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世界の金利低下傾向の中でFOMC開催、テーパリングの文言は

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総括

世界の金利低下傾向の中でFOMC開催、テーパリングの文言は

ドル円=107-112、ユーロ円=130-135 、ユーロドル=1.19-1.24

通貨ごとの注目ポイント

*円通貨11位(11位)、株価13(13位)、勢いのない日本経済。輸出の伸びを今週チェック
 年初来で円は12通貨中11位、株価は16市場中13位と低迷している。ただ6月はここまで円は6位と健闘している。一方、日経平均は冴えないままだ。日銀の株の買い支えが乏しくなり、日本は一種のテーパリング状態にある。1-3月期のマイナス成長に続き、4-6月期の法人企業景気予測調査では大企業全産業の景況判断指数はマイナス4.7となった。マイナスは2四半期連続。5月の景気ウオッチャー調査も、景気の現状判断DIは38.1となり、2カ月連続で悪化した。オリンピック開催なのか、コロナ感染抑制して景気対策なのか、国民に訴える方針の明確さがないことも不安要因だ。不安要因が続き、消費税減税もなければ消費が低迷し内需が弱くなり、外需に頼らざるを得なくなる。輸出に頼れば円高要因でデフレ不況へ向かってしまう。それを占ううえでも今週発表される5月貿易統計と輸出入の伸びに注目したい。今年は貿易需給は均衡しているが3月からは輸出が伸びて前年比で赤字の縮小、黒字の拡大となっている。
 今週は日銀金融政策決定会合がある。景気の現状判断をおおむね維持し、大規模な金融緩和を継続する見通しだ。緊急事態宣言の延長で引き続き対面型サービス消費に下押し圧力が掛かる一方、輸出や生産は4月展望リポート時から若干上振れているとの見方が日銀では出ている。日銀は今回の決定会合で、コロナ対応オペとCP・社債の積極買い入れからなる資金繰り支援特別プログラムの延長の是非を議論する見通しだ。

*米ドル通貨6(7)位、株価(NYダウ)7(5)位、世界の金利低下傾向の中でFOMC開催、テーパリングの文言は
 相変わらずドルは強くも弱くもなく12通貨中の中盤を走っている。やや米金利が低下したことでドルが売られる場面もあったが、世界の金利も低下したので短期的なドル売りもすぐに買い戻された。インフレは強い。5月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比5.0%上昇し、2008年8月以来、約13年ぶりの大幅な伸びを記録した。ただ、昨年春に見られた軟調な物価が影響しており、こうしたいわゆるベース効果は6月以降薄れる見込みだ。今年の米国の小売売上高予測は上方修正され、前年比10.5-13.5%増となったように経済指標も好調だが、やはりFRBが目ざす物価の安定と雇用の拡大のうち、雇用が伸び悩んでいることでFRBは金融緩和継続の姿勢を崩していない。バイデン政権高官もCPIは今夏にピークを迎え、秋には鈍化し始める可能性が高いと、述べた。現行のインフレ高進が一過性であると引き続き認識しており、こうした見方は専門家や投資家、消費者、企業と共有されているとした。その上で、「今後数カ月のうちにピークを迎える可能性が最も高い。おそらく今夏には最悪の状態となり、秋には通常に戻り始めるだろう」と語った。もちろん拡大し続ける貿易赤字も従来通りドルの頭を押さえている。
 今週はFOMCが開催される。テーパリング開始の議論あるいは、言葉そのものが出てくるかどうか。なお6月ミシガン大消費者信頼感指数は86.4と、5月確報値の82.9から上昇したがインフレ関連指標は低下した。

