス圏の状況は続く。ただ通貨堅調でも景気も強く、雇用も改善、インフレも上昇しているのでNZ政府や中銀は通貨高をけん制していない。最新の指標では10月の製造業パフォーマンス指数(PMI)は54.3と、前月の51.4から上昇した。長期金利は2.63%へ上昇、先進国では魅力的な利回りとなっている。
 NZ中銀は世界的なインフレリスクの高まりが金利の上昇や資産価値の低下につながる可能性があると警告した。新型コロナウイルスの感染拡大にもかかわらず、金融システムは強靭さを保っているとの認識も示した。その上で、インフレ圧力が根強く、インフレ期待が上向けば、成長率の低下と相まって、金融状況の急激な引き締めにつながる可能性があると警告した。
10月に7年ぶりとなる利上げに踏み切り、今後一段の引き締めを図る可能性を示唆した。
 11月24日に今年最後の政策金利決定会合がある。その前に3Q生産者物価指数、4Q企業インフレ期待指数、3Q小売売上の結果を精査する。利上げがないとしたらクリスマス前を考慮か、あるいはコロナ感染者の拡大があった時だろう。

テクニカル分析

*ドル円「11月10日-12日の上昇ラインがサポートだが下抜けるか」
日足、5日線が20日線下抜いているが5日線が上向きに転じる。11月10日-12日の上昇ラインがサポート。下抜けるか。11月1日-12日の下降ラインが上値抵抗。ボリバン中位は113.84。2σは113.09-114.60。
週足、10月18日週にボリバン3σ上限越えて反落。9月20日週-11月8日週の上昇ラインがサポート。10月18日週-11月1日週の下降ラインが上値抵抗。雲の上。
月足、21年9月-10月の上昇ラインがサポート。雲の上。ボリバン3σ上限近辺から反落も下ヒゲを残し盛り返している
年足、2020年まで5年連続年足陰線だが、今年はここまで陽線。15年-20年の下降ラインを上抜く。16-20年の上昇ラインがサポート。


*ユーロドル「ボリバン2σ下限を下抜く」
日足、ボリバン2σ下限を下抜く。3σ下限は1.1398。11月11日-12日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、雲の下へ落ちる。ボリバン2σを下抜く。10月25日週-11月8日週の下降ラインが上値抵抗。3σ下限は1.1345。
月足、10月最終日に陰転。11月も陰転。ボリバン中位以下。21年6月-9月の下降ラインが上値抵抗。サポートは雲上限。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。14年‐20年の下降ラインも上抜いたが下抜き返す。


*ユーロ円「4週連続週足陰線、日足はボリバン2σ下限に沿って下落」
日足、ボリバン2σ下限に沿って下落。10月6日-11月12日の上昇ラインがサポート。11月11日-12日の下降ラインが上値抵抗。5日線下向き。
週足、4週連続陰線。上ヒゲ長いローソク足が続く。11月1日週-8日週の下降ラインが上値抵抗。10月4日週-11月8日週の上昇ラインがサポート。ボリバン中位。雲の上維持できるか。
月足、10月は5か月ぶり陽線。今月は陰線スタート。9月-10月の上昇ラインがサポート。6月-10月の下降ラインが上値抵抗。雲の上。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインも上抜く。


情報提供元:FX湘南投資グループ
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