読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

米債利回り低下、米国双子の赤字も懸念

f:id:okinawa-support:20190826111921p:plain

 

総括

米債利回り低下、米国双子の赤字も懸念

ドル円=108-113、ユーロ円=129-134 、ユーロドル=1.16-1.21

通貨ごとの注目ポイント

*円「通貨11位(11位)、株価13(13位)、期末の特殊円売り要因あったが、貿易需給は輸出が持ち直し傾向」
例年通り6月末や7月1日には四半期末のドル買いが出たようだ。ソフトバンクグループは、ドル建てとユーロ建て合わせて8本の社債の発行条件を6月30日に決めたと発表した。円換算した発行総額は約8160億円で、投資家の需要は約1兆7800億円に達した。一方貿易需給では、6月上旬分が公表され、前年比で輸出は56.6%増の2.37兆円、輸入は28.6%増の2.46兆円で912億円の赤字となり、前年の3992億円から赤字が縮小した。このところ輸出の伸びが輸入の伸びを上回っているのは円買い要因となる。気になるのは日経平均だ。年初来4.88%増と他国と比べ見劣りがする。米国市場はダウもナスダックも13%高だ。先週末も日経先物は弱かった。3月以降、日銀の株価購入は減少しており、市場にも影響している。株が上がらなければ消費も盛り上がってこない。勢いの良い海外の景気で輸出は伸びるも、輸入は国内景気対策無くそれほど伸びず貿易収支は黒字が増加し円買い要因となる。
 6月の月例経済報告で、輸出は緩やかに増加している一方、個人消費の弱い動きが続いているなどとして、景気全体については「持ち直しの動きが続いているものの、一部で弱さが増している」とした。ただコロナ感染者数が増加し経済活動が制限されれば、消費が伸びず、これも貿易黒字要因となる。

*米ドル「通貨6(6)位、株価(NYダウ)5(5)位、米債利回り低下、双子の赤字も懸念」
米雇用統計は雇用者数の伸びが市場予想を上回ったものの、根強い脆弱性も示され、FRBが当面金利を現行水準に据え置くとの見方を支えた。6月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比85万人増と、前月から伸びが加速し、10カ月ぶりの大幅増となった。しかし依然として、コロナ禍前の昨年2月の水準を680万人下回っている。失業率は5.8%から5.9%に悪化した。雇用統計を受け、国債利回りは一時的に上昇したものの、その後は押し戻される動きとなった。10年債の利回りは1.435%であり、6月16日のFOMCでのテーパリング示唆の前の利回りより低い。2年債利回りも先週は低下した。テーパリングを示唆する当局者は増えているが市場はついて行っていない。株価は利回り低下を好感し上昇した。
 5月の貿易収支は、赤字額が前月比3.1%増の712億ドルとなった。需要増を受け企業が在庫積み増しに動き、 輸入が増加したことが背景にある。モノの輸入は1.2%増の2347億ドル。新型コロナウイルス感染拡大への対応で大規模な財政刺激策が実施されたことに加え、ワクチン接種の進展で経済活動が再開され、モノとサービスに対する需要が触発されている。モノの輸出は0.3%増の14555億ドルと、過去最高を記録した。イエレン米財務長官は、連邦政府の債務上限を早急に引き上げるか上限適用を停止するよう議会に要請した。また、このままでは8月中にも米国がデフォルトに陥る深刻なリスクがあると警告した。
 テーパリング示唆によるドル買いあるも需給や財政からはドルは買いにくい。

*ユーロ「通貨9(9)位、株価3位(4位)DAX)、「インフレは一時的」発言に沿って金利低下、デルタ株感染拡大、ECBは今週特別会合」
 ユーロ圏の国債利回りが低下している。米経済指標は好調だったが、新型コロナウイルス変異株を巡る懸念やECBによる緩和政策維持見通しが安全資産である国債への買いを支援した。ラガルドECB総裁は、ユーロ圏経済は新型コロナ危機を受けた不況から回復し始めているものの、その動きはなお脆弱との認識を示した。一方、ワイトマン独連銀総裁は、ECBは新たな政策戦略の下、物価の上振れを容認すべきではないという見解を示し、平均インフレ目標の導入に反対する姿勢を改めて示した。ECB当局者は金融政策の再評価を進めており、インフレ率が2%をオーバーシュートすることを容認できるという点でほぼ総意が成立している。しかし、ワイトマン総裁は「インフレ率が中期的に目標水準を上回っているにもかかわらず、行動しなければ、物価安定の目標よりも公共財政の持続可能性を優先させる金融政策を運営しているという誤解を招く恐れがある」とし、「インフレ期待の抑制がさらに困難となる恐れがある」と述べた。
 懸念は仏や伊でデルタ株の感染が増加していることだ。仏では7月2日、インドで最初に検出された感染力の強い変異ウイルス「デルタ株」の感染者の割合が約3分の1に達したと明らかにした。6月29日時点では約2割だった。夏に国内で流行が再燃する恐れがある。イタリアでは、6月22日時点でデルタ株感染者の割合が約22.7%と、5月18日時点の1%から拡大したと発表した。ECBは今週特別会合を開催し金融戦略点検の結果を最終調整する。