*ユーロ通貨9(8)位、株価4位(4位)DAX)、ECBは一時的なインフレ上昇と強調続け、金利低下、ユーロ安となった
 ユーロは年初来、円よりは強いが全体では特に強くはない。先週は米金利低下で強含む場面もあったが、欧州金利も同様に低下したことから週間では対円、対ドルで下落した。一方、金融緩和で株価は強くDAX指数は年初来14.39%高で、日経平均の5.48%高を引き離している。
 ECBはパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の規模を予想通りに現行水準に維持することを決定した。現時点で縮小すれば借り入れコストの上昇につながり、景気回復が頓挫する恐れがあると判断した。政策金利も現行水準に据え置いた。ラガルド総裁は、ユーロ圏のインフレ率について、今年下半期により大きく上昇した後、一時要因が薄れるに従い、鈍化に向かうとの見方を示した。
 ただ景気は好転している。独連銀は経済は7-12月に力強く成長し、この夏にも新型コロナウイルス危機前の水準に戻る公算が大きいとの見通しを示した。今年の独成長率を3.7%、来年が5.2%と予想した。
 ワイトマン総裁は声明で、「独経済は新型コロナ危機を克服しつつある」とし、パンデミックの収束は「主に個人消費とコロナ対策の特に大きな影響を受けたサービス部門で、かなりのキャッチアップ効果をもたらすだろう」と付け加えた。

*ポンド通貨3位(3位)、株価8(7)位、弱含み、ロックダウン解除先延ばしか
 景気は強く、インフレ懸念も増大してきたが、コロナ感染拡大で下落。日本からの155円以上の売り注文も押し下げに寄与した。
ジョンソン首相は、インドで初めて確認された新型コロナウイルス変異株「デルタ」の感染が国内で拡大していることを受け、ロックダウン解除を7月19日に先延ばしする見通しと報じられた。6月14日に発表される見込み。計画には2週間の見直しが含まれており、入院患者数が少なければ、7月5日の規制解除が可能という。公衆衛生局、6月11日、英国内のデルタ感染者数が2万9892人増加し4万2323人になったと発表した。
 一方4月の国内総生産(GDP)は、前年同月比27.6%増と過去の最高の伸びを記録した。経済活動の再開が背景。前年同月のGDPが新型コロナウイルスの流行で低迷していたことも影響した。さてEU諸国との貿易は、離脱に伴う制約で低迷したが、年初ほどの悪影響は見られなかった。新型コロナの流行や合意なき離脱に対する差し迫った懸念がなかった3年前との比較では、4月の英国のEUへのモノの輸出は7.1%減、EUからの輸入は15.3%減だった。貿易が世界的に増えている中、失望を招く結果となった。英国の輸出企業は市場シェアを失っている。
 インフレについてはハルデーン英中銀理事は、「かなり強力な物価圧力」がすでに存在しており、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて導入した大規模な金融政策をある段階で縮小する時期に来ているかもしれないとの認識を示した。「われわれは蛇口の引き締めを開始し、われわれが刷っている紙幣の量のペースを落とし、最終的には逆の方向に向かい始める可能性さえある」と述べた。

*豪ドル通貨5位(5位)、株価9位(7位)、伸び悩む。インフレは抑制されているので金融引き締めはない。炭素税は豪に打撃
豪ドル円、豪ドルドルともに上昇速度が鈍ってきている。日足、週足、月足が横ばいとなってきた。景気回復は堅調だが、インフレが抑制されていることと、炭素税負担がさらなる上昇を押しとどめている。
S&Pの格付け見通しの上方修正、5月求人広告や5月企業景況感指数の改善という良いニュースがあった。一方6月消費者信頼感指数は2か月連続低下した。メルボルンでの新型コロナウイルス感染拡大抑制のためのロックダウンが響いた。
 ケントRBA総裁補も、経済成長とそれに続く賃金や物価の上昇見通しは良好だが、インフレ率が目標レンジ内で持続的に推移する状況は2024年まで実現しない可能性が高いとの見方を示した。ケント総裁補は、完全雇用を達成し、インフレ率が継続的に目標と一致するようになるまで、中銀の政策手段は「非常に刺激的な金融状況」提供し続けると述べた。
 悪い材料は世界的な炭素税導入の動き。豪は主要先進国では国民1人当たりの排出量が最も多い。米国や英国などが約束した2050年までの排出量の実質ゼロ化や、30年までの排出量削減強化について、足並みをそろえるのを拒否している。EUは国境炭素税を7月14日に提案する準備をしている。豪など脱炭素政策の緩い国との競争を公平にするとして、鉄鋼やセメントや電力などの輸入に排出量分のコストを課す構想だ。
 豪の120億豪ドル規模の輸出品であるアルミニウムやその原料のアルミナ産業に打撃となる。いずれも生産面で石炭やガスによる電力に大きく頼っているからだ。

