トルコリラ/円（4時間足）
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
直近１週間のポイント
☆トルコ中銀利下げ観測後退
・洪水被害拡大
・アフガン情勢混迷
足元のトルコリラ/円は底堅い展開
トルコ中銀は12日、政策金利を19.00％に据え置いた上で「強力なインフレ押し下げ効果を維持するために、政策金利は引き続きインフレ率を上回る水準に設定される」と表明しました。
これを受けて早期利下げ観測が後退した他、この日に発表されたトルコ6月鉱工業生産が前月比+2.3％と予想を上回った事が好感され、リラは上昇しました。
その後、トルコ北部黒海沿岸地域で11日に発生した豪雨・大洪水の被害が拡大。
15日にはアフガニスタンでイスラム主義勢力タリバンが政権を掌握するなど中東情勢が緊迫化と、内外で強い逆風が吹きましたがリラは堅調に推移しました。
17日には12.995円前後まで上昇して今月3日以来の13円台回復を窺う動きとなっています。
注目ポイントはアフガン情勢
他の新興国通貨がリスク回避で下落するのを尻目に、足元のトルコリラは堅調に推移しています。
アフガニスタンの混乱収束に向けて、トルコが一定の役割を担うとの期待がリラを支えている面があるようです。
17日、タリバンが女性の人権に配慮するなど、融和的な新政権を樹立する姿勢を示した事についてトルコのチャブシオール外相は「国際社会への前向きなメッセージが発せられ、歓迎する」と述べたそうです。
一方で、米軍撤退後のアフガニスタンでトルコ軍がカブール国際空港の警備を担う計画について、トルコ当局は計画を断念する可能性を示唆した模様です。
アフガニスタンの混乱が長期化すればリラへの下落圧力となり得るだけに、今後の情勢には注意が必要でしょう。
来週までのトルコリラ/円の見通し
予想レンジ
12.600～13.250円
基調
波乱含み
来週までの注目ポイント
☆アフガニスタン情勢
・原油価格、主要国株価
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