*ポンド「通貨3位(3位)、株価10(11)位、引き続き中銀は、インフレは一時的と主張」
 6月の製造業PMI改定値は63.9と、高水準を維持した。ロックダウン解除後の景気回復が続いており、雇用が拡大した。ただ、新型コロナウイルスの流行に伴うサプライチェーンの混乱で、インフレ圧力は過去最高を記録した。新型コロナ規制の解除後、生産、新規受注、雇用の拡大ペースは、統計開始以来、過去30年近くで有数の高水準を維持している。
 一方、ベイリー中銀総裁は、政策当局者は「一時的な」インフレ高進に過剰反応すべきではないと述べ、同中銀が近く引き締めに動くとの臆測を打ち消した。英経済の見通しについては、慎重な見方を示した。最近のインフレ加速の一部は、前年の物価水準が低いことによるベース効果および新型コロナウイルス対策の行動制限の緩和に伴う需給逼迫によるものであり、こうした影響は「長続きしないはずだ」と指摘。ロックダウン後の英国の急成長は数カ月以内に失速する公算が大きいとし、労働市場の弱さと今後数カ月で物価上昇圧力が緩和され得る理由に言及した。「英中銀は現在、英経済が金融危機以降の基調的に低めの平均成長率へと戻るだろう」とみており、「コロナ禍前の低い成長トレンドへの回帰は、さまざまな問題を伴う」と説明した。
 懸念は新型コロナウイルス禍を抑えつつあった英国が、感染再拡大に苦しんでいることだ。1日当たりの新規感染者は1カ月半前の10倍ほどに急増。外出規制の緩和に加え、感染力が強い「デルタ株」が、ワクチンの接種率が低い若者を中心に一気に広がったためだ。

*豪ドル「通貨8位(6位)、株価9位(7位)、テーパリング示唆もあるが、コロナ感染拡大と中国景気減速が懸念」
 今週は政策金利の決定がある。政策金利を過去最低の0.1%に据え置く見込みだ。ただここ数週間で失業率や個人消費、設備投資が予想を大幅に上回り、RBA自体の想定より利上げが早まるとの見方が強まっている。RBAはこれまで、インフレ率が目標レンジの2―3%を持続的に上回るまで利上げを見送ると表明するとともに、そうなるのは早くて24年以降との見通しを示している。またRBAは3年債利回り目標の対象と、9月が期限の債券購入プログラムについても発表する見通しだ。3年債利回り目標(0.1%)の対象を24年4月償還債までにとどめ、24年11月償還債まで延ばさない予想だ。債券購入プログラムについては、柔軟なアプローチを採用し、経済データの強さに応じて購入ペースを定期的に見直すようにすると予想されている。RBAは現在、1000億豪ドルのプログラムに基づき毎週50億豪ドル相当の債券を買い入れている。
 懸念は変異株拡大していることだ。複数の州都で感染力の強いデルタ株が確認され、国民の半数近くが厳格な自宅待機命令の対象になっている。長引けば経済活動に影響する。また関係が悪化している中国の経済が減速し始めたことは豪の貿易にも今後影響してくるだろう。

*NZドル「通貨7位(8位)、株価15位(15位)、金融正常化への示唆続く」
 オア中銀総裁は6月29日公表の文書で、中銀は「同国経済・金融環境がもたらす課題を乗り切る用意が引き続きある」と表明した。中銀はまた、新型コロナウイルス感染の抑え込みが図られ、世界経済の回復が持続する限り、中期的に経済政策がいずれは正常化するとの想定が可能とした。
 市場では中銀が政策金利を11月に引き上げる可能性について、金融市場は50%強の確率を織り込んでいると指摘している。さらに国債発行額が3億NZドルから5億NZドルに名目上引き上げられたにもかかわらず、中銀が今週の購入ペースを2億NZドルに維持したことは、市場にとってさらなる供給を吸収し始める必要性が生じることを意味するとされている。中銀は先月、来年下期に利上げ開始の可能性があると予測したが、その後の力強い経済指標とインフレ圧力上昇の兆しを受け、投資家は金融引き締め時期の予想を前倒ししている。 1Q・GDPは、新型コロナ禍からの回復に伴い予想以上に増加した。雇用や小売売上高などここ数カ月の各種指標も堅調な数字となっている。

テクニカル分析

*ドル円「ボリバン2σ上限から小反落」
日足、ボリバン2σ上限から小反落。6月30日-7月2日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、4週連続陽線。ボリバン2σ上限からは反落。6月21日週-28日週の上昇ラインがサポート。雲の上。ボリバン上位。
月足、一目の雲に突入。21年4月-5月の上昇ラインがサポート。2か月連続で109.30以下で下ヒゲが効いて上昇。ただボリバン2σ上限から下落中。
年足、2020年まで5年連続年足陰線だが、今年はここまで陽線維持。15年-20年の下降ラインを上抜く。16-20年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル「雲の下で推移。先週末は下ヒゲが長い」
日足、雲の下で推移も7月2日は長いヒゲで反発。7月1日-2日の下降ラインが上値抵抗。3月31日-7月2日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
週足、4週連続1.22以上を維持できず下落。雲の中へ下げる。3月29日週-6月28日週の上昇ラインがサポート。6月14日週-28日週の下降ラインが上値抵抗。
月足、1月-5月の下降ラインが上値抵抗。4月-5月の上昇ラインを下抜ける。20年11月-21年4月の上昇ラインがサポート。雲の上維持。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。14年‐20年の下降ラインも上抜いたが下抜き返す。

*ユーロ円「8か月連続陽線とならず」
日足、雲中。7月1日-2日の下降ラインが上値抵抗。7月1日-2日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
週足、ボリバン2σ上限から中位へ反落し反発。6月14日週-28日週の下降ラインが上値抵抗。1月18日週-6月21日週の上昇ラインがサポート。
月足、8か月連続陽線とならず。134.10あたりでダブルトップ。2月-6月の上昇ラインがサポート。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインも上抜く。

情報提供元:FX湘南投資グループ
本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたしま す。また、本レポートに記載された意見や予測等は、今後予告なしに変更されることがございます。 なお、本レポートにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、FX湘南投資グループグならびに株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承願います。