*NZドル通貨8位(6位)、株価最下位(最下位)、中銀副総裁発言で下落。今週はGDPの発表
 やや値を下げている。対円では一目の雲に入りそうだ。対ドルでは雲の下に出た。中銀が2022年9月までに0.25%の利上げを少なくとも1度行い、政策金利は0.5%になると予想。2023年末までには1.5%に達するとの見通しを示したが、ホークスビー中銀総裁補が、金融刺激策の解除が早過ぎるよりも、引き延ばし過ぎるほうが望ましいとの見解を示したことでNZドルは弱含みに転じている。ホークスビー氏は新型コロナウイルスの影響はまだ終わっておらず、2月時点で必要とされたのと同程度の金融刺激がまだ必要と指摘した。「刺激策をかなりの期間実施し、辛抱強さを保ち、刺激策の早過ぎる解除よりは引き伸ばし過ぎるほうが良いというメッセージは全てそのままだ」と語った。
 今週は1Q・GDPが発表される。前期比0.5%増、前年比0.8%増の予想。20年4Qの前期比1.0%減、前年比0.9%減から改善する見込み。豪は前期比1.8%増、前年比1.1%とまずまずの成長を示した。日本は同時期ではマイナス成長となっている。今週は食品価格、乳製品オークション、経常収支の発表もある。

テクニカル分析

*ドル円「日足、ボリバン中位で踏みとどまる。月足の109.30以下の下ヒゲでも踏みとどまる。週足8週間の白黒ショー」
日足、ボリバン中位で踏みとどまる。6月4日-11日の下降ラインが上値抵抗。6月9日-11日の上昇ラインがサポート。5日線上向き。
週足、8週間、陰線、陽線を繰り返している。5月31日週-6月7日週の下降ラインが上値抵抗。5月24日週-6月7日週の上昇ラインがサポート。雲の上。ボリバン上位。
月足、上昇した4か月連続一目の雲の中に入りきれない。21年3月-4月の上昇ラインがサポート。3月-4月の下降ラインが上値抵抗。2か月連続で109.30以下で下ヒゲ。
年足、2020年まで5年連続年足陰線だが、今年はここまで陽線維持。15年-20年の下降ラインが上値抵抗。16-20年の上昇ラインがサポート。

*ユーロドル「ボリバン3σ下限まで下落」
日足、ボリバン3σ下限まで下落。6月9日-11日の下降ラインが上値抵抗。5月6日-6月7日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
週足、4週連続1.22以上を維持できずジリ安。4月5日週-6月7日週の上昇ラインがサポート。5月31日週-6月7日週の下降ラインが上値抵抗。雲の上、ボリバン上位。
月足、1月-5月の下降ラインが上値抵抗。4月-5月の上昇ラインを下抜ける。20年11月-21年4月の上昇ラインがサポート。雲の上維持。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。17年‐20年の上昇ラインがサポート。14年‐20年の下降ラインも上抜いた。

*ユーロ円「日足連続陰線でボリバン2σ下限に近づく。週足は2週連続陰線」
日足、ボリバン2σ上限から下落し中位も下抜く。6月10日-11日の下降ラインが上値抵抗。5月6日-6月11日の上昇ラインがサポート。5日線下向き。
週足、6週連続陽線の後、2週連続陰線。ボリバン2σ上限から反落。5月31日週-6月7日週の下降ラインが上値抵抗。3月22日週-4月19日週の上昇ラインがサポート。
月足、7か月連続陽線、雲の上へ出る。ただ6月は陰線スタート。ボリバン2σ上限割り込む。4月-5月の上昇ラインがサポート。18年2月-21年5月の下降ラインが上値抵抗。
年足、18年-19年の下降ラインを上抜く。16年-20年の上昇ラインがサポート。15年-18年の下降ラインも上抜く。